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比叡山送別野点

旅 遠出 カフェ

修学院離宮の脇から比叡山音羽の滝を目指す。


某古刹禅寺の若和尚
日本美術の修理工房の20代女性
藪の内流点前を10年以上学ばれている女性
町家を改装された宿を営む40代男性
地図や鉄道網に偏愛を持つ関西に来たばかりの新入社員
そして山中で出会って御一緒したヨガインストラクターの二人。


いろいろな方面の友人を誘い合わせたのでお互いに初対面だけれども、自分をきっかけに互いに繋がってくれたら嬉しいことだ。


沢に入り、湿地を進み、相当に急な階段や斜面を登り、途中の滝の下で麦酒を冷やした。ラブラドールは水遊びが好きなようで、かき混ぜて濁ってしまった水溜りに体を沈めて気持ち良さそうだ。我が家のマンゴーも一緒に遊べば水が好きになるかもしれない。


そしてさらに躊躇するようなロープの張られた岩場も登って行く。体を岩肌につけて手を伸ばそうとすると、トグロを巻いたシマヘビなんぞがいてひやりとした。


黒毛のラブラドールのお供がいたので犬は流石にロープの岩場は登れずここで登り止め。







小さなダムの壁上に赤いビニールシートを広げるとまるで緋毛氈。なんと若和尚が桐箱に入った茶道具一式だけでなく、自作の掛軸まで持参して頂いた。絵柄は瓢箪鯰。岩肌の窪みに枝で挟み込んで、森の中の床の間。なんという風流人。参加者からどよめきと簡単が起こる。




お茶菓子は目に涼しい夏の上菓子を一人づつ違う種類、百貨店から調達した。二條若狭屋、亀屋良長、本家玉壽軒、緑寿庵清水、末富など。




茶道を始めたばかりの女性に藪の内流を長らく学んでいる女性に教えたりとなかなか面白かった。


残念なことに天気予報は夕立雷雨。雷がなり出したので濡れた岩肌を降りることを恐れて撤収した。


全員が御茶を頂くことができなかった。作法はわからないけど自分でみんなに点てて振る舞いたかった。最後に若和尚に餞別の一服を点てて頂きたかった。ペットボトルやら荷物を視界からのけて、一面見渡す緑の中に掛軸と緋毛氈、そして野点する二人が小さく写る。そういう写真を撮りたかった。全員分、二人づつ撮ったら絶対喜んでくれたと思う。



忘れ難い思い出に感謝。言い出しっぺの小生は願望を語るだけで、素晴らしい散策路選びも、茶道具も、自筆の掛軸も、紅い敷物も、麦酒までも負んぶに抱っこで若和尚に用意して頂いてしまった。やはり自作の茶碗ぐらい持ってくるべきだった。若和尚と来てくれたみんなに多謝。大変御世話になりました。





いろいろと欲の念を残してその場を後にしたが充実感に満ちた週末。