多肉植物秋の陣

ハオルチアを何十株も集めるだとかそういう収集の仕方をするつもりはない。キリがないし、場所を取るし、日光が必要な植物を収集するのはよほど広い温室でもないかぎり窓際が植物だらけになって住まいの快適性は損なわれるように思う。目指しているのは希少種でなくともひとつひとつを大きく育て、その形状を楽しむこと。


しかし乾燥に強い植物だけあって成長は遅いものが多く、大きな株にするまでには5年、あるいは10年は平気でかかる。そのかわり20年、40年も付き合うことができ、盆栽と似たところもある。オマメプランツの店長の助言としては大きく育てるには大地の力を借りるのは必須だという。品種によるが露地植えにして雨曝しにしても元気に育つ多肉植物は多いという。また、露地植えにすると成長に必要な日光を存分に浴びることができる。土壌もサボテン用のものである必要はなく、普通の園芸用土に赤玉などを混ぜて水捌けを改善した土のほうが栄養も多く成長は早いという。


そこで「黒法師」、「月兎耳」、「宇宙錦」、「雷神」、「冬紅葉」、「桜竜」、「リプサリス」、「不夜城」、「ホビット」を庭の一角に露地植えしてみた。土はよくわからない。滅菌しているわけでもない。陽は苔が育たなかったぐらいで朝から昼過ぎまでよく陽が当たる。また、若干斜面にもなっており水捌けは比較的良いと思われる。


秋の長雨に当たったら腐る可能性はある。雨水が貯まりやすそうな雷神や不夜城は正直不安だ。全員が元気に育ってくれるかはわからないが試してみないことには何もわからない。丈夫そうな宇宙錦や雷神を除き、12月初旬には鉢に上げて翌春まで室内に回収しようかと思う。そうやってある程度大きくしたら、後は室内でのんびり育てながら眺めたらよいだろう。


ついでに宇宙の木、リラシナ、火祭、般若、月美人を冬まで軒下に出すことにした。