餡蜜 みつばち

出町柳にある「みつばち」の餡蜜を食べた。美味しい。しかし餡蜜はここに限るだとか、ここのは絶品だと雑誌に評されるほどの違いは感じられなかった。


客層は女性中心。男独りの客など自分だけだった。暖簾からして乙女心を刺激する意匠なので仕方ない。知らぬところでスイーツ男子などと後ろ指を指されているやもしれぬ。


昨夜、和菓子職人の友人と話をしていたのだが、客は本当に美味いものを食べたいというより、美味いものを教えて欲しい、あるいは美味いとされているものを食べたという経験が欲しい人が大半ではなかろうかと。内装、雰囲気、人気、受賞歴などの蘊蓄があればそこそこ美味しければ、絶品と分類されると。


そうなのかもしれん。それも含めて客が満足するなら可。人気で話題のものを食べた、わざわざ並んで食べた、いい値を払った。そういうのも心理的な満足感を増大させるのは事実だろうから。


食べ終わると、器が鉄釉の厳つい皿だと気付いた。最近、皿に目がいく。