散る桜 悶える犬猫

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萌える若葉に桜色は毎年でも見飽きぬ新鮮さ。桜は散りかけが良い。春らしい春ってのは4月のことなのだな。

 

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桜は 枝垂れ。紅枝垂れ。染井吉野より風情があるし、小振りでも存在感がある。

 

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 硝子細工のような透過性。

 

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 陽気の下で体を投げ出してきた。首輪をつけられてるが自由気ままに放牧されている猫に遭遇。

 

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 悶えて丸くなった。

 

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 儂もよろしく、とマンゴー殿。


今年も桜も観れたし、頑張って上海、ムンバイに出向きますかね。


名残惜しいな。


この一番の春の気配の中で花でも見ながら酒を飲みたい。陶盃を焼こうか。

 

 

 

西荻窪の乾燥植物店 cotico と Blue Water Flowers

西荻窪北口の西荻窪銀座を歩いて10分ほど北上した交差点の角にあるcoticoという小さな花屋兼カフェに入った。カフェといっても2人掛けのテーブル席が三対あるだけで、キッチンも含めて3〜4坪あるかないかのような狭さ。

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花屋というよりも植物屋という方が適切だろう。仙人掌だけでなく、バンクシアの木の実や干された旅人の木などドライプランツが棚を飾る。

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サルトリイバラでも見かけた「ツノゴマ」の実、通称「悪魔の爪」が一つ800円で売られていた。かねてより欲しいと思っていたものの一つだったのだが、珍しいほど大きい実でもないし高いな。

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15時のお八つ時に入店するもケーキ類は売り切れ。クッキーセット400円。カフェラテと合わせて850円払ったが、狭い店舗の中を他の客が商品を見ようとすると喫茶客が邪魔になってしまう。植物に囲まれて落ち着くには不向きだし、割高感のある価格は席料込みの値段だと思えども長居しづらい雰囲気。

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この狭い店舗でやっていくにはそれなりに単価を上げないといけないのかもしれないが、駅から10分かけてたどり着いた挙句満席だったり、立って待っている客に気兼ねしてゆっくりできないのはしんどい。

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生花よりもドライフラワーや希少植物に重心の寄ったカフェを兼ねた店。駅から遠い狭小店舗でも平日からコンスタントに客が入ることを確認できたならば是非、スケールアップしてほしい。駅近とは言わないがもっと大きな店舗への移転を求む。
 
 
西荻窪駅前のBlue Water Flowersという花屋を見つけた。こちらの店も商品はcoticoとかなり似ていて変わった生花だけでなく、大量のドライプランツだけでなく個性的な多肉植物も置かれている。商品の種類と量が圧倒的。

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常連と思しきお客さんが2000円で個性的な花やドライプランツを取り混ぜた花束を作ってもらっていた。値段の割に量感も十分な花束。家の内装の好みがアンティーク調、南仏風、ヴィンテージ、ブルックリンスタイルなんかだと似合いそう。単に珍奇な植物の姿が好きな私のような者にも嬉しい。

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ドライプランツの相場はわからないが、多肉植物の相場ならわかる。大きな一点物の鉢は別段高くはなかった。
 
無数のドライプランツが吊るされている。聞けばどれも売り物だという。
 
一房のドライプランツが目に留まった。球状の苞が割れ、中から青灰色の種子の密集が見えている。なんだか惹かれるものがあった。
 
月桃だという。国内に自生している植物なので輸入した珍しい植物というわけではない。沖縄などの熱帯植物だそうだ。ただし乾燥させても種がシワシワに萎んでしまう場合が多く、綺麗な形で乾燥できるとは限らないらしい。500円也。これが高いか安いかはわからないが、満足。
 
乾燥させると容姿がまるで異なる植物のように変化する。ドライプランツは面白い。
 
もっと我が家の庭の植物も乾燥保存させてみたら面白いのかもしれない。自製しようと思い立った。
 
西荻窪は吉祥寺のお洒落文化の波に呑まれかけている街という印象がある。賃料が高騰した吉祥寺ではやっていけない店が西荻窪に開店したり移転している印象。それが阿佐ヶ谷まで侵食してくることを危惧している。吉祥寺は売れ筋に収束してお洒落かもしれないが高くてツマラナイ店ばかりという偏見を持っている。
 
西荻窪にはドライプランツの良店があることが分かったのが今日一番の収穫。
 

チタンマットマンガン流し鉢 X 「ハオルチア瑠璃殿」

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チタンマットの上にマンガンを流して模様を描いた鉢。逆さまにして焼いたので上に流れている。なんとなく民藝風味。

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ハオルチア属の「瑠璃殿」。渦巻くように葉がおよそ30度づつ角度を変えて伸びてくる。

岩陶鉢 X 「ロゲルシー」、「桜吹雪」

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岩のような陶器鉢を作ってみた。なかなか面白い陶肌かもしれない。こんな実際にありそうな塊ではなく、少し非現実的な人工的な形にしてみても面白いかもしれない。

 

 

どうやら大鉢にあれこれ詰め込んだ寄せ植えというやつが好きになれない。多肉植物は同一種が群生はするが、何十種類が混成はしない。だからその非現実を楽しむものかもしれないが、目立たない品種、埋もれる品種が出てきてしまい、すっきりとしないように思う。重ならない距離で植えるのが好みだ。

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少しばかり岩に活着しているようにも見える。

 

上部がクラッスラ属の「ロゲルシー」

下方がアナカンプセロス属の「桜吹雪」

 

この陶鉢は他の作品の削りカスを固めて中をくり貫いた副産物でもある。
 
黄瀬戸や伊羅保を薄く筆塗りして焦げを作る。釉薬は接着剤の役割も果たし強度も上がる。
 
さらに二酸化マンガンを水で溶いて窪みを中心に筆塗りし、タワシで表面のマンガンを剥がす。これで隙間に残ったマンガンがヒビを強調してくれる。
 
酸化焼成したが、還元焼成のほうがより焦げた色合いにはなると思われる。
 
今後、削りカスは全てこの方法で陶器鉢に再利用していこうかと思う。
 
次回はもっと岸壁の一部から生えているように作ってはどうか。こんな岩の窪みの隙間に少量だけ溜まった土に活着できるんだという、多肉植物本来の生命力を表してみてはどうか。

 

 

筒林立白マット陶鉢 X 柱状多肉 希望丸、龍神木、白樺麒麟、姫将軍

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径の大小異なる筒を林立一体化させた大鉢。これに植え込んでいく。

 

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手持ちの柱状多肉を吟味した結果がこちら。白い棘に覆われた仙人掌「希望丸」、緑の肉肌の仙人掌「龍神木」、厳密には仙人掌ではなくユーフォルビア属でそこら中から枝を出す「白樺麒麟」、そして緑で棘状だが柔らかそうな葉を伸ばす「姫将軍」。

 

一番右の最も小さな径には根を張る十分な深さがないのでリトープスでも植えることにした。

 

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姿形色の変化を楽しむ鉢としては面白いのでは無いかと思う。

 

魅せる為の鉢であり、収納効率はすこぶる悪い。しかし利点もあり、水受け皿が一体化しているので、どこにでも置ける。

 

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希望丸、竜神木。

 

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白樺麒麟、姫将軍。

 

ようやく我が家の多肉植物の9割方を市販プラスチック鉢から手作りの鉢に移植し終えることができた。残りは3、4鉢ぐらいか。

陶虫夏草 団子虫 X 「ツルビニカルプス ミニムス」

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団子虫の死骸が焼きあがった。雌雄のつがいということにしておこうか。

 

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白い結晶が析出する周囲は深い緑青に発色するのが魅力。結晶が黴に覆われたような風情で気に入っている。団子虫だから黒土で作る方がそれらしかったのだろうが、蝉に合わせて続編という位置づけなので良しとする。

 

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ワガママを言うと、結晶周辺の流れた部分ができの悪い黄瀬戸のようなので、これが白や緑ならばなお良いのだが。

 

池袋の西武百貨店屋上にある鶴仙園で物色するも、お目当ての「小人の帽子」や「月世界」といった白サボテンはどれも群生株で手の届かない値段。

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そんななかでピンときたのがツルビニカルプス属の「ミニムス」という北米産の小さなサボテン。しかも1000円という安さ。

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早速、翌週末に植えてみた。サイズのバランスも良い。これがさらに上方に伸びていってくれるのが狙い。

 

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内臓を苗床にして湧いて出た感が適度に出ているのではないか。

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もうひとつの閉じかけの団子虫はどうしようか。こちらには「緑蛇」を植えてみた。

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これもこれで悪くない。こんな冬虫夏草は実際にありそうだ。

 

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蝉の抜殻の続編として今回は団子虫を作った。さて、次回冬虫夏草シリーズは何にしようか。黄金虫か、芋虫か。兜虫を作りたいと思ったこともあったっけ。

四つ重ね筐鉢 X 「エケベリア」

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12ほど穴の開いた立方体を上に4つ積み重ねた鉢。

 

赤土にトルコ青を刷毛塗りして酸化焼成した。どぶ漬けにしなかったので薄く飛んでムラのある仕上がりになった。化粧土のマットな仕上がりが良かったのだが、構造上、継ぎ目が弱そうなので釉薬で補強したかった。よって釉薬の光沢ある陶肌は仕方がない。及第点。

 

早速、植えてみた。

 

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筐同士の継ぎ目には穴が開いており、最上段から水を注げば一番下の筐まで中を水が通り抜けていくようにしてある。 

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さて、正面はどの方向か。

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日照を考えるとこちらが正面とするのが良さそうだ。

 

エケベリアは種類も多く、買い集めると陳列面積を占有しがちだし、水平に陳列すると没個性的になり、それぞれの魅力が引き立たないと思っていた。立体的にエケベリアを集積するという案はそれなりに上手くいきそうだ。似たようなのが数柱あっても面白いかもしれない。今度は五段に挑戦してみようか。

 

花うらら

野薔薇の精

桃太郎

マーガレットレッピン

ラウリンゼ

ブラウンローズ