原木椎茸


椎茸は落雷を受けた樹の周辺の広葉樹からなぜかよく生えるらしい。人工栽培でも電気を流すと収穫量が2,3倍まで増えるとか。不思議な奴。日本産椎茸は11,12世紀の昔から中国に輸出して珍重されるほど。昔は椎茸は高級品で大名が人工栽培に挑んだらしい。



菌床栽培と違って原木栽培は収穫できるまで合計3年かかり、菌を接種した後は自然環境で一年寝かせた後に収穫室に格納する都合上自然環境や雑菌に収穫を左右されやすい。一本5kgから10kgする原木の移動も重労働な割に収穫量は菌床栽培の半分以下。但し、味は自然のものと遜色ない。そんなわけで2006年から菌床栽培と原木栽培どちらのものであるか販売時に表示が義務付けられたのだそうだ。菌床栽培は革命的な生産効率だったのだろうけれども双方ともに栽培方法を保護したいほど味に差もあるということなのか。



生椎茸は軸を火で十秒ほど炙り、今度は傘を下にして襞に水滴が沸き出てくるまで炭火にじっくりかけたら食べ頃。僅かに酸味のある濃厚な旨味。生椎茸も美味いものだな。


家でも簡単菌床栽培キットで育ててみたいけれども、夏も24度以下の涼しい環境を保てないと駄目らしい。夏はエアコンを極力使わずに暑さを楽しむ主義なので茸栽培は断念。黴や悪性菌に侵されて腐る姿は見たくない。