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香り

慣習

昔の貴族には源氏香という遊びがあったそう。5つの香りを焚いてどの香とどの香が同じかを当てるのだそうだが、5つとも違うこともあれば全て同じこともありうる。


先入観かもしれないが、昔は上下水道なんぞも整備されていなかったから風呂を頻繁に入ることもできず、体臭を隠す為に香を焚いていたと聞く。西洋の香水も似たような背景で発展している。脱臭ではなく更に強い匂いで誤魔化すマスキングでしかない。しかし、どの程度昔の人が臭かったのかがわからない。


遊びとして成立するぐらいだから源氏香で7,8割は当てることができたのではないだろうか。同時に香を焚くわけではないので1番目の香を5番目と比べるために記憶するのは容易ではない。昔の人のほうが嗅覚が鋭敏だったのだろうか。



日常で嗅ぐ香というのがぴんとこない。食べ物の匂いは頭に浮かぶ。カレー、餃子、アールグレー、日本酒。どれも匂いの強いものばかり。しかも花の香などトイレの芳香剤の香としてしか記憶されていない。日常で香りに感覚を研ぎ澄ますことなどない生活を送っている。感覚が既に鈍いから、日常を囲むのが強い香りのものだらけになってしまったのか。