ラレーヌの売りはトロける食感と、品の良い甘さが絶品の高円寺プリン。そして王妃のロールケーキ。
そうか、店名La Reineは王妃という意味だから王妃のロールケーキか。いや、待てよ。果たして女王ではなく王妃なのだろうか。
王妃と女王ではイメージが大きく異なりやしないか。王妃ならば強い王がいれば綺麗でお飾りのような社交場の華のような存在でも許されるが、女王となると国を統べる支配者としての振る舞いが求められる。
王妃にはダイアナのような可憐な存在も許されるが、女王となると帝国に嫁いだと自負するようなエリザベス1世のようないかつい印象となる。可憐な女王なんてものは想像できない。顎で政敵の処刑を宰相に命じるような、それが私の勝手な女王のイメージだ。
さて、ラレーヌのロールケーキはビクトリアのような、あるいはサッチャーやメルケルに代表される鉄の女のような腹にズシリとくる骨太なそれなのか、それとも甘く可憐でふんわりとしたそれなのか。
来客があった際に買ってみたが、全くもってアントワネットだな。残念ながら受け入れ難いほど甘過ぎた。上品な甘さのケーキが主流な中で、アメリカのケーキのような甘さだった。高円寺プリンと同じ店とは思えない。
個人的には「鉄の女のロールケーキ」のほうが食べてみたい。