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近江商人の雛人形

近江八幡織田信長安土城を築き、秀次が引き継いで盛んにし、近江商人を輩出した中世からの要衝の地。日牟礼神社周辺の豪商の邸宅が資料館として保存公開されている。3月上旬ということもあり雛人形の展示がされていた。


今まで見たことのある雛人形は緋毛氈を敷いた雛壇に雄雛、雌雛を頂点に三官女、五人囃子、左近右近、三上戸などが並ぶ階段式のものだった。しかしここではまるで平安貴族の御殿のような雛壇式のものが飾られていた。雛壇式に見られる豪壮さはないが、それにも増した密度の高い豪華さがある。


無論、豪華絢爛な階段式雛壇のものもある。それが隣り合って並べてあるので非常に華やか。目が細いもの、大きいもの、丸顔のもの、瓜実顔のもの、それぞれ表情が異なっており見比べるのも面白い。



こちらの雛人形は近くの彦根城井伊直弼桜田門外の変水戸藩士に暗殺された年に作られた人形だと言う。江戸中期のものもごろごろしており、その保存状態の良さに感心する。ここに飾られた雛人形の数だけ娘の成長を願う暮らしがあったと思うと、今は家から切り離されて資料館に集められてしまっているのが少し寂しい。


このように展示会場で陳列されるよりも建物の一部で主役を張っている様が一番趣がある。