Bibliotic Hello!

底冷えする京都の地にあって、入り口にバナナの木が茂る異空間カフェ。アカデミックでスタイリッシュでスノビッシュな長居可能なカフェである。


アート系雑誌がふんだんに書庫に並べられており、好きな人にはたまらぬ暇つぶしスポットだろう。気兼ねなく長居できる雰囲気もある。そしてアート系雑誌や写真集の宝の山でもあり、貴重な文献も気軽に閲覧できる。



なんか知らんが、斜め向かいの若者が彼女の横で仏語のサンテグジュペリ作「星の王子様」を読んでいる。頭には室内でも帽子、上等なジャケットに革のブーツ。なにやら瀟洒な雰囲気をぷんぷんと漂わせている。なぜここで星の王子様なんだ。



好きな映画を聞かれれば「セックスと嘘とビデオテープ」だの「バッファロー66」だのと答えそうな輩だ。おそらく、本当にそれが好きかよりも、そう答えたらお洒落そうに見えるか、本物をわかっていると思われそうか。両方嫌いな映画だ。ううむ。我ながら僻みっぽいな。



そういえば、好きだけれども恥ずかしくて好きだとは言えない映画トップテンとやらがどこかのサイトで発表されていて、一位はデミムーアの「素顔のままで」だった。それはどうでも良いが、なぜか「ソードフィッシュ」もランキングに入っている。ジョントラボルタのイカレタ悪人役が最高なのに。ハルベリーの堂々としたトップレスも最高にかっこいいのに。



話題がずれた。実はここ、犬連れOKの店だが、間違ってもドッグカフェではない。


なにやら気取ったスノビッシュな客が多くて犬連れはなんとも息苦しいのである。マンゴーがうんこさんでも放とうものなら、顎を上げて、冷たい視線を投げられそうな雰囲気がある。お前はSPAでも読んでろとでも言いたげに。ああ、SPAだって好きですよ、と。



前はパエリアなんぞもあったがサンドイッチ、カレーやパスタなどの所謂手軽なカフェ飯だけになってしまった。相変わらず洗練されたカフェではあるのだが、好感度が下がってしまった。


京都府京都市中京区二条通柳馬場東入ル晴明町650
075-231-8625
営業時間 12:00〜23:00(L.O)
定休日 火曜不定休
http://cafe-hello.jp/