工芸

上海一目惚れした根と苔の芸術

莫干山路50号で度肝を抜かれたのがこちら。主役級の存在感があるのに勿体ないことに人通りの少ない路地裏にあった。 巨大な広く浅く張った根の塊。本来は幹が伸びていたであろう中心部には龍が彫られている。なんとスケールの大きな中華の大陸的作品か。 根…

クリニャンクール蚤の市

クリニャンクールはGaribaldi駅からが安心して行きやすい 蚤の市ではなく実態はアンティークギャラリー街 値段は安くはないがガラクタは少ない マーケット散策をし、ポルトクリニャンクール駅前にあるRe:cyclerieで食事をしてから帰るのが効率的なおすすめコ…

オルセー美術館 陶芸の可能性

私が作陶に使っている同じ素材で、物理的には似たようなものが作れるはずなのだよな。 大理石をコツコツと削り出した像ではない。こねて、つけて、削って作ったテラコッタだ。 焼締の塑像の可能性は膨大に広がっているはずなのだけれども、全く技能がないの…

京都仏画師によるレトロ風 乳白ランプシェードに青龍白虎。

京都にいる古美術修復にも携わる仏画師の友人にランプシェードに絵を描いてくれとお願いしていたものが届いた。ちなみに京都の社寺仏閣世界遺産なんかも修復に携わっているというと、古木のような頭に布を巻いた作務衣の絵師を思い浮かべてしまいそうだが、…

インドの宝石の都で ラッシー、草木染め、陶器に宝石

ラッシーワラ ジャイプール名物の一つにラッシーワラがある。ジューススタンドのような店構えで、素焼きのコップにラッシーを注いでくれる。 普通サイズで30ルピー、大で50ルピー。大で90円程度なので現地感覚だと少しいいお値段。少し自分に贅沢させる感じ…

期待を外さない東京藝大祭と話題の神輿

仕事の合間に数時間ほど暇ができたので、上野の東京藝術大学の学園祭を駆け足で覗いてきた。 セネシオさんというたまにコメントを下さる方が以前、勧めて下さってかねてより見たいと思って半年以上前からカレンダーにメモしていた。 1年生による創作造形神…

奈良の庄屋の蔵解放。朱塗りの漆器大放出 -高円寺の隠れ家「こころみ」カフェ

奈良の庄屋の蔵出し朱塗りの祝膳 膳台、4椀一式を数千円の破格譲渡 美品、保存状態良好 祝いの食事に、インテリアに 食事だけでなく珈琲、甘味利用も好適 週末の昼に一人で外食というのはかなり久しぶりな気がする。そこでしばらくご無沙汰して行きたかった…

ムンバイ駐在員妻御用達 高級インド土産ならGood Earthで決まり

こんなところがあるとはね。 Lower Parelのフェニックスモールのすぐ裏手、汚い入口を勇気を出して突き進んでいくとひっそりとGood Earthの店舗がある。ムンバイには他にも2店舗あるが、こちらが品揃えが圧倒的だそうだ。知ってる人だけ来れば良い、という店…

上海で得た陶芸作品の着想

双頭の山羊鉢。殷の青銅器様式で腹にたっぷりと土が入る形状だ。ゴーラムを植えるに最適な大作になりそうだ。釉薬はマンガン結晶釉薬で渋く落ち着いた感じにしよう。 陶片を繋ぎ合わせて再生されたトルソー。染付にも手を出したい。磁器ではなく、あくまで白…

既製品住宅に物語のある特別な内装を。我ら夫婦の為の雌雄山羊図日本画板絵

京都の仏画師・日本画家の友人が描いてくれた待望の板絵が届いた。 高さ230cm、幅360cmという居間の全面押入れ収納に嵌めるシナ板引戸4枚に描かれた大きな絵だ。 絵の題材は未年の夫婦なので雌雄の山羊。それぞれの生まれ月を象徴した朝顔と桔梗を足元に配し…

一番は庭にある。石像 石仏 根津美術館

日本の近代化の時代に東武鉄道で興し、大富豪となった根津氏が収集した美術工芸品。 大層値打ちのありそうなものが並んでいるな、という印象。 期待をよく裏切って愉しませてくれたのが起伏に富んだ広大な日本庭園。あちらこちらに石塔や石仏、石像が景色の…

ステンドグラス巡り Saint Paul, Severine

ステンドグラス巡り Saint Severine教会。パリの最も古い教会の一つだそうだ。 15世紀のステンドグラスは各ガラス片の中にも繊細な絵が描きこまれており素晴らしい。ガラス片で絵を構成しようとせずに、ガラス片を単なるキャンバスと見做すほうが潔くて良い…

標本あれこれ

骨密度によって染色に濃淡が出て美しい。欲しい。造形美という言葉が浮かぶ。しかし、小さな小さな標本でも1万円以上して手が出せない。 違いがわからない。怖いもの見たさ。そしてあの美しい骨格標本の比ではない高価格。 標本だらけの中野ブロードウェイ。…

新旧 信三郎帆布鞄

嫁さんが使い倒した一澤信三郎帆布の鞄。風雨に曝され、擦れ、息子二人にも齧られて流石にボロボロになった。4年ほど使っただろうか。帆布製の頑健な鞄でなければこんなにも持たなかっただろう。 信三郎帆布は修理も扱っている。こんなにボロボロに破れるま…

犬印 帆布鞄

京都の一澤信三郎帆布と同じく帆布で鞄を作っている。昭和28年創業のお店で、6号帆布に超撥水加工を施し、手作りで販売している。 ロードバイクのサドルの下に取り付けられるバッグが売られていた。欲しいな、これ。荷物を気軽に積めないのが籠のないロード…

食品サンプル

単に飲み食いするだけでなく、体験型の観光は思い出に残る。食品サンプル作りが外国人だけでなく日本人にも受けているのは不思議ではない。 料理屋で出される料理を写真で見せるのではなく、立体的なサンプルで見せるというのは世界を見渡すと普遍的なことで…

青梅 住吉神社 超絶技巧木彫

久々に素晴らしい神社の木彫装飾に出会った。 上下の梁の木目が観世水のような流水を思わせる。これは狙ったのだろうな。素晴らしい。正面から垂直水平が歪まないように撮影して白黒で印刷したものを額に入れて居間に飾りたい。 創建1369年。 ここまでの執着…

猫ジオラマ - 青梅 昭和幻燈館

なぜここまで猫尽くしかというと、映画看板で町興しをしようとした青梅が映画看板画家でもあった赤塚不二夫の協力を仰ぎ、ついでに赤塚不二夫の愛猫がテレビCMで絶大な人気を博していたので、加えて猫の街を自称し始めたという「これでいいのだ」な作為的な…

ルーマニアからのお土産の数々

ホロヅ焼きという鳥の描かれたルーマニアの民藝陶器の大皿を頂いた。 陶器の取っ手付きのお猪口も頂いた。濱田庄司が1924年に日本に持ち込み民藝運動を象徴したスリップウェアという種類の陶器で表面に泥漿で模様を描いている。私が陶芸をやっていること、各…

東京国立博物館の工芸品を幾つか

嫁さんが今日一日を好きに使って良いと言う。何しよう。あれもしたい、これもしたい。そう思ったら思考が麻痺した。ふと思いついて上野の国立博物館に行くことにした。 インドの仏展が開催されていたが、インドで鑑賞した石像の数々に比べると心動かされるも…

美麗 建具

嫉妬したくなる。 伊東のランドマークであり文化観光館でもある東海館と隣のK'sゲストハウスの建物は共に有形文化財の木造4階建てで双方ともに素晴らしい。しかも財界人の別荘や皇族ゆかりの建物ではなく、昭和初期に建てられた庶民の為の木賃宿だ。 翌日に…

標本

軟骨や骨格が染め分けられて自然造形がなんとも素晴らしい。でもこんなんを家に買って並べた日には。。。 昔の映画や小説に出てくる狂った芸術家や科学者の書斎には剥製やら標本やらが飾られていたものだが、手元に置いて愛でたい気持ち、わからんでもない。…

和輪庵

哲学の道沿いにある京セラの迎賓館、和輪庵で開かれる宝石のコレクションの招待券を頂いたので韓国人、スロバキア人の友人を連れ立って向かった。なんでも鳩山元首相が小沢一郎氏と稲盛和夫氏と会談し、首相辞任を決定したところだそうで。 無料の弁当が出さ…

高校生による漆工芸作品

美術高校生による屏風の漆芸作品。「鳩派の鳩」という政治的含意のありそうなタイトル。胸元あたりの色の滲ませ方など、この完成度、高校生のものとは思えない。 海イグアナ。漆芸への先入観を覆す鮮やかな色彩。 院展を観に行ったのだが、そのついでに覘い…

広州 陶芸術

陶器でこんなものまで造れるのか、と眼から鱗。やはり中国は凄いわ。 衣服の質感を出す為やアクセントに釉薬を使い分けているのが流石。しかも造形が細かい。乾燥段階で亀裂が入らないものなのか。それとも特殊な陶土を使っているのだろうか。 酒盃を片手に…

広州の魑魅魍魎玩具

万菱というところの8階まで玩具や家具で埋め尽くされたデパートに古い馴染みの先輩に連れて行ってもらったのだが、魑魅魍魎としていてとても楽しかった。特徴を捉えた似顔絵のようなもので、オリジナルが何なのかはわかるけれどもだからといって同じではない…

今宮神社と炙り餅

暑さに打ちのめされるように今宮神社参道にたどりついて、飲み物だけを売っていないか聞いたところ「一和」には餅しかないと断られた。反対側の「かざりや」に聞いたら、メニューにはありませんがこれをどうぞと店先で冷たいお茶を振舞ってくれた。救われた…

夏の終わりと線香花火

大勢で打ち上がる花火を見上げるのもいいけれども、肩を寄せあって覗くようにして線香花火を楽しむのも捨てがたい。ほっこりとする。 線香花火捌きの上手さを競い合う。 空間を繋がるように、伝播するように煌いていく線香花火は何度観ても不思議。単純な仕…

印度の戦利品

アッサム、ダージリン、マンゴー茶葉 象の細密画 アーユルヴェーダ用のフェイススクラブ 民族柄のストール 安さに衝動買いした草花模様の版木 印度の花のアロマオイル 花崗岩に透かし彫りをした球形のキャンドルランプ 印度生地のクルトゥ型子供服 赤子用の…

スタンドランプ

かっこ良すぎるでしょう、この古びたスタンドランプ。小生の最近のお気に入りの京都は夷川通りの工業アンティーク照明器具屋「パラボラ」で購入したもの。 もともとは古びた木製の家具の脚だった部分の中をくり貫いてスタンドに仕上げたリサイクル一点モノ。…