高円寺の夜の雑踏と店ぶれを記録に残す-南口東側ガード下

高円寺駅南側を中野方面へガード下を歩く。あまり頻繁に歩かない路だ。いまいち、正確なことはわからないのだが、高円寺ビズを見てもこの通りに商店街の名称はない。該当する商店街の情報が皆無なので商店街不在の路なのかもしれない。

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あまり来ないのは駅前すぐの雑居ビルは大手チェーン店ばかりで、個性的な独立店が少ないのも理由かもしれない。これらに入るぐらいならば他に入りたい店が高円寺にはいくらでもある。唯一、触れるべきは廃墟居酒屋か。

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黄色看板の店は7月5日オープンだそうです。いや、目をこすったね。もう2店舗目を高円寺南側に作るのか、と思ってしまった。モンテローザグループと聞いていろいろ納得。春日部店に次ぐグループ2店目だそうだが、なぜ高円寺なのだろう。しかも副菜にコーンを盛り付けたおろしハンバーグだとか、イキナリステーキというよりはガストと競合しているような品揃え。

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以前に何の店があったのか思い出せない。新しいお店はアボガド尽くしの店なようで、大資本のチェーン店らしさのない手作り感の強い外観に好感は持てる。ヘルシーそうだし一度は試してみたい。

 

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あづま通り商店街から駅南側に移転して「キッチン南海」はどうだろうか。あまり馴染んだ感が無い。庶民的な安くて量の多い定食屋はむしろエトワール通りやルックに移転したほうが似合いそうだが、こちらの方が絶対的な客足は多いのだろうか。

 

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「ORIENTAL FIRE CHICKEN」は強固な常連客に支えられている様子。数度行ったが、店主の親戚かと思うほどに客と店主の距離感が近い。

 

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ここも行ってみたいと思いながら行けていないバー。

 

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1店舗ぐらい、新しく変わっているだけならばさほど驚かないのだが、先程の「Avocado Egg」に続いてこの「タラレバ高円寺堂」、さらには隣のSMOKIN FISH」と新しい店が数十メートルの間に3店舗も生まれていて驚いた。

 

タラレバ高円寺堂は「鳥 旬菜 タラレバ」という鶏肉、レバーが売りの居酒屋でどうやらタラレバという名前は残しながら6月から業態変更新装開店したようだ。客単価が3,000から1,000円に落ちてもその方が儲かるのだろうか。鶏にしろラーメンにしろ、高円寺は激戦区には違いない。

 

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確か、ここには以前はサンドバックが置かれた焼肉店のような店が入っていたような。新しい店「SMOKIN FISH」はスパゲティが売りのお店だそうで、どうやら大手資本ではなく個人経営。ライブもやるし、音楽の邪魔になるから演奏中は食事提供しないし、イベント準備のために金曜日も日曜ランチも休業するという尖った店。こういう店が残っていく街であって欲しい。もう1店、行きたい店リストに追加。

https://www.instagram.com/smokingfish_tokyo/?hl=ja

 

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おじさんの台所。ターゲットとして指名されているのにまだ行けていない。

 

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ガード下の照明も少なくなり薄暗くなってきたところの路地にある「自由人酒場」。パクチーラーメンが美味しかった。なかなか愛されて長い店。看板商品はキーマカレーらしいのだが、違うものを食べてる客ばかり。

 

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地下にハードロックバーがあるらしい。何度も前を通ったのに今まで気付かなかった。看板を見ても、コカコーラのロゴしか目に入らなかったからか。

 

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この先にはエンジンという落ち着いた店があり、美味い熟成肉を出してくれる。鹿肉が食べたくなったらここ。

 

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ORIENTAL FIRE CHICKENの隣、裏路地側に回るとこの不思議な建物がある。社会に、国家に、文明にあれこれ提言している。私には難しくて理解できなかったが、何やら名案が眠っているような気もする。

 

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「きびや」はなんと21周年。

 

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真白なシャツに黒いエプロン。女給も黒髪で男は後ろに髪を撫で付けてキリリ。100種類のコーヒーもいいんだけど、この店に来ると苦いコーヒーゼリーを食べてしまう。

 

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なんか知らんがこの店では面接をしている人をよく見かける。喫煙可の喫茶店なのでなかなか足を運び入れにくいのだが、喫煙者のいなさそうな隙間にふらりと入りたくなる。

 

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しばらく来ない間に3店舗も変わっていてびっくり。もしかしたら、住宅街への移動経路としては交通量の少ない路の割に駅には近くて経営が安定しにくい路なのではないだろうか。

 

 

京都割烹料亭級かもしれない料理と日本酒銘酒50種類 区民酒場「左利き」

なんと1ヶ月前に新規開店したばかりだという。もう記憶に無いがペットショップ「ゆうほ」の跡地だという。純情商店街の「串かつでんがな」を右に入った一本裏路地なのでなかなか一見さんが気付いてふらりと入りにくい立地ではある。

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「左利き」区民酒場っていうのが馴染みやすい雰囲気で好感が持てる。

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カウンター越しの大型冷蔵庫には日本酒がずらり。百貨店の日本酒コーナーかと見まごう。

 

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夏酒がずらりと揃っていた。大那、刈穂、石鎚と好みの銘柄が並ぶが、とりわけ眼を引くのは田酒。

 

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こんな青いラベルの純米吟醸夏酒があるとは知らなんだ。ちょうど自宅冷蔵庫には田酒の特別純米が入っていてチビチビと晩酌しているが、それよりもスッキリとキレの良い印象。こちらもかなり好みの味だ。

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「冷やし冬瓜の含め煮」とやらをお願いした。この店で丁寧に出汁から取っているんですよ、とのこと。間近に顔を寄せると、ミリ単位の幅でとても細かく無数の隠し包丁が入れられていて、中まで味が染み込んでいる。出汁の味も素晴らしい。

 

区民酒場なんて体裁の店で380円で出てくる料理の質では無い。京都の菊乃井あたりで出されて、さすがは「菊乃井さん」とか言ってしまいそう。

 

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枝豆も鮮度良く、味が濃く、肉厚。岩塩が振られているのか。300円也。駅前のチェーン居酒屋でも萎びた貧弱な枝豆が280円とかで出てくるのだろうな。話にならぬ。

 

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酒肴が豊富。「鮫軟骨の梅肉和え」とか、「山うに豆腐」とか、「もの凄い鯖の塩焼き」とか食欲と好奇心が惹起される品ばかり。

 

冷やし冬瓜の味からして他の料理も期待大。

 

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ぷりっぷりのホヤ。

 

外の席は犬オーケー。お姉さんが犬にも水を出してくれて嬉しい。

 

高円寺で長く愛されて続いて欲しい店だけど、何せ立地と認知度がな。積極的に知人友人に知らせていきたいと思う所存。

 

強く実感するのはここ最近オープンした非チェーン独立経営店舗は食べログ有料掲載しない場合が多い。食べログのネット予約は成立したら1名200円も取られるらしい。客単価が2000円なら利益は全て持っていかれる状態。土日の観光客で賑わうより近場の常連に平日から利用されるほうが、家族経営的な商いには良いのだろうね。高円寺の裏路地の店は広告費を極力かけない、近隣常連客に気軽に話しかける気さくな店員のいる店が長生きしそう。

 

営業時間やら定番メニューやら最低限の情報が載っていたら食べログでなくとも十分だし、誰かのレビューよりも店長や店員の人柄が見えてくるSNSのほうが自分には参考になっているように思う。あとは、どんな思いで店を作ったのかが吐露されているWEBインタビュー記事だとかがあると一気にファンになる。

高円寺の夜の雑踏と店ぶれを記録に残す-あづま通り商店街

 

 

 

 

 

 

高円寺駅の北東、庚申通りと並行して南北に走る「あづま通り商店街」も特徴的な街並みなのではないかと思う。

 

ハティフナットを中心として北欧風、童話、可愛らしい小物や手芸を売る雑貨屋が集まっている。さらにはその奥にアンティーク雑貨屋が点在する。

 

可愛いモノ好きの女子に人気の少しばかり落ち着いた商店街という印象。

 

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2017年にできた「ごはんや蝶」。酒の進む塩分の多く脂っこい食事処が並ぶ他の商店街とは対照的に、日常食の定食を品の良さそうな叔母さまが作ってらっしゃる。

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景観におけるアクセント、あるいは商店街のシンボルとして是非、末永く残して欲しい街角の古民家。どうやら版画販売をしているらしいのだが詳細不明。

 

 

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「TOO ticki」という北欧文具雑貨屋。

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ムーミンで森ガールで

 

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電車に乗ってわざわざ食べに来る女子も多い、インスタ映えのする内装と食事とスイーツの店「ハティフナット」。子供の為のものを大人が楽しむという典型。

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「Amleteron」というこれまた北欧風文具雑貨店が並ぶ。客層の似た店が集まって街区としての個性が高まる好例かと。

 

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その北欧街区の向かいには「メイドインワンダーランド」というメイドカフェバーができた。似た世界観の店のようであり、客層の性別が違うようでもあり。不思議の国のアリス風なコスチュームのお姉さんのいる店も可愛らしいモノ好き女子に好まれるのだろうか。店内の見えない店構えは女性客にはハードルが高いようにも思える。

 

 

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経営者が変わったようだが、同じ店名で続く台湾料理屋。

 

 

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お好み焼き屋すら、可愛らしいメルヘン路線なのだよな。この街区は。

 

 

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見た目に難有りだが、ゴミ屋敷ではなく「何でも屋」。そして路地を入ったところには昼間だけやっている昔懐かしい駄菓子屋がある。子供に優しい平和な商店街。

 

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キャラクターフィギュアなどを売る「Knot a TOY」

 

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高円寺には珍しく標本や剥製、アンティークなどに溢れた博物的な店も数点ある。

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こちらにはもう少し女性向けなカトラリーや装飾品などの欧州アンティーク。

 

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リサイクル着物の「豆ぶどう」、その横には本の交換所。陽当たりの良いというか、健全で文化的な商店街なのだよな。

 

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もっと古くからあるのかと思ったが、7周年のイタリアン「ANTICA LOCANDA」。エトワール通りのIL DODGE、EL PORTEGOと合わせて高円寺に地域的お手頃価格イタリアンバー連合を作り上げている。

 

 

 

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そういえば、かつては「キッチン南海」もあづま通り商店街にあった。今や、「定食ハウスやなぎや」があづま通りで安くてボリュームのある定食屋の代表格。

 

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敷居の高い店。傾斜のきつい階段の上に日本酒を出す居酒屋があることは想像できるが、上まで行って店内の人と目線が合った後に引き返すのも気まずい。

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あづま通りの終わり、早稲田通りと交わる付近に関西式イカ焼きの店が2018年1月にできた。もっともシンプルなイカ焼きは180円。子供がお小遣いでも買えそうな値段だ。辛子入りのイカ焼きはなかなか美味しい。

 

他にも熱帯魚屋もあったり、優しい味のベトナムおこわを売る「ツバメおこわ」という店があったり、子供と散歩するのに良い平和でのんびりした商店街。

高円寺の夜の雑踏と店ぶれを記録に残す-中通商栄会

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 街並みが変わったとして一番印象的に映るのはロータリーだと思う。

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 言わば街の顔。40年の営業を終えてミスタードーナツが無くなった。日高屋が代わりに入った。ガード下にはマクドナルドとケンタッキーが対峙する。こと、駅前に限って見ればチェーン店だらけだ。

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高円寺の寿司屋と言えば桃太郎すし。有名らしいが行ったことはない。

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昭和レトロな居酒屋だけれども、本当に古いというよりはリバイバル系か。

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 駅から離れるに連れて個性豊かな独立店が増えていく。今やポリティカルコレクトネスの観点からはアウトな気がする、老舗洋食屋「クロンボ」

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 ケバブ屋の脇の狭い狭い路地には沖縄料理屋、そしてその先には謎のアヴァンギャルドな顔オブジェの小さな呑み屋がある。

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ディープな店だけかと思えば爽やかな洋風小料理屋もある。カウンター越しには女性店主一人が入るだけの厨房。カウンター席は5、6席。いつも客が入っている。隠れた小さな憩いの穴場なのかもしれない。

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第一市場の鰻串屋側はカーテンで仕切った庶民的な呑み屋が連なる。

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 無化調ラーメン屋側は開けた感じで中心はベトナム料理が安くて美味しい「チョップスティックス&ビンミン」。向かいに「クジラ」

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フォトギャラリーバーも長らく気になっている。「天すけ」で食べると、安くてお腹いっぱいになりすぎてしまってハシゴ酒を飲む余裕が残らない。

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中通り方向へ。漢の床屋、「BAD NICE」


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そして古着屋の聖地、高円寺の最深部はやはりキタコレビルか。1階には「ハヤトチリ」が入る。

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レディガガが衣装を買う店というだけで、なるほど、となる。DJ KOOがここの帽子を被って紅白歌合戦に出たそうな。

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キタコレビルの奥には呑み屋「唐変木」。階段を上がると「サウスポー」という女性向けの奇抜服を売る店があったのだが少し前に移転してしまった。

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 キタコレの西側裏にはなんだか寂れたレトロな呑み屋が入っていて、気になっている。

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中通りを西に進むと渡世ネコの巨大球体関節人形が飾られたネコグッズの店がある。

 

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今日も夢見て誰かが歌う。

 

高円寺の夜の雑踏と店ぶれを記録に残す-ガード、西商店会下

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「光陰矢の如し」的な写真が撮れた。

昔々の子供の頃の記憶は、アルバムに閉じられた写真で繰り返し補強された記憶だったりする。

 

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この瞬間に当たり前のようにある街並みが明日、来月、来年にはなくなっていたりする。「高円寺は店の入れ替わりも早いよね」と言いながら目の前の店が来年にはないかもしれないことを想像できない。

 

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あの店が無くなった、あの建物が壊された。それらの点と点とも言える変化が1年という単位で連なると、街並みが変わってしまっていたりする。そしてその光景に慣れると変わる前の景色が既に思い出せなくなっている。

 

どうでも良い、代わり映えのしない、日常の高円寺を写真に撮ろう。急に思い立って夜の撮影徘徊、兼、犬の散歩を始めた。

 

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示し合わせたようにこちらは煮込み、あちらは炭火焼、と赤提灯が並んで複数の店が一つの似た光景を作っている。高円寺らしさを感じる印象的な一景。

 

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ビールケースや簡素な丸イスのテラス席は雰囲気で味が2割り増しになる気がする。

 

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綺麗な身なりをした女性同士の客なんかもいたりして意外に思う。1人でラーメン屋に入らない女性でもこういう店は可なのか不可なのか。

 

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実は屋根があって、風が無ければ雨でもなれないガード下。

 

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日本のインドと称賛あるいは侮蔑される高円寺。その一因はカレー屋の多さにあるらしい。インド富士子のネーミングセンスは絶妙。どこから湧いてきた発想か。まだ行けていない気になる一店。ドア全開ということは空調は無く、インド気分で汗ダクダクになりながら辛さを楽しめ、ということか。

 

 

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お洒落な小料理屋の小粋な暖簾。この暖簾を左手で掻き分け、店から出る瞬間の自分の写真を撮りたい。醜男がならんでいるぞ、と。夜のお店上がりの綺麗なおば様がパトロンの支援金で出した念願の店、などと勝手に想像してみる。

 

 

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だよね。

 

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なかなか退廃的な雰囲気を纏ったバー。客がいないと入りづらいし、客がいても常連ばかり居そうで入りにくい。どうしたらいいのか。私のような客層を店構えで避けているのだろう。除虫菊のように。

 

 

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知る人ぞ知る、ナンバーワンにしてオンリーワンの店。海面表層を漂うニワカサブカル好きが楽しむには深すぎる深海魚向けの店。いや、例えるならば深海魚ですらなくダイオウグソクムシとか硫化鉄の鎧を纏うスケーリーフットとか、そういう異生物が客層。無力無善寺は高円寺の深海の熱水噴出孔のようなもの。テレビで取り上げられたが即、放送事故扱いされた。

 

 

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ガード下の雨天時にも嬉しい四文屋。ここは四文屋の中でも最も客足の途切れない店ではないか。

 

 

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メジャーデビュー済みか、と思えるような人も、素人っぽいけれども熱と圧の溢れた歌い手も。酔っ払った足取りで、ふと立ち止まって聴き入る。そういう人が多い。

2018年上半期の目標達成 進捗状況 このままでは危機的

2018年上半期を振り返っておく。

 

総じて健康を大きく損ねた上半期。なんとしても下半期で健康な形で体重を落とさねば。下半期は7月、8月の夏休みにいろいろとできることを期待している。

 

家族 70点

週末に子供達を連れて出かける頻度が下がったように思う。もう年か。いや、ガチャガチャした次男坊を連れ出すのが面倒なのだとわかった。良いことではないけれど。

  • 自転車の練習。70点。長男は乗れるように。次男のストライダー練習を始めないと。
  • 長男の興味の掘り下げ。90点。ヤマハ音楽教室にはまってくれて家で歌ってばかり。
  • 水泳の練習。90点。週末の市民プール通いが効果があったかわからないが水泳も背泳ぎ、クロールが25m泳げるようになった。
  • 夫婦だけでミラコスタで結婚記念を祝った。

下半期

  • 釣り堀に連れて行く。未達。
  • 競馬場に連れて行く。未達。
  • 工作や絵なんかをもっと挑戦させたい。夏休みに気合い入れて一緒に工作でもしようかと思う。大人の本気を見せたい。

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旅・遠出 80点

何だかんだ、忙しくても旅行だけはしてるのだな、と振り返って思う。ふるさと納税制度を利用して、どちらにしろ払わないといけない税金が旅行代に変わるのは有難い。

  • 家族全員旅行。90点。湯西川温泉では子供達に雪橇遊びを満喫させられた。念願の初東照宮
  • 箱根翡翠東急ハーベストクラブで温泉に浸かり彫刻の森へ。
  • 猿ヶ京温泉旅籠屋丸一。谷川岳、天神峠 を楽しんだ。
  • 海外。90点。フランスはランスへ。クリニャンクールは再訪したい。予想外に上海2回、プーケット、ムンバイ、ソウルへ。インドは歴史都市探訪ができなかったのは残念。f:id:mangokyoto:20180702071552j:plain

下半期

  • 夏に南伊豆、弓ヶ浜で海水浴。モンキービーチ。
  • エクシブ箱根離宮草津温泉、山梨ほったらかし湯らへんに行きたい。
  • 秋にキャンプして、自炊して。犬持参が理想。
  • 秩父三峯神社へ。SLに乗る。
  • 夏に茅ヶ崎に帰省したい。

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体作り 20点

  • やけ食いが積もり積もって体重が70㎏の大台を記録した。年末までに10㎏減らすべく意識改革せねば。
  • 豆腐を食べて嵩上げしよう。
  • アプリを使って筋トレをしよう。
  • 歯医者に行って歯垢除去とメンテをしないと。未達。
  • ジョギングのお供に快適なコードレスイヤフォンが欲しい。

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作陶 50点

出張が多くて休むことが多かった。時間が足りない。夏休みの補習に期待。

  • 新しい技法。70点。フランスで買った豆鹿頭骨の写しの石膏型作りに挑戦中。
  • 子供へのモビール。犬版。鹿版。80点。居間で揺れている。
  • 母への贈り物の花器。50点。菊練り鉢を製作中。
  • 鹿鉢シリーズ。座位。70点。

下半期

  • 豆鹿頭骨を複数作り、植え込む。表面に苔を生やす。
  • 陶虫夏草シリーズ。団子虫、甲虫。
  • 自分用の酒器。餃子皿。
  • 季節の実用品。蚊遣り、正月飾り。
  • 唐津唐津鉢。自宅で作業できるようにしたい。
  • 自分の為の珈琲カップ。

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交友 80点

我ながら今のところなかなか頑張ってる方ではなかろうか。

  • 結婚10周年を記念して我が家でホームパーティーを開いた。
  • スロバキア人宇宙物理学者とその友人を吉祥寺でもてなした。
  • スイス人の友人夫婦を下北沢でもてなした。
  • 高円寺のバーで社交的な同い年の男に出会った。予定を合わせて焼鳥を食べに行く予定。
  • 東高円寺のバー、高円寺のバーを開拓して常連客化。
  • 前職の同僚と2回ほど飲みに。
  • 中学の同級生と飲みに。
  • 幼稚園のパパ会に参加。

下半期 

  • 気を許せる人と飲みにいくだけでなく、刺激を受けられる人に積極的に声をかけていきたい。
  • 後輩や若手にこちらから声をかけていく。
  • ルーマニア人新婚旅行をもてなさねば。
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料理 50点

  • 土鍋御飯のメニュー拡充。30点。増えず。気に入ったものばかり繰り返し作っている。
  • 低温調理。90点。我が家の定番化した。美味しい。

下半期

  • 美味しいバゲットサンド。
  • 柚子雑炊。
  • 美味しい珈琲の淹れ方を習いたい。
  • パンケーキアートに挑戦したい。子供が喜びそう。f:id:mangokyoto:20180106173653j:plain


写真 10点

ほぼ未達。不甲斐ない。PowerShot G7xを全く使いこなせていなかった。

  • 高円寺の飲食店のマスターのポートレートを撮らしてもらいたい。
  • 高円寺の変わりゆく街並みを撮って残したい。
  • 子供のアルバム作りは続けよう。
    幼稚園の写真係も必要とあらば。

 

家・庭 30点

  • バルコニーの密林化。0点。増えず。
  • 実生のサボテンの育成。0点。凍死。
  • 施肥して葡萄や南高梅の結実を目指す。30点。結実したがまだ貧弱。
  • 実山椒を佃煮にした。
  • ジューンベリーをジャムにし、子供に大好評。
  • 茗荷の収穫も順調。
  • 「四海波」の成長の活発化が嬉しい。期待大。
  • 庭に「万年草」が順調に繁茂。
下半期
  • 細工障子を腰高窓に嵌める
  • 化粧板の本棚を無垢板のものに変える
  • 藤稔を収穫して食べたい。追肥が必要か。
  • なんとしても「ゴーラム」を植え替えねば。
  • 千日紅を植えたい。

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映画、小説20本が目標だったが数えたら既に26本観ていた。予想外に出張が増えたおかげか。「グレイテストショーマン」「最強の二人」が収穫。

 

高円寺新規開拓店

カフェ「ノスタルジアカフェ」、「Porta Coffee Stand」、「ジュールベルヌ」、「パンダ珈琲店

カレー屋「青藍」「トリコカレー」

ラーメン「山と樹」

バー「バーバー」、「色即是空


 

タワーオブテラーを眺めつつ夢の国で悪夢のポーランド戦を観戦。あれは何だったのか。

男と次男が2人とも泊まりでいない、という年に一度の奇跡の日。まるで七夕のような巡り合わせの日。嫁さんの希望で大人だけでディズニーシー隣接のミラコスタというホテルに泊まることに。

 

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部屋からはゴンドラの行き交う運河が見え、ゴンドラの漕ぎ手が歌うのが窓から聞こえてくる。なかなか本格的なイタリア臨場感だ。

 

遠方に見える魔王でも住んでいそうな要塞城はタワーオブテラーというアトラクションだそうだ。

 

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青紫に照らし出されてボスキャラ居城感が強まる夜。深夜1時を過ぎると殆どの灯りが消えたが、それまでは夜景を残してくれる。

 

 

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早朝4時半の眺め。無人の街並みというのも静謐な感じがする。

 

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結婚記念日ということでサプライズでチョコレートケーキを部屋に運んでもらった。オレンジピールにリキュールの入った酸味を覗かせる甘すぎないチョコレートケーキ。隙がない。

 

 

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「私、サッカーなんて興味ないんだけど」

「え?本当に観るの?観るの辞めない?」

結婚記念に夢の国に来て、ミラコスタの豪華洋風客室で興味のないサッカーの試合を深夜に映されるのが興醒めなのはわからんでもない。でもこれも夢の試合なのだよ。

 

嫁のハイプレスに耐えながらの観戦。

歓声もガッツポーズも心の中に秘めての観戦。

 

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その結果があの試合だったわけだ。嫁も寝入った0時半のパス回し。なんだよこれ、とビール瓶を運河に投げ込みたくなった。道頓堀の代わりにゴンドラ運河にダイブしたくなった。私なりのリスクテイクと自己犠牲と献身で観戦したにも関わらず、報われるような試合内容でなかったことに対する鬱憤なのだろう。まあ、勝手な話だけれども。

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ワールドカップ は誰のものか。考えられるのは観客、選手、監督。経済効果に期待する人達は取り敢えず無視する。

 

観客は少なくとも消化不良に終わった。FIFAランキングの低い、下馬評ではグループ最弱と思われていた日本代表のこれまでの積極果敢な試合運びにファンが増え、日の丸の鉢巻をしめて日本を応援してくれる外国人が増えていた。散々、「引き分けでいいと思って臨んだらダメだ」「攻めのカードを切り続ける監督」「最後まで攻め続ける姿勢を見せる日本代表」「速いカウンター」「世界が賞賛した組織的で芸術的オフサイドトラップ」そんな紙面を賑わすフレーズや煽りに日本代表の戦い方に誇りが持てるようになった。優勝はできなくとも、好感の持てる、応援したくなる日本のカウンターサッカー。

 

それがあのパス回しの時間浪費試合を見せられて「結果が全てだからOK」と言わないといけないのならば、セネガル戦も結果としては単なる引き分けでしかない。「ビハインドでも何度も追いついた粘り強さ」だのと、讃えて酔いしれたのも自己否定するようなもんだ。結局引き分けだったよね、と。「日本を好きになっていたのに幻滅した。次でボコボコにされて欲しい」とロシアの観客が言いたくなるのもわかる。残念ながら、日本人ファンはそう簡単に日本代表を見限ることはできないが。

 

選手としてはどうか。ワールドカップ は選手にとっての栄誉であり、選手を各国クラブに売り込むアピールの場でもあると思う。今回が最後のワールドカップ になるであろう、日本代表のスター選手たち。香川、本田、長谷部がスタメンから外された。このままセネガルに引き分けられてグループリーグ敗退で終わっていたら、彼らスター選手は花道を半端に失った形で終わる。では登用抜擢された武藤や宇佐美や酒井高徳らはどうか。無得点の時点で守りのパス回しに移行してしまったので、彼らではやはり勝てないのだな。という認識で終わってしまったのではないか。あのまま攻めさせてもらえて、もし同点弾を誰かが叩き込めていたらその選手のアピールにはなったと思う。しかしあの試合で抜擢登用組の評価が上がったとは思えない。川島の名誉が挽回されただけ。選手の花道ともアピールの場ともならなかった試合だと思う。

 

そうなると、あの他力本願奇策に掛けたのは監督が体裁も全て投げ捨てて、観客も選手も二の次にして無様だろうが批判を浴びようがグループリーグを突破するためだというエゴイズムと言えなくもない。うまくいけばハリル更迭の代打であった彼が2020年まで日本代表監督の座を得られる。

 

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一歩下がって考えてみる。ただ、単にグループリーグを突破するだけならばコロンビア戦、セネガル戦と同じ布陣でよかったわけだ。その方が勝つ確率は高かったと思われる。そのかわり、選手を消耗することにはなる。グループリーグを突破しても、疲労をため満身創痍の身でベルギー戦に臨むことになる。キレに欠けた戦力で勝てる相手ではない。

 

 

西野監督はハリルの代役として急遽抜擢された身でグループリーグ突破できたら御の字だろう、なんて低い視座にいないのだと思う。はなからベスト8以上を目指すつもりで、その過程でリスクを取っている。香川、乾、長谷川を完全な状態で臨ませ、ベルギーに勝ちに行くための布石。そう考えるとなんて攻撃的じゃないか。とんでもない勝負師だ。惚れる。

 

 

一発レッドカードの幸運でコロンビアに勝ち、勝てる試合でセネガルに引き分け、ポーランドに負けている試合で守りと時間潰しに走り、グループリーグ突破のための小技に走った挙句、ベルギーに敗退。

 

それならばポーランド戦に総戦力で望んで、疲労の残る満身創痍の布陣でベルギーに敗れる方がマシではなかろうか。ベルギーに対する勝利。この真のジャイアントキリング、大物食いを達成してこそ全ては正当化される。

 

ベルギーに勝って、自他国の観客を熱狂させ、選手を輝かせ、そしてしてやった顔でこれからの日本代表監督として踏ん反り返って欲しい。

 

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選手に負けないぐらい攻撃的な勝負師の監督なんてかっこいい。そういう上司のもとでは部下も活気がでるもんだ。そういう上司のもとで働きたい。そういう上司に自分もなりたい。

 

 

ちなみにうちの爺様は当人は攻撃的な勝負師のカッコいい親父だと思っていたかもしれないが、家族からしたらギャンブルで家族に迷惑をかけた困った爺様だった。勘違いは避けたい。