爽快な寺の朝

大徳寺の友人の塔頭に泊めてもらった。

茶室の脇の部屋で障子戸の薄い紙一枚だけで庭から隔たれている。いや、紙一枚で外と繋がっていると言うべきか。


朝になると陽の光で5時過ぎにもかかわらず、既に明るい。しかし深い軒のお陰で暑くはならない。鳥のさえずり。障子戸を開けると風が抜け、苔庭と竹の編み戸やら石灯籠やらが目に入る。


この気持ちよさを味わってしまうと高気密高断熱住宅なんていうコンセプトがいろいろなものを台無しにしたくだらないものに感じる。

障子に映る草木の影というのも風情がある。襖紙も天板も何から何まで素敵。目が肥えて再現しようものなら我が身を滅ぼしかねない。