環境汚染

インド出張の準備をし始めているのだが、インドのボパールという都市は世界最悪の化学薬品事故なるもので悪名高いらしい。なんでもアメリカ資本の化学薬品工場で製造タンクが爆発し、有毒ガスが拡散して一週間のうちに1万5千人近くが死亡したとのこと。東日本大震災に匹敵する死者数が局所的に発生したことになる。唖然とする。健康被害を被った人は50万人に達するそうな。当の米国企業は早々に倒産し、除染もされぬまま今日に至るとのこと。


二月の終わりには北京出張もあるのだが、現在最悪な大気汚染状態にあるらしい。大気汚染指数がなんと広州の七倍。米国大使館の独自の観測結果によると、はなしにならない酷さでCrazy bad、いかれた酷さと分類しているほど。


屋外での運動の中止、マスクの着用、循環モードでのエアコン使用などが勧告されている。こんな街に1週間だけとはいえ滞在したらなにがしかの影響がありそうで懸念している。週末に一日ぐらいは観光しようと期待していたのに残念至極。


安全で清浄な環境はすでに当たり前ではない世の中なのかもしれない。安心して暮らせない、そこの食べ物が有毒で忌避しないといけないとはなんたる不幸か。生物としての生存環境を蝕んで、それと引き換えるのが短中期の微妙な程度の経済発展ではなんとも割に合わない。



福島は、原発は、そういうことなのではないのかね。