京都路地裏 晩夏の花


京都は路地がせせこましい分、みな工夫して軒先に緑を飾る。こんな綺麗に咲かすには手入れを欠かさないのだろうな。我が家には仙人掌だの多肉だのばかりで花を咲かすものが殆どないので路地を歩くのは目に楽しい。



朝顔という奴も無数の品種のある愛好家の多い家庭花だけれども、やはり好みは青や紫一色の簡素なもの。



巨大な華を咲かすのは槿。



風雨で木目が浮き出た板を背景にして鮮やか。こういう古色のある板切れを壁に掛けたいものだ。どこかに良い廃材が捨て置かれていないものか。



着物の襟筋に覘く、女性の透通る白い首筋に通じるものがあるといったら変質的だろうか。うむ。きもい。



スペインでお婆さんがキリストの壁画を修復したら原画とあまりにかけ離れた前衛芸術みたいになってしまった事件があった。道端のこの石仏を見かけてそれを思い出した。スナックのママ風石仏。