14世紀、トゥグルク朝の三代スルタン、フィローズ・シャーの霊廟なんて言われても暗号のようでしかない。


残り二人の墓は誰のものなのだろう。


iPhoneというやつは5になりいよいよカメラの性能も上がり、簡単なパノラマ機能で狭い廟内もくまなく写せる。電話嫌いの自分の場合、通話よりも撮影する出番の方が多いかもしれない。


安眠できているのだろうか。存命中には異国の下人にまで踏み荒らされるとは想像しなかっただろうな。


日本でも永代供養などと言っても、墓の面倒を見る子孫がいなくなったら裏山の隅に墓石が撤去されて積み上げられてたりする。


死んだら土や塵に帰るというのが正しい期待値なんだろうな。高価な墓なんぞ無用の長物だと現時点では思っている。古今東西、立派な墓は遺体や装飾品ともども見世物にされるだけだ。