思索

シアトルに思う

空港からuberでホテルまで送ってくれたのはアリゾナとワシントン州に合計47年住んでいるというベトナム人の男性。共産主義から両親共々逃げてきて英語が全くわからない中で苦労して生きてきたそうだ。カジノのマネージャーを長くやっていたが不景気でクビに…

2024年の豊富すぎる抱負 健康を取り戻し陶芸の展開に励む

2023年は親戚や親戚の愛犬、大学の知人など訃報も多かったように思う。当たり前のことなくせにイマイチ実感が湧いていないことが「人は誰しも死ぬということ」。見栄や世間体のために努力して無駄にする時間の余裕などないはずだ。もっとより我儘に好きなこ…

勇者のために死ぬモブという心境

ファンタジー小説や漫画でそれなりに経験や技量があるのに世の中に諦めを抱いたオイボレが出てくる。希望に燃えた若い勇者に感化され、「次の世代に希望をつなぐ」とばかりに勇者の道を切り開くべく礎石となって死んでいく。 そんな境地に向かいつつあるのか…

全てに対する醒め

全てを醒めた目で見てしまい沈鬱になる。 歌手を目指したいという人に対して、毎日8時間歌ってみて、それを○ヶ月続けてもまだ歌うのが好きなら歌手を目指せば良い、といった助言がどこかネットに載っていた。 一年毎日轆轤をまわしたり作陶したら飽きると思…

めんどくさい制作者心情の話

モノを作って売っている者としての備忘録 作品を発表して売り始めたのは日常生活を送っていても蟲好き、多肉植物好き、粘菌好き、陶器好きに滅多に会わないから。自分の作品を売りたいわけでも換金したいわけでもなく、自分の好みを反映した創作物を買うぐら…

大学の友人と20年ぶりに食事しながら晩年に必要な幸せの根源を考える

大学時代の友人と数十年ぶりにお昼を食べた。なんと高円寺のご近所に住んでいるのを聞いてはいたがコロナやらなんやらでこれまで8年間会えずにいた。 学生の頃、ご実家に遊びに行かせてもらったことを覚えている。お母様の美大卒業制作のドミニク・アングル…

20鉢の梱包発送準備完了。「売る」ことについての考えの整理。

机の上のスペースを占めていた陶蟲夏草鉢の一群を梱包した。1箱を11月から販売していただく雑貨屋の京都店。1箱をその雑貨屋さんのネット販売部門へと郵送する。 値付けというものは本当に難しい。アートとしては安い。ハンドクラフトとしては高い。そんな値…

感慨深い京都家族旅行

家族旅行には年に数回行くけれども、全く違うなんだかとても満たされた気持ちになれた京都家族旅行。 京都が好きだから、お寺や苔庭が好きだから、というだけではなく私にとって京都はいろいろな思い出が詰まった特別な街なのだと思う。 京都の寺社仏閣の多…

ルーマニア人に聞くウクライナの闇

ルーマニアはウクライナと南北に国境を接している国でとりわけ黒海に面したコンスタンツァは黒海を囲むようにロシア、ウクライナ、モルドバ、ブルガリア、トルコ、グルジアが並ぶ。ルーマニアはNATOに加盟しているのでロシアが侵攻してきたらNATO加盟国は共…

ただ、終わりを感じた

巨匠の作品だから 難解な作品だから 褒めないといけないのか あの人の墓標だと思った。 走馬燈のようにあの作品、この作品のあのシーン、そのシーンを思い出す栞が散りばめられたような作品。 誰がどれだけ遠くまで深読みできるか。 より深読みした人ほどあ…

時代に取り残されていく徒労感

明治維新における様々な自由化が正しいと頭では理解しつつも商業や経済的自立に適応できずに没落していった武士階級。 民主化と経済の自由化が国に希望をもたらすと知りつつ、共産主義時代の非効率では生産的な働き方から変化適応できなかったルーマニアで見…

自給自足生活、高校大学自宅学習という生き方

食料をほぼ自給自足で生活している家庭で育ち、高校も大学も通わずに自宅学習で学んできたプログラマーの友人宅にお邪魔する機会に恵まれ、息子たちを連れて遠征してきた。 殴り書き備忘録。 福島にほど近い栃木の山奥で6歳から就職するまで育つ コンビニも…

大学関係者の愚痴徒然

神楽坂で大学の友人と飲む。 となりには某大学の白髪混じりの教授陣と思しきグループが盛り上がっている。「近頃の若いもんは」「うちらが若い頃は」定番のありきたりな定型句が繰り返される。 結論は「若い人はもっと苦労した方が良い」ということのようだ…

事故渋滞

高速道路を運転していて疑問に思うのが右へ左へと車線変更を繰り返す車。ほんの少し隣の車線が進むのが早いからと車線変更をするのだが追越車線から走行車線に移ったものの、その先に遅い車がいていつの間にかまた追い抜かれるようなことを繰り返している。 …

冒険家の魔の43歳

「植村直己が行方不明になったのは四十三歳になった直後であり、河野兵市も四十三歳となったその約一カ月後に亡くなった。 ヨーロッパアルプス三大北壁冬季単独登頂で有名な長谷川恒男がパキスタンのウルタルII峰で消息をたったのも四十三歳、写真家の星野道…

最近の読書 備忘録

「ザリガニの鳴くところ」☆☆☆ ディーリア・オーエンズ著 湿地の少女の人生。全く観たことのない世界が脳内に鮮やかに浮かぶ。親に兄弟に捨てられて湿地で孤独と戦いながら暮らす少女の話。ホワイトトラッシュ、黒人差別、アルファ雄の傲慢、美醜、保身。 暗…

2023年の抱負 長いリストに挑む

達成率の低さにめげずに、懲りずに「わたしの2022年・2023年にやりたいこと」を書いていこう。 ラーテルのように好奇心旺盛に勇猛果敢に。 2023年の大きなテーマとして「子供と一緒に楽しみ学ぶ」。長男が受験勉強を自ら望んで始めた。私は勉強に口出さない…

2022年の総括

2022年は2021年、2020年にも増してしんどい年だった。 振り返ってみると目まぐるしく環境は変わり続け、学びも諦観も割り切りも多い年だった。新しい環境に食らいつくのに必死になった年だった。 2回の転職を重ねた年だったけれども、人生の終盤50代、60代以…

今年の漢字は「逃」。逃げるは恥だが役に立つ

「逃げるは恥だが役に立つ」を世の中から5周遅れぐらいでAmazonPrimeで見始めた。 今年、私は転職をして派手に失敗して転職先から数ヶ月で逃げるように再転職した。転職先は私にとっては適応しがたい環境で自分の転職という意思決定を自己正当化するためにし…

ヒヤシンス

球根はいい。無責任に育てられ、失敗しない。栄養も与えずに勝手に育つ。失敗しても罪悪感を感じなさそう。 お、育っている。 その育てる喜びだけを享受できる。 家族よりも、犬よりも、会社の同僚よりも、泥鰌よりも、メダカよりも、ミヤマクワガタよりも、…

酷い転職進路判断ミス

世の中にもっとお役に立てる仕事をしたいと願っただけなんだがな。ガラにもなく週6で、夜遅くまで連日、自分なりに上手くいく道を模索しながら働いてきた。 しかしどうやら酷い転職判断ミスをしたらしい。詳細は割愛する。 身の危険というか、心の危険を感じ…

身内を亡くした際の学び 備忘録

身内を亡くした際には静かに亡くなった者を偲びたいものだということがわかったので私が死んだ際の葬式は家族葬一択にしたい。私が死んだ場合も家族の死を受け止めるべき期間に残された家族には葬式の準備や弔問客の対応で右往左往してほしくない。亡くなっ…

マンゴーDay1とLast Day

マンゴーと初めて会った14年前の日の写真が出てきた。ブリーダーさんの家で撮影したものだ。どちらがマンゴーか分からん。兄弟はどこで生きているのか、まだ生きているのか。 私のフィリピン駐在に妻が仕事を辞めてついてきてくれた。結婚した。しかし私はフ…

大事なことを間違えることへの不安

映画、小説や漫画でとある人物が最愛の母や子と自宅のベッドにミイラ化したまま一緒に暮らしており、図らずも来訪した人が「もう死んでるじゃない」と絶句するような猟奇的なシーンがある。 正気を失った猟奇的な人として描かれるが、今にして思うと気持ちは…

マンゴー殿急逝

備忘録として最愛のマンゴー殿との最期の数日を記録しておく。 9月13日。朝から我が家の愛犬、マンゴー殿の呼吸が荒かった。心配になったので妻に動物病院に連れて行ってもらった。 重度の肺炎で肺癌の可能性もあるとのこと。おそらくもう少し前から兆候はあ…

銀座のオーストラリア風カフェMEToA cafe&kitchen

オーストラリア風カフェ&キッチンMEToA という銀座の街角のカフェで夕食をとった。カップルと女子客しかいないが勇気を出しておっさん1人。 注文はQRコードを読み込んでスマホから注文する。ガラケーの客は銀座にはいないのだ。 小さなバーガー3つセットで16…

高円寺の蓮寺「長善寺」で蓮葉の美枯に出会う

高円寺で一番の蓮寺と聞かれて思い浮かべるのはここ「長善寺」。 もう盛りは過ぎてしまって蜂巣になっている鉢が多かったけれどもいくつか美麗な花を拝めた。 墓地の裏手に回ると蔵の壁に見事な鳳凰の鏝絵。その下に蓮が咲き乱れていたらさぞかし美しい光景…

鹿猟に想うこと

。 それはそれは美しい5月中旬の牡鹿半島で鹿狩りに同行させてもらったのだった。 プロットハウンドという猟犬。和犬の猟犬よりも数倍の距離を走り回り、野太い声で吠える。家で飼うには声が大きすぎるが狩に出るとよく響く吠え声の有り難みを後で知ることに…

競争心とモヤモヤと

認めたくない事実として、自分のこれまでの人生には競争が染み付いているのだと思う。 私は自分自身をバランス派だと思っていたし、野心に溢れて大きな役職や仕事を取りに行く人達とは遠い人間だと思っていた。趣味や家庭を重視していると思っていた。ノルマ…

無職期間を終えて感じた諸々。

働き方は自分が頭の中で決めつけていた以上に自由だ。 居場所は欲しい。社会的帰属がないのは寂しい。 消費だけで労働や生産が伴わないと消費もつまらなくなってくる。 世の中は広く、私にとって未知の魅力的なことがまだまだ沢山ある。ウクライナ情勢にどん…