近江瓦


先入観や感情が先行しているかもしれないが、日本の瓦が世界で最も美しいと思っている。

ここ近江八幡の瓦ミュージアムには韓国、中国の瓦だけでなくスペインやドイツなど西欧各国の瓦も展示している。それらを比較すると形は様々だがどれも焼成した土の質感で、日本の瓦のように金属光沢のある瓦は他国にない。あの燻銀の瓦があってこそ漆喰白壁の町並みや姫路城の清楚な美しさが出るように思う。


四季の環境変化の厳しい日本にあって日本瓦は機能性も高い。高温で焼き締められている為、吸水性が低いので凍害に強く、耐熱性に優れた不燃材であり、衝撃にも強い。唯一の難点はその重量か。



瓦人形というやつがある。瓦の上に装飾として置くのだが、鍾馗様なんかが身近な例だが、日本全国には様々な造詣があるようだ。陶器人形のようなものか。




ここの美術館は建物自体のデザインも素晴らしく、端々に瓦が巧みに取り入れられている。白漆喰壁の前に黒竹を植えたり、瓦を並べて埋めて歩道にしたり。


燻し銀の瓦タイルに赤い漆喰の縁取り、そして鬼瓦のオブジェ。随分とかっこいいと思うのだが。入場料たったの300円。ここは近江八幡観光からはずせない。