安楽寺 鹿ケ谷南瓜供養

この日は安楽寺で鹿ヶ谷南瓜が参拝者に振る舞われ、それを頂くと中風にならなくなると言われる。痛風かと勘違いしていたが中風だそうだ。



普段は非公開の寺院なようでこの日は仏殿に松虫姫、鈴虫姫と安楽上人の描かれた掛軸が公開されていた。松虫姫、鈴虫姫という名前にファンタジーの世界を感じるが、絵に描かれているのは美しいとも思えない女性の剃髪する様。


奥の座敷で煮た南瓜が振る舞われる。机の上には瓢箪のようにくびれた南瓜が置かれており、それを眺めながら浴衣を着た子供が出してくれた南瓜の煮物を口に運ぶ。味はというと甘すぎる。中風を防ぐ前に糖尿病になるのではないかというほど。砂糖を入れすぎた南瓜由来ではない重たさ。


しかし京野菜の不思議な形は見ていて楽しい。丸い賀茂茄子、巨大な聖護院蕪、そしてくびれた鹿ヶ谷南瓜。この特異な形が京野菜のブランド化に一役買っているのは間違いない。門前でも京野菜が売られているのだが驚くような値段。観光地価格か。まずは食卓にでも飾って鑑賞することに価値を見出ださんと、この値段は払えない。切って調理すれば元の形などわからんものな。食べるなら宿儺南瓜を5個食べたい。