何がびっくりするって、インドの史跡での写真とスペインで撮った写真との違いがわからなくなるということ。遥か欧州大陸の西端から印度亜大陸まで文様すら変わることなく広まったイスラム美術の伝播力たるや。
ジャーミーあるいはモスクと呼ばれるイスラム寺院は仏教徒や神教徒が思い描く聖域とは少し違う。有事の際の砦であり、旅人の休憩所であり、社交場であり、祈りの場。暑い日差しをさけ、大理石の床にべったり寝ころんで涼をとるのも別に不謹慎なことではない。しかし祈りの時間になると異教徒の小生は追い出された。しっかりメリハリが付いている。