和倉温泉 旅亭はまなす

視覚、先入観は厄介なものだ。


この宿、風呂は狭く古く、部屋もさしてぱっとするものではない。腰壁には染みがちらほら。目の前は加賀屋ホテルを見上げるだけ。そんな塩梅だから出された料理を視覚と雰囲気で美味いものだと認識するのに時間がかかる。




季節外と思いきや、蟹は身が詰まっており、蟹酢につけて食べると思いのほか美味しかった。


刺身、浅蜊汁、鯖の西京焼き、酢の物
焼き立て、揚げたて、茹でたてを出してくれる。




胡麻、黒豆、黒米、カカオを練り込んだ饂飩を出してくれたのだが、この宿以外のどこで食べられるのか、惜しくなる味。お品書きをきっちり書いて、プレゼンテーションに気を使えば満足度はもっと高まるであろうに。



湯は源泉掛け流し。さらりとして長湯の楽しめる温度。飲んだら塩辛かった。