素焼、鋳込み、炭化珪素の試み

 梅雨の作陶。

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ようやく、団子虫と鹿頭骨五号、六号を素焼きに出せた。と思いきや、高さが足りず、大窯に移し直し。

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水草のブクブクカバーとともに素焼きされることに。

 

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豆鹿頭骨鉢七号。乾燥して素焼きへ。中央がヒビ割れているのをそのままにしてみた。

 

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八号にはキノコというか粘菌を生やしてみる。トルコ青結晶釉を掛けた鉢を一つぐらい作ってみたくなった。

 

今回は九号も綺麗に型抜きできた。泥漿が足りなくて石膏型を回転させながら30分ほどで中の泥漿を流し出し、2時間近く乾かしてから型を外したら思った以上にスムーズに型を外すことができた。泥漿は早めに流し出したほうが良いのかもしれない。

 

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ヒューステンで買ったシリコンカーバイド を泥漿に混ぜてみた。和名は炭化珪素。1〜4%ほどシリコンカーバイド を混ぜるらしいのだが、陶土に混ぜるという意見もあれば、釉薬に混ぜるという意見もある。1200度を超えて熱せられるとガス化するのだがいずれにしろ厚さがないとうまく発泡しないらしい。

 

泥漿は多分に水分を含んでいるので混ぜる分量がわかりにくい。水分率30%とみなして、泥漿210g、土換算150gに6gのシリコンカーバイド を混ぜてみた。

 

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突起状の胞子嚢に泥漿を筆で何度も塗ってみた。頭骨全体をマグネシアマット、胞子嚢の上にトルコ青結晶釉を塗り、胞子嚢部分がブツブツになってくれたならば狙い通り。

 

豆鹿頭骨鉢施釉計画

  • 五号マグネシアマットに縁を鉄絵、還元
  • 六号目が破損。トルコ青。
  • 七号トルコ青。
  • 八号粘菌。マグネシアマットにトルコ青結晶釉。
  • 九号一号透明釉に縁を鉄絵、還元

 

信楽白土2kgをさらに泥漿にすべく小さくちぎって水に浸した。

 

透光性磁土は未だに水分が多く泥漿としては使えない。石膏に吸わせる必要があるそうだ。 作業は次回に持ち越し。

 

泥鰌のシェルターを作り始めた。螺旋状に入り込めるようにした。次回、削って形を整えて屋根を載せようと思う。炭化珪素を使って苔が活着しやすい表面に凹凸のある陶肌にしたい。

 

なかなか思うほどに作業が進まない。

 

ブルーキャスケットから転生したオンディーヌ

東高円寺駅オオゼキスーパーの近くに「ブルーキャスケット」という喫茶店と「色即是空」という立ち飲み屋が隣り合っていたのだが、建て替えの為に今年の4月でどちらも閉店してしまった。

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そのうちの「ブルーキャスケット」が「オンディーヌ」と名前を変えて大久保通り沿いに移転していることを知った。新しい店は壁が紫。青い木戸はブルーキャスケットからそのまま持ってきたという名残。

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立派なカサブランカの生花が活けてあった。

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馴染みのブルーキャスケットの代名詞とも言える青棺に入った球体関節人形


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さらには沖田総司と花魁。どれも生気がなく青白い。


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酒はウイスキー、コニャックなどもあるが目玉は何種類もあるアブサン。トニックとソーダで割ったアブサンソニックは軽く、喉の渇きを一気に癒せるアブサンハイボールのような飲物だった。


営業時間は17時から23時まで。酒だけでなく珈琲を飲んで寛ぐ利用もできる。珈琲500円。2杯目からが半額というのが嬉しい。

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食事はまだあまりなく、ソーセージなどだけ。今後、拡充されていくのだそうだ。色即是空時代のように一食満たせるような品が出されるようになってほしい。


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人形作家、清水真里さんは球体関節人形の世界では著名な方だそうだ。この世のものとは思えない存在感に虜になる人が少なくないそうだ。

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夜、動くだろうか。

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オンディーヌは「ブルーキャスケット」、「色即是空」からの常連客が多い。気の良い人達が多く、初対面の私にも気さくに適度な距離感で話しかけてくれる。

立地が良いとは言えないが、多くの常連に愛され、支えられている。大きく儲かる店ではないのかもしれないけれども、うまく期待値を合わせられればこんな店を長く続けられるのが幸せなのかもしれない。

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店長は清水真里さんの弟子でご自身も製作されてらっしゃるそうだ。


方向性や嗜好は人それぞれだろうが、モノを造って世界観を構築できる人を深く尊敬する。私も陶人形を造ってみたいと思っているのだが、人の形に似せて作るというのは心理的なハードルが高い。下手で不細工な人面ができるとどうにもならない。焼成せずに造形の練習をしばらく重ねないとダメだろうな。


火〜金 17:00〜23:00

土 16:00〜23:00

日月定休日



木登り緋泥鰌

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泥鰌って可愛くないか。目が丸くつぶらで、口先にもさもさとヒゲが生えていて、鰻や蛇ほど長くはないがニョロニョロと泳ぐ。


泥鰌ってやつはいつも砂利底を這って泳いでいるものだと思っていた。案外、水草の上に登って休むのが好きなことを知った。

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しかも水質の汚れや飢餓に強く、日本の気候に適応しているので冬も加温せずに飼うことができる。


過小評価されているかもしれない緋泥鰌。単に私がその魅力を知らなかっただけかもしれない。


泥鰌の為の陶製の棲家を造ってやりたい。



うんざりするタピオカ屋乱立の中で目を惹く花カフェ「gmgm」

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中華料理屋「成都」の軒先に台湾タピオカ専門店「五十嵐」が出来ていた。その10m先には「麗茶亭」。

 

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うんざりだ。20年ほど前に台湾で初めて飲んだ時に、友人とおっかなびっくり飲んだ。まあ、飲めなくはないが甘すぎるし敢えて好んで飲むものでもないと思って以来、自分で買ったことはない。

タピオカの実態はキャッサバ団子で原価がとても安く、とても儲かるとのことで昨年からブームになっているらしい。

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「ジャンボ総本舗」という粉物屋も台湾黒糖タピオカ専門店に変わっていた。

反社の資金源になっているなんて話まで聞こえてくる。うんざりだ。1年後には淘汰されているだろう。

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まださらにできるのか。これから開店するという時流の読めてなさ、徒歩20mの範囲に既に2店舗あるなかでさらに出店するという商圏分析のできてなさに暗い気持ちになる。

タピオカミルクティーが好きで専門店を開くのが夢だったという誰かが開いた店は殆どないだろう。儲かっているらしいから投資してみたという店ばかり。閉店しても全く惜しまないし、そこらの飲み屋で「昔、タピオカ専門店を出したんですけどすぐにブームも去って借金が残ってしまって」なんて困っている人と会ったとしても微塵も同情しないだろうな。

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大手チェーンのプロントまで参入。専門店の値段より安く飲めますよ、というタピオカ専門店の客の削り取り作戦。ブームが去ったらメニューから消せば良いだけだから彼らは痛くもなんともない。

 

高円寺駅周辺だけで6店舗ものタピオカ専門店が見つかった。高円寺の客は流行りものに飛びつくだろうと小馬鹿にされているような不快さを感じる。言い過ぎか。ここまでくると白痴化。安易な模倣ビジネスの蔓延に日本経済は大丈夫だろうかと心配になってしまう。タピオカブームは飽和して下り坂に入った様子。どうやら私はタピオカミルクティーが嫌いらしい。

 

 

高円寺駅南西の焼鳥屋街を過ぎたあたりに新しいカフェ「gmgm」ができていた。グムグムと読むのだそうだ。6月7日に開店したばかり。

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店内の壁は全面的にピンクで天井から沢山のドライフラワーが吊るされている。販売もしているとのこと。

 

ドライフラワーアーティストの奥さんと、料理とお酒を作れる旦那さんが融合させてみてはどうかと思いついて生み出したそうな。

 

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クリムトの絵が飾られていたり、猫脚の椅子があったりと19世紀らしさも漂う。店内は10席ほどとこじんまりとしているが、世界観に満たされている。

 

若い女性がひたすら店内や食べ物の写真を撮っている。雰囲気に合わせた写真を撮るために、レースを多用した懐古趣味的な服でお洒落してくる女性もいる。そりゃ、気分が盛り上がるだろうな。

 

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植物に溢れているのは好みだ。難点はピンクの内装に花だらけとなると、若い女性が大勢押しかけ、おっさんは空間の異物になってしまう。店の片隅の席に目立たないように座ったつもりだが、こちらにカメラを向けていると、おっさんが写ってしまい申し訳無く思う。

 

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絨毯も可愛らしい。

 

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ホームページから拝借した写真はピンク色で食用花が豊富に入ったインパクトのあるカレー。ピンクはビーツによるものらしい。実際に頼んでみると肉眼だと茶色いレッドカレーに見える。暖色の強い照明のせいなのか、普段出しているカレーはそんなにピンクではないのか。自然光の入る窓側の席で食べた方が良いのかもしれない。

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カフェでカレーを主力にしていると、作り置きできるし、原価率も低いし商売を優先にした安易なメニューに見えてしまう。本当に店のコンセプトに合った拘りの品なのかと疑問に思う場合が多いし、わざわざ外食してまで食べたい味ではないことも多い。

その点、この店のカレーは安易さに流されたカレーではなく、このカレーを食べてみたさに店に来るような工夫がされている。味もタイカレーベースで辛く、ココナッツミルクの味もして美味しかった。花弁は特に味があるわけではないが、苦味もクセもなくサラダのように食べられる。

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(ホームページから拝借)

そのほかにも食用花が散りばめられたクレープやチキンサンドなど見た目に美しい料理がたくさん。iPhoneで店内を撮るとピンクが霞んでしまう。暖色の照明だと華やかな花々の色が綺麗に見えない。照明を白色に明るくしてしまっても良いのではないか。

 

カフェラテは陶器のカップにラテアートで飾られて出てくるかと思ったが、持ち帰り用の紙コップだった。これは少し残念。花模様のラテアートが見たかったな。

 

店長夫婦の拘りと世界観が盛り込まれたこんな店は是非、もっと増えて欲しいし頑張ってほしい。

 

ノーモア、タピオカ。

ノーモア、整体院。

ノーモア、美容室。

ノーモア、フランチャイズ

 

で、だ。高円寺に多肉植物・サボテンカフェが出来ても良くないか。何故ないのだろうか。

 

蛇足。

群馬県高崎市の「介護付き高齢者スナック Go To Heaven」なんて75歳以上の男性に生き甲斐を提供して賑わっているらしい。安定して常連が通ってくれるのだろうな。パクるにしろ、タピオカ以外にもっとあるでしょうよ。

今までにない「魚」+「多肉植物」の景色を求めて

金魚には可哀想なことをした。水槽が立ち上がる間も無く投入され、フィルターの生物濾過も不十分な中で2週間ほどしておそらくアンモニア中毒で死んでしまった。水を汚しやすい大食漢の金魚は小さな水槽ではなかなか難しいようだ。

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そこでビオトープのような無加温、CO2無添加の水槽として再生させることにした。

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まずは2匹の緋メダカに玄関先の睡蓮鉢から引っ越してきてもらった。

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そして水槽の主役は緋泥鰌。ドジョウが主役なのだからまあ、質素というか地味というか、カワイイもんだ。水槽の底の餌の食べ残しを食べてくれる。

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そして食べ残しも苔も食べてくれるヤマトヌマエビ3匹。

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常に何かを口に運んでいて、かつ縦横無尽に泳ぎ回る。水草の上に乗っかるのも可愛らしい。案外、観賞魚以上に観ていて飽きない名脇役

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そして水槽のガラス壁面の掃除をしてくれるレッドラムズホーン2匹。コケ対策の生物兵器とされている貝で冬の低温でも生きられる。


そんなわけでメダカのような環境負荷の小さな魚と残飯掃除やコケ掃除のできる魚や貝で構成してみた。なんだか子供達も金魚よりも小さな蝦や泥鰌を眺めている方が楽しそうなのだよな。


まずはブクブク、つまり投げ込みフィルターが見栄えが悪いので陶器のカバーを作ってその中に隠したい。

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さらには上記写真で背景に多肉植物が見えているように水槽の背後に借景として仙人掌や多肉植物を林立させられるような植木鉢を作りたい。真横から見たら仙人掌の森を泳いでいるような視覚効果を狙いたい。

近景、遠景の二段式の幅40cm、厚み10cmの長方形の鉢を作ってみよう。


樹形の個性的な「仙人掌」や「多肉植物」と「魚」は普通ならば両立しない組み合わせだ。その予想外な組み合わせを楽しめるようにしてみたい。

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もっともっと作り込む余地を感じる。「水槽陶芸」は一つの可能性のあるジャンル。


最近はなんでもいいから、「これをしたい」を掻き集めている。さもないと仕事のスイッチが切れてしまうから。見方によってはこれぞ理想的な趣味の役割だ。



親の血も騒ぐ3D プリンターで作るミニ四駆教室

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東急ハンズで小学生1年生から参加できる3Dプリンターで作るミニ四駆体験教室に参加してみた。3時間で4500円、参加費は安くはないが、1回の参加者は3名までなので店側も儲けは出ないだろう。一人でも好きな子供を増やすための啓蒙活動か。

 

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事前にパーツデータ化された部品をソフト上で選択していくお手軽設計なのだが、パソコンを触るのが初めての息子には未知の領域。画面上で拡大したり回転させたりするだけでも楽しい様子。

 

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モデリングソフトで作成したボディ部分を選択して3Dプリンターに読み込ませる。1レイヤーは0.4mm、密度20mm3。この3Dプリンターでは最小1レイヤー0.15mmまで細かくできるらしいがそうなると数時間はかかってしまう。今回は体験ということで最大スピード設定にした。

 

 

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それでも1時間ぐらい出力に時間がかかるので、その間にミニ四駆を組み立てる。ニッパーやペンチ、ドライバーが用意されていて手軽。

 

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3Dプリンターは白のABS樹脂が使われる。1ロールで5000円ぐらいするとのことなので、さほど精度の高くない3Dプリンターでも作品を作るのはそれなりにお金がかかる。

 

プリンターヘッドの動きを見ているのは楽しい。まさに縦横無尽な動き方。

 

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疎な部分が支えとして敢えて作られる。これは支えのようなもので、完成後にバリバリと剥がすことになる。支えを出力しなければ作成速度は上がるが歪んだり倒れたりするリスクも上がるのでそのバランスが設計センスなのだろう。

 

 

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3D プリンターから外したところ。

 

3D プリンターの出現によって工業製品の生産サイクルがとても早くなりなおかつデザイン性が向上したらしい。かつては工業デザイナーのデザイン画を元に型制作師が木型を作ったのだが、細かい修正のためのやりとりが時間も金もかかったし、デザイナーが納得いくまで細部にこだわることは難しかった。しかし3Dプリンターによってデザイナーが細部までこだわりつつも微調整を繰り返すことが容易になったそうだ。

 

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完成。オリジナルのボディを既製品シャーシに取り付けられた。この後、家に帰ってペンで子供達が着色した。

 

高円寺には一昨年までミニ四駆バーがあったのだが閉店してしまった。こうなったら自宅でコースを手作りしないといけないのか。そういえば小学生の頃、2レーンのコースを段ボールで作ったっけ。昔のミニ四駆愛が少しばかり復活するかもしれない。

 

 

3Dプリンターで作陶するのも普通になっていくかもしれない。1軸の轆轤では作れない複雑な形の陶器を作れるようになるのだろう。素晴らしいような、つまらないような。

 

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(zbrushjapanサイトから拝借)

超絶技巧のフィギュアを見かけるようになったが、これもなんとzbrushというデジタルスカルプチュアソフトで作り込み、3D プリンターで出力したものだという。ソフト上では拡大して細部を作り込んだり、テクスチャーを実装して素材感を変えたり、部品を同寸法で複製してつけたりできる。粘土の乾き具合に悩まされる必要もなければ、凹ませたり脹らませたりも自在。重力や強度を比較的気にせずに細かい造形ができる。

ソフトも高精度3Dプリンターも高価だけど、デジタルデータなので複製もできてしまう。率直なところ、なんだか、チートではないかと思ってしまった。技術革新についていけない旧世代のリアクションだ。

 

 

 

豆鹿頭骨鉢の仕上げと乾燥、団子虫鉢仕上げ

 

雨の日の作陶。

 

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石膏型抜きに失敗しかけたものをなんとか復旧。そして右側のものは手で目の周りを壊してみたり。ううむ、余計なことをしたか。

 

左右ともに同寸法のものだが半乾燥したものと未乾燥のもので露骨に寸法が異なる。収縮率は10%を超えていると思われる。

 

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この豆鹿頭骨、まだ、金ラスター釉以外に満足のいく釉掛け作品を生み出せていない。

トルコ青結晶釉を掛けて焼くか。

一号失透釉に鬼板で縁取りをして還元焼成に回すか。

先生曰く困った時のマグネシアマットでいくか。

 

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団子虫鉢も無事に乾燥が進んでいる様子。

 

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口の下と腹に開口部があり、そこに多肉植物を植えつけられるようになっている。

 

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実際の団子虫よりも脚を太く誇張表現している。何かを求めるように脚を空に伸ばした状態。丸まっていた団子虫が体を開く刹那に見せる動きを表現したかった。

 もっと何十時間もかけて細部まで精密に作り込んでみたいけれども、鉢としての強度がなくなるし、釉掛けするとディテールが埋まってしまう。植木鉢は日照や外気温に応じて室内に取り込んだり、出したりする。ささいな衝撃で破損するようでは実用性にかけるし細心の注意が必要だと気疲れする。2〜3時間で作れるここらへんが時間対効果の良い区切りだろうか。

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白い仙人掌を腹から生やしたい。

 

それにしても団子虫はやはり、甲殻類だ。

 

これまでのものとは雰囲気を変えてマンガン窯変釉で外殻をメタリックに仕上げ、脚にワンポイントで明るい色をつけたい。