磁宝、陶宝


故宮博物院には100万点を超す文化財があるというが、陶磁器展示室の広さや展示物の数を見る限り、目ぼしい品は蒋介石が台湾へ持ち去ってしまったというのはあながち誇張ではないように思う。



素人にもわかりやすいほどの技術力の高さ。



もちろん残された品の中には見事な作品もあるのだが、宮殿全てを展示室にして飾り、延々と鑑賞に堪えるほどの品数と層の厚さは無いのではないだろうか。いや、やがては台湾から接収して回収するつもりか。何せ台湾は中国の一部、台湾のものは中国のもので、中国のものは台湾のものではないということになっている。展示物と展示場だけを選り好みするならば確かに台湾のコンクリート建ての風情のない故宮博物館よりも紫禁城に納めたほうが良いのは確かだ。

この陰影と色も見とれてしまう。3000円ぐらいで売ってたら即買うのに。



それにしても中国の陶器の製造技術は素晴らしいものがある。世界最高峰なのだろう。街中にもっと陶磁器店があってもよさそうだが、技術は文化大革命の時代を経て途絶えてしまっているのだろうか。故宮にある程ではなくてももっと廉価な写しなんかが売っていたらお土産に買って帰りたいが、街中で見かけるのはピカピカの景徳鎮のような高価な器か工場で大量生産されたような器の両極端。土産にできる手頃な中国陶器や磁器は売っていないものか。