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蟹ミュージアム

美術館 博物館

なかなか楽しめた越前蟹ミュージアム。特に冬の季節、街中周辺に大した観光名所は無いので蟹を学びに訪れる価値はある。晴れて蟹検定3級を頂戴してきた。


国産のズワイガニを冷凍にすることはまず無いという。国産であれば、生きたままか茹でた状態で冷凍することなく流通する。凍ったものは全て輸入品だという。また、蟹は茹で方が難しく味を大きく左右するので自宅で頂くならば信頼できる店から茹でた状態で買うのが良いそうだ。


この蟹、越前湾の200m〜400mほどの深度の間を異動しながら成長する。生まれた直後のプレゾエアはたった30分ほどで最初の脱皮をし、ゾエア、メガロパの幼生期を経て基本的に雌は10齢まで10回脱皮し、雄は13齢までさらに大きく成長していくのだという。10齢になるまで9〜11年、13齢まで13〜15年。そこからさらに4-7年ほど生きるという。犬より寿命が長いとは。しかし蟹を飼うのはえらく退屈そうではある。10齢以上の甲羅のサイズが9cm以上の成体のみが漁獲を許されているのだそうだ。


越前蟹の雄というのはなかなか擬人化すると蟹の割には甲斐性のあるやつかもしれない。基本的には雄は水深300〜400mの泥底に散開して棲んでいるが、雌はより深度の浅い200〜250m程度と棲み別れている。なので雄を狙った水深300m以深の底引き漁で雌が狩られることは少ない。雌は10回目の最後の脱皮をして初めて抱卵できるようになるという。その時期に合わせて雄は雌のいる深度まで異動し、雄の保護の下で雌の最後の脱皮を見守る。そして脱皮直後に交尾をする。


そして雄が雌といる間はしっかりと雌を捕まえていて放さないのだという。ズワイガニの雌にも好みの雄というのがあるのかは知らんが、雌からしたら粘着質で束縛甚だしい迷惑な話かもしれないが。雌は交尾で得た精子を体内に蓄え、その後は交尾することなくとも体内の精子を使って毎年産卵して行く。成体の雌は年間を通じて絶え間なく抱卵しており、それが成体の雌の見分け方にもなるという。卵のぎっしり入った箱の様相から、香箱とも呼ばれる。


他にも蟹の標本天国で眺めていて面白い。

これはいわゆる典型的な蟹のイメージだろう。



がざみ。標本にされると眼まで全て白色化するのか。



海綿ごと標本にされたオオカイメンガニ。



カルイシガニという軽い名前を与えられているが、よく観ると悪魔のような風貌。ジゴクガニとでも呼んだら良いのに。



シオマネキというのもよく知られた種だが、見直すと随分と個性的である。