芸術対猥褻

この商業広告は風紀を乱すと見做され日の目をみなかったそうだ。アールヌーボーの流れを汲むような大衆ロマン画風。明治期は既に洋画の裸婦画ぐらいあっただろうが、まだ時代が許さなかったようである。「絶対防腐剤を含まず」と書かれた繁体字も若干バランスの崩れた味のあるフォント。


時代も下ると黄桜の艶っぽい女河童がテレビのCMで流されるようになる。その頃には篠山紀信が世を騒がせ「衝撃のヘアヌード」が物議を醸していたが、一部の雑誌に下腹の毛が写った裸が載っているよりも子供もテレビを観る時間帯に黄桜のCMが流れることの方が子供心にはよっぽど「いけない」ことのように思えた。


ちなみに河童には尻の穴が3つもあって気絶するほどの悪臭がするそうな。尻小玉というのも魂のことで尻の中にあるとされた架空の玉ではないらしい。マフラーを巻くほど寒いなら何か着なさいな。三つの尻の穴から屁でも出そうとしているのかね。


時代が変われば意識は変わるものなのだねえ。