来宮神社 御神木


熱海は来宮神社の樹齢二千年と伝わる大楠。幹周り24mを越えるという威容の巨木。これだけ幹周りが巨大化しても樹高は20m程度。根はどれだけ張っているのだろう。


もとは七本の大楠が境内に生えていたが、嘉永年間(1848〜53年)、大網事件という漁業権を巡る争論が起こり、訴訟費等捻出のために五株も伐採されてしまったらしい。寂しい話だ。私達からしたら当時の人達の漁業権争いという一時のことで巨樹を切り倒すなど浅はかだと感じてしまうが、当事者には死活問題で木よりも生活だったのだろうな。


今日の自分は彼らを浅薄と断じられるほど分別があるのか。当面の利便性を捨てられないエネルギー問題なんかも、原発事故後も相変わらず除染すらされず汚染水も垂れ流し続ける不始末も100年先の人間からしたら浅薄なことに感じるのだろう。形は変えども人類に本質的な精神の進歩はないのかもな。



生命力が降り注ぐってこういうことなのか。光子の戯れが撮れた。パワースポットだのスピリチャルなんたらだのという言葉はしっくりこない。