情けない日々


いろんな意味で眺める度に辛くなる眺めだな。


結局、胸を張れるほどの挑戦もしてなければ克服した成功体験もない。前職を去る時に、感慨も未練もやり切った満足感も無かった。あっけなかった。自分は他の人よりもあれこれが出来ているという自他の評価が付くところまでやると、打ち止めにしてしまう。自分の基準で行き着くところまで真剣に向き合っていない。ひょうひょうと効率的に要領良く仕事を終えて颯爽と帰る。そう言われると聞こえが良いが、仕事を打ち込める対象に出来ていない虚しさはある。


パリのテロで会社の同僚を含めて130人が死に、シリアで報復空爆で一般人が殺されている中でも、難民は地中海で溺れ死に続けているらしい。国際情勢とは無関係だが、先日、やりたいことをたくさん残して、不慮の事故で会社の同期が亡くなった。


家族共々、健康で危険の無いことに感謝しなければならない。その一方で、こんなに安全な国で障壁も無いはずの環境で、ふと自分を客観視すると何にも挑まず、全力も尽くさず、安寧を享受して無為に時間を過ごしてしまっている自分を自覚してな、どうしようもなく暗い気持ちになる。多分、5年前も10年前も同じようなことをノートかメモ帳に書き殴っている。5年後、10年後も今のこの瞬間を進歩の見られなかった過去として振り返ることになるのか。


愛犬のマンゴーも6歳になり、老いが目立ち始めた。イビキをかくようになり、暗闇の階段を怖がるようになり、足を踏み外したりすることも増えてきた。


有意義に大事に過ごすべきなのに。無為に過ごしたくないのに。