第九陣 焦げ白荒筒に常盤忍

白荒土の筒に黒土で根を可飾し、表面は黒マットを掛け剥がしてみた。荒土の細かい窪みに残った釉薬が焦げた風合いになってくれるのではないか。


もっと細かい根を張り巡らせてもよかったかもしれない。熱帯雨林の絞め殺しの木のように網目に覆われた根のように。しっかりドベがはみ出すように接着させなかったものだから根がいくつか剥がれてしまった。収縮しない白荒の土台の上に収縮率の高い黒土の根をつけているのでそれも切れた要因だろう。


常磐忍を移植してみた。仮根を鉢の外周に這わせてみたかった。水平方向に伸びた仮根に鉢全体を抱え込んでもらいたいので、しばらくは麻紐で縛ろうかと思う。そのうちバランスも整ってくるだろう。あまりにぼっさぼさだからな。




常磐忍は匍匐性で深く根を下ろすのではなく浅く水平方向に展開するので植生と鉢形状は矛盾している。化根がいつまでも土に触れないままでも大丈夫なのだろうか。常盤忍そのものは忍玉にして吊るしたりするぐらいなので乾燥には比較的強い頑丈な種だと思うのだが、多少心配ではある。



白い毛に覆われた仮根は柔らかそうに見えて硬い。仮根がうねった様は古代の森のような。。。


焦げた風合いは狙い通りで満足。またやってみよう。