陶蟲夏草鉢「ゾウムシ」造形

ゾウムシの陶蟲夏草鉢を作った。 粘菌子実体に埋もれるようにしてみたかった。 埋没感は出ただろうか。しかし眼が大きすぎると後になって後悔。眼を大きくして蛾のように愛嬌が出る蟲もいるがそれは蛾の眼が大きい品種を見慣れているからかもしれない。実物…

恵比寿の隠れ家的蟲ビストロ「Rue Favart」(リュファヴァー)

恵比寿の隠れ家的ビストロに会社帰りに独り立ち寄る。 天井に蛾や蟲が描かれているので来てみたかった。 こちらはヘラクレス。 コメツキムシだなんて通なチョイス。脚や腹だけを見るとGと混同して嫌がる理解ないお客さんが癒さないかと心配になる。

陶蟲夏草鉢「ダンゴムシ 全腐食」造形

もっと腐食が進んで外殻がばらけ始めている団子蟲の陶蟲夏草鉢を造形。 今回の試行錯誤は粘菌「シロウツボホコリ」の子実体の群生の表現。とても細い柄を無事に焼成できるのか試みる。 粘菌の子実体を多く加飾すると煩くなるようにも思うが、菌が内部深くま…

陶蟲夏草鉢「ダンゴムシ 半腐食」

団子蟲を菌糸に腐食される度合い違いで複数作る試み。まずは半腐食。 鉢上面からはみ出る感じで作る。鉢ではなく蟲の印象が強まる気がする。 少し煩いかもしれないが子実体を多めに加飾する。 根本が太くならないユーフォルビアのプセイドカクタスなどを植え…

アーティストと名乗っても良いですか

国内外のアーティストを英語日本語で紹介する365artplus magazineという美術雑誌に1ページだが掲載してもらった。 特集は細川護煕さんインタビュー。信長秀吉家康に仕え千利休の一番弟子でもあった戦国大大名の細川忠興を先祖に持ち蔵には国宝級の美術品や茶…

陶蟲夏草鉢「オパビニア」造形

子供の落書きのような、コンセプトの迷走したような、太古の海の生物。時代的にはアノマロカリスと同じくするカンブリア期の生物。 作りながら、「おいおいふざけてるのか?」と言いたくなってくる。5つの眼を持った生物なんて初めて作ったように思う。 ホー…

陶蟲夏草鉢「ミカヅキツノゼミ」造形

この前、ヨツコブツノゼミを作った。ヨツコブは学名を「ボッキディウム・チンチンナブリフェルム」という人前で口に出すと眉を顰められそうなことで世界の片隅で隠れた人気のツノゼミだ。パーソナルコンピュータをパソコンと呼ぶような省略した呼び方は不適…

陶蟲夏草鉢「ノコギリクワガタ」と「ゴライアス」造作

「制作の進捗は如何ですか」と聞かれると雲隠れして編集から逃げたい作家の気分になるし、ここは期待に応えるべく納得してもらえる作品を作るしかない。一部の蟲好き、粘菌好き、塊根植物やサボテン愛好家には好きな要素の三重奏のような作品にしよう。単価…

博物クリスマスにて目黒芳枝さん、奥住陽介さん、アトリエpuchuco、さとう甲さん

浅草で催されていた博物フェスティバルの冬イベント版、博物クリスマスに行ってきた。 夏休み中に日本科学技術館で行われる博物フェスティバルに比べると規模は1/6ぐらいかもしれない。ゆっくりと見て回れる。 出店者達からの作品が吊るされていた。出店者同…

陶蟲夏草鉢「ノコギリクワガタ」 X ユーフォルビア

しがみつくようにして亡くなったクワガタを苗床に子実体を豊かに実らせたかのような多肉植物ユーフォルビア。 子株が湧いてきてボコボコと増殖してくれても良い。 玉の先から生える葉も異形で良い。 成長が楽しみだ。最近、サボテンがカイガラムシの被害に遭…

陶蟲夏草鉢「蚕蛾」 X ハオルチア「十二の巻」

蟲を苗床にして生える植物のイメージは玉葉のサボテンや多肉植物になりがちだけれどもこんな細い葉もありではないか。白の幅が太い、いわゆるワイドバンドと呼ばれる十二の巻。 蚕蛾はせつない。毎日狂ったように食べ続け、基本的に繭から出ることなく煮沸さ…

めんどくさい制作者心情の話

モノを作って売っている者としての備忘録 作品を発表して売り始めたのは日常生活を送っていても蟲好き、多肉植物好き、粘菌好き、陶器好きに滅多に会わないから。自分の作品を売りたいわけでも換金したいわけでもなく、自分の好みを反映した創作物を買うぐら…

陶蟲夏草鉢「蝉幼虫 大」 X テフロカクタス

少し時期を逸した気がするが、いまさらながらに陶蟲夏草鉢「蝉幼虫」にテフロカクタスを植え込むことにした。金網で柵を作り土の深さを増すことで通気性も排水性も向上させている。 そこに装飾用の水苔を巻いて金網を見えなくした。 蝉幼虫を苗床にして背中…

ウサギノネドコ「もしも博物展」に参戦

「もしもこんな生物がいたら… もしもこんな植物、鉱物、世界があったら… もしも博物展では、そのような想像から生まれた博物をテーマにした作品がずらりと並びます。 非現実的な要素を持ち合わせながら、リアリティを追求した精密さがあり、その世界に引き込…

陶蟲夏草鉢「ダンゴムシ」

インスタグラムで以前からメッセージを送ってくださっていた方にご所望の陶蟲夏草鉢をお譲りすることにした。 蟲の躯体を白くした鉢をここしばらくは作っているがこの総腐食バージョンともいうべき陶鉢も一部の人から求める声がある。有機的な見た目を好んで…

20鉢の梱包発送準備完了。「売る」ことについての考えの整理。

机の上のスペースを占めていた陶蟲夏草鉢の一群を梱包した。1箱を11月から販売していただく雑貨屋の京都店。1箱をその雑貨屋さんのネット販売部門へと郵送する。 値付けというものは本当に難しい。アートとしては安い。ハンドクラフトとしては高い。そんな値…

「22cafe」にて「花と角」 青蟲を迎える。

高円寺で蟲の標本販売をされていたinsectportのSNS投稿からこれまたご近所の永福町のカフェで別の方の展示販売があるというので自転車を走らせる。 17時から夕御飯の支度をするとして16時までに買物に行くならば14:00〜15:00の間に足を運べそうだと瞬時に計…

信州の森と陶蟲夏草鉢と

自作の陶蟲夏草一輪挿しを持ち込んで信州の緑の中に置いて撮影してみた。こんなキノコを胴の横に生やしても良いかもしれない。 植生の中に佇む白い自然造形物。キノコや粘菌の菌糸体をこってりと艶のある飴釉にしても面白いかもしれない。 何の木の葉だろう…

陶蟲夏草鉢「ノコギリクワガタ」

大顎や粘菌の菌糸体が折れるのは時間の問題だろう。鉢を持つ際にも持ちどころに気を使う。 ようは誰かにお譲りすべきでないような耐久性の低さ。それでいて植木鉢という実用雑器を目的として作っている矛盾。 手元に置いて、植物を植え込んで育てようかと思…

陶蟲夏草鉢「ヘラクレスオオカブト」 X シルバーブルニア

ついに作ってしまった。人気の昆虫カブトムシの中の人気品種ヘラクレス。ありふれた蟲や地味な蟲の美に焦点を当てたい私としては気恥ずかしい。 雑な柄杓掛けした白釉薬が民藝の雑器らしさになって良かった。 開口部も大きいので少し幹の太いサボテンやユー…

陶蟲夏草鉢「ツノゼミ」 X 柘榴花

みんな大好き、ツノゼミ。(私の歪んで狭い蟲好きな人対象調べ) 難点はその奇怪珍妙な角が陶器で作るには相性が悪い。先の球が焼成時に垂れ下がってしまうので柄部分を細く長くできない。正面から見ると珍妙なコック帽のようになってしまった。 それにして…

陶蟲夏草鉢「タランチュラ」 X クラスペディアグラボーサ

焼き上がりを初めて見た時、「よしっ」と心の中で叫んだ。「タランチュラ」こと和名「大土蜘蛛」の陶蟲夏草鉢。 黄色のクラスペディアグラボーサのドライフラワーと合わせると春めいた明るい雰囲気になった。 まあ、一般ウケしないだろうがこんなものをテー…

彼岸花と揚羽蝶、陶蟲夏草一輪挿し

全草が有毒だと言われる彼岸花。食べるともう「彼岸=あの世」に行くだけだとも言われる。 リコリンという有毒物質は花の蜜には含まれないのだろうか。あるいは揚羽蝶には耐性があるのか、敢えて毒を取り込んでいるのだろうか。 これが薄暗い森の中ならば死花…

もしもを形にした陶蟲夏草鉢

お題を頂いた。「もしも」といった想像上の設定で博物的なモノを造ってくださいとのこと。 そこで作ってみたのがカンブリア期の古代生物「アノマロカリス」を苗床にして育つキノコを模した鉢。造形作業2時間。 アノマロカリスは海の中の生き物だし、カンブリ…

陶蟲夏草鉢「象蟲」

宝石象虫の陶蟲夏草一輪挿し。 右前脚が欠損しているのだが、単に造形ミスのように見えてしまう。 中、後肢なども欠損させて風化した亡骸なのだともっと主張させるべきだった。 脚を欠損させるならばもっとわかりやすくしないとダメだ。 白い釉薬に翡翠色を…

陶蟲夏草一輪挿し「アトラスオオカブト 蛹」

オレンジでもイエローでも黄花秋桜(キバナコスモス)なのは色に対しての感受性に乏しすぎやしないか。 花弁の透過性は素晴らしい。見下ろすよりも見上げるべき花だ。 一輪挿しの良いところは冬虫夏草のコンセプトから遠ざかろうとも庭に咲く草花を摘んで家…

陶蟲夏草鉢 団子蟲群生

ヒスイホコリと名付けた粘菌子実体を加飾した一輪挿しや植木鉢の作品群。 こんなに作ってどうするのか。売るのだ。売る前提だからこそこれだけの数を作った。 売ることは生産量を上げることに繋がり、制作技術の向上にもつながるようだ。 しかし庭の一角に一…

陶蟲夏草鉢「トノサマバッタ」

腹部の段々がうまく表現できたように思う。グロテスクと写実とデフォルメのはざま。 草食の昆虫にもかかわらず致死的な被害をもたらす凶蟲でもある。 生息地に食料がなくなると翅が伸び大群となって長距離飛翔して新天地の穀物を食い尽くす災い。そんな蟲に…

陶蟲夏草鉢「団子蟲」

団子蟲の陶蟲夏草一輪挿し。粘菌子実体に緑青色が綺麗に発色してくれた。 表面を発泡させたテクスチャーで有機性を表現するのではなく、釉薬の複雑で深い色合いで有機性を表現する試み。 ドライプランツを合わせるとヒョロヒョロと伸びて炸裂間近の胞子嚢の…

ミヤマクワガタと戯れる

2年かけて産卵させ幼虫から育てあげたミヤマクワガタ。手の上に乗せて動き回らせるのが少し痛くくすぐったく、可愛い。 クワガタの最大の可愛いポイントは触覚だとようやくわかった。立派な大顎がクワガタの見どころなのは間違いないが、可愛いと思うのはフ…