堕落

自分の強みは環境耐性の強さだと思っていた。しかし、知らず識らずのうちに随分と贅沢に慣れていたらしい。


130m2の庭付き一戸建てで駅まで徒歩5分。床暖房に電動シャッターに充実した収納。台所には内臓オーブンレンジに食洗機に内臓足暖房。山まで徒歩5分、三条京阪まで自転車で15分、スーパーもコンビニも近い。それが駐車場混みで12万円。


今と同じ条件の住居など東京ではありえない。頭ではわかっていても萎える。


只管狭い高中層住宅が広がる東京。一戸建ては億を超える金持ちの特権。都心の駅近物件だと70m2を超えるとマンションでさえ家賃20万円は覚悟せねばならない。


そして盲点は良さそうな物件で犬猫飼育可能な物件は非常に少ない。日本の全国平均ペット飼育率はおよそ16%だが、ペット可物件は5%もないのではないか。子供の出生数をペットの頭数が超えるほどなのに。


東京に一極集中している国なのだ。職の地域選択肢が狭いゆえに狭く緑の無い住居に住むことを強いられ、転勤族は犬猫を供にすることもままならない。


都市経済の分散は生活の質の向上に直結するだろうよ。


執筆や制作系の職場の立地を問わない創造的な生業に就けるような技倆を培えなかったのが敗因。では、今後の人生でそれを目指すかだが。