スクールカーストとトルコ風呂

大津の中学生自殺事件に端を発して「いじめ」に関する研究とやらをネット上で拾い読みしていた。今の時代、「いじめ」の発生メカニズムには日本の学校空間における生徒間に自然発生する人気の度合いが強く影響していると考えられ、人気の度合いを表す序列をインドなどのカースト制度になぞらえてスクールカーストと呼ぶことが定着化しているらしい。


アホか。


それを広めて定着させたのは教育評論家らしい。で、スクールカーストの上位になる要因として空気を読む力やファッション、恋愛経験などを上げ、スクールカーストの可変性やその要因などをいろいろと説明している。しかしそもそもインドのカーストは生得的な差別であり、カースト間の移動がなく様々な差別や制限を受けることが問題の中核なのに、子供の間の流動的な序列にカーストという言葉を当て嵌めているのはあまりに不見識。教育評論家を自称する輩が他国の深刻な問題をその内情を理解せずにイメージだけで「カースト」という言葉を無配慮に使っているのだから呆れる。インドへの偏見に無頓着な輩にいじめを大上段に語ってほしくない。昔、日本の風俗店をトルコ風呂と名付けた輩と同レベル。


日本の「いじめ」問題が深刻で解決が容易でない一因として、それを研究する教育評論家がお粗末だということはないだろうか。。。