一保堂の炒り番茶

たまたまジャムを買いに入った三条通明治屋で店の角に無造作に置かれていた。150g370円。安い。店頭では寺町二条の本店でしか売っていないと聞いていたので、買いに行く手間が省けたと思い衝動買い。


「草喰なかひがし」や俵屋指揮のてんぷら屋「点邑」をはじめ、京都の多くの名店で食後に出す締めのお茶だということは以前から知っていたが、家にまだ中国茶や紅茶が残っていたので、そのうち買おう程度に思っていた。



この炒り番茶、京番茶とも呼ばれるもので、庶民的な廉価なお茶。
玉露園・碾茶園(抹茶の原料がつくられる畑)で、その年最初の茶摘みの後、畑に残った大きく成長した葉、これらを枝ごと、ひざ下あたりまで刈り落とします。刈られた葉や茎、枝を時間をかけて蒸し、揉まずに葉が開いた状態で乾燥させ保存します。さらに出荷直前に熱した鉄板の上で3分ほど強火で炒って仕上がりとなります。開いたままのバサバサの葉、焦げたところや茎、枝が含まれているのはそのためです。」−一保堂WEB抜粋


鍋で沸騰させた湯400gに、10gほどの茶葉を入れ、ゆらさずに10−15分。人によっては30分ほど冷ましてからさらに再煮沸すると柔らかくなるという人もいる。


カフェインも少なく、値段も安くて手軽に飲める。強烈に煙い。京番茶の中でも特に一保堂の炒り番茶は煙いことで有名らしい。煙いなあと思いながらも慣れると病み付きになる。ただし、香りが強すぎるので、あくまでも食後のお茶で、食事中には向かないように思う。