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ボルドー

旅 遠出

ボルドーは駅に降りたら無人改札口で、周りに商店は少なく延々と葡萄畑が広がる。そんな牧歌的な風景を想像していた。



しかし、第二のパリと称せられるだけあって中心街は石造りの街並みと所々に建つランドマーク的な大聖堂や鐘楼、門が「月の港」として世界遺産登録されているぐらいだ。ボルドーにも大きな建物があるのだな、などとボルドー在住の友人に言ったら無知を呆れられそうだ。


勿論、ワインの聖地であるからして、車を走らせればボルドー郊外にはワイン畑が広がる。ボルドーのシャトー巡り。メドック、マルゴーを周る。



予想以上に葡萄畑の水捌けは悪い。未だ水が溜まっている箇所が散見される。降水量がもともと少なく、葡萄の樹も深く根を下ろして地下水から水を吸うから地表面の水捌けは重要ではないのだろうか。



勝沼などの光景と比較すると葡萄の樹の背丈の低さに驚く。1株で12本ほど分、収穫できるが、ボルドーは1株1本の制限があるとのこと。質が担保される代わりに効率性は追求することは難しくなる。


基本的には数種類の葡萄品種と、同じ葡萄品種でも複数の樽のものをブレンドして味を均一化させている。しかし他の畑の葡萄を混ぜることはできない。混ぜた場合はAOCやシャトーなどを語ることはできなくなる。


某有名シャトーマルゴーは1977年以降は流通業者でもあるので、他の畑の生産効率の高いワインを買い付けて混ぜたワインを売っている。勿論、AOCで詐称はしていないが、消費者が誤解しやすいマルゴーと類似したラベルを使っているそうな。不誠実な儲け上手と言えるのではないか。セカンドライン、サードラインも展開している。


シャトーシーランで聞いた話。
熟成させるにはフランス産のオーク樽を使っているそうで1樽 700ユーロもするらしい。実際はアメリカ産の安いオーク樽も使っているそうだが、あまり大っぴらにしたくない様子。樽は4年後はタンニンが奪われて再利用はできないので、50ユーロ程で輸送用に売られる。


貯蔵庫は年間を通じて14度で温度管理されるそうな。


格付け好きなフランス。


シャトーマルゴーはやたら閉ざされていて近寄りがたい。これまでも王侯貴族が所有してきたシャトーであり単なるワイン農家と呼べるシロモノではない。1855年、もう百年以上前に選ばれた第一級の3シャトーの一つだが、それも遥か大昔の話なのにその高待遇を享受し続け過ぎてやしないだろうか。


CRU BOURGEOISは100年以上も前になされた格付けで、温度管理や醸造学が格段に進歩した現代でワインの質を保証するものでは無いと思う。



過去の一時点での格付けが現在を縛り付け過ぎていやしないか、現在の努力や改善が反映されない仕組みでは無いか。ワインの格付けは革命もデモも起きて無い古いフランス慣習と言えるのかもしれ無い。


まだ毎年行われる日本酒の全国鑑評会のほうが健全ではないのかね。例え高く評価されやすい日本酒の傾向があるなどの不満があるとしても、だ。