干柿


年末に行った淡路の直売所で一箱28個入りの愛宕柿が1000円で売っていたので思わず買ってしまった。今年はもう作らないと思っていたのに。

そんなわけで去る26日に麻縄でくくり、軒下に吊るした。秋雨も過ぎ、冬の冷たい風が吹きつけるので黴が生える心配もない。干柿を干し始めるのは冬至を過ぎてからぐらいが理想なのかもしれない。



そうして始まった目白や鳩との戦い。餌の少なくなる冬に、昨年、一昨年と干柿が干されていたこの餌場を覚えているらしい。どれにもこれにも嘴で少しばかりの穴を開けよる。運が悪いと一番上の柿にとまって啄みながら糞をし、それが下の柿につく。ひとつやふたつを寄付する代わりに、他の干柿に手をつけないでくれればこちらとしても構わないのだが、話の通じぬ相手には共存の方法があっても叶わない。


片やぬくぬくとした家に住む高等生物の気まぐれの嗜好品。片や風の吹きすさぶ野山に生きる鳥の生存を賭けた餌。


来年の御節に入れる紅白なますや白和え、夏の甘味作りに使おう。