イケズ

北野天満宮のそばで買い物をしたとき、「おにいちゃんどこからきたん?」と聞かれた。


「御陵です。」
と答えたら
「御陵?」
と聞き返して来たので
「はい、蹴上の隣駅の」
と言葉を足した。大抵、南禅寺のある蹴上の隣駅ですなどと言えば伝わる。


そしたらおばちゃん、「あー 御陵って何処の県のことかと思ってわからんかったわ。御陵って反対側ずーーと遠くいったとこやね。私は京都の中のことしかわからんから。」


暗に御陵は山向こうの洛外は京都でないと言いたいのか。これ、京都もんのイケズ発言と受け取って良いだろうか。


京都の中心部に住んでいる人は祇園祭には熱を上げるが葵祭には鴨川の東向こうの祭なんてよう見に行かんなどと言う人もいるそうで、洛外の京都府民を下に見る人もいる。


別に気に障ったわけではない。御陵の産まれでもないし御陵の住環境の良さは気に入っている。むしろ観光客気分が抜けないので さてはこれが聞きしに勝る京都もんのイケズ発言かと思ってほくそ笑んだ。