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彷徨った末に「古本酒場」の文士料理

好みの料理 料理屋 高円寺

 

いつだったか、勤務先の最寄駅で晩飯を食べる気になれず、高円寺駅につき、あずま通り商店街と純情商店街を歩くも入りたい店が無く、庚申通り商店街を歩いて入ったのは「古本酒場」だった。

 
新しい店を開拓しようと思っていたのに、また同じ店に来てしまった。
 
遅く家に帰っても寝静まっている。あまりに賑やかな店だとしんどい。ふと、あそこならと浮かんだのが古本酒場だった。一人でぶらりと入っても気兼ねしないし、ぶっきらぼうな店主が何事もなかったかのように受け入れてくれそうに思える。注文以外に無言で食べて帰るのでは無く、誰かとたわいもなく言葉をしたい、そんな寂しい夜にすぽりと嵌る。
 
 
蕨の醤油煮。陸ひじきだろうか。シャキシャキして蕨よりもこちらが気になった。
 

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鰯の梅煮。金属質に輝く皮。和皿に載ると絵になるな。自分に技量があれば水彩で絵手紙を描きたくなる光景。脂がのっていて食べ応えがある。もう少し梅が効いていても良いかも。
 

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外せないのは大正コロッケ。檀一雄の著書に出てくるらしい。桜エビやおからの入ったコロッケで生姜が効いているのがたまらない。前回、もっと生姜が効いている方が美味いと店主に身勝手な主張をしたのだが、今回は前回に比べて生姜が強くなっていた。最高だ。
 
高尚な味ではないのだけれど、ついつい食べに来たくなる味。他の店でこの味は得られない。100種以上とも言われるマスターのレパートリーから気まぐれでメニューは決まるらしいが、この大正コロッケは不動。でなければ困る。
 
純米酒1合に3品頂いて1500円。懐にも優しい。ついでにサマーセットモームの小説「月と6ペンス」を買ってちょうど2000円なり。
 
やきそば ポン酢味。レバーペースト。砂肝。他にもあれこれ気になる料理があった。