ムンバイ街並み

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オフィスからの眺め。

 

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すぐ先には4、5階建ての団地があり、さらに少し視線をずらすとスラム街が広がる。多国籍企業のオフィスビルと住宅団地とスラム街が隣り合う。混沌としていて面白い。
 
団地は人が住まなくなるとあっという間に密林に埋もれてしまいそうな雰囲気で幻想的でもある。人が住んでいながら洗濯物が全然干されていないのは何故だろう。
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外の空気を吸うとマニラのそれを思い出させる。暖かく、湿っていて少し埃っぽい。なんだかとても懐かしい。高級コンドミニアムから道一つ隔ててスラムが隣接しているのもマニラと同じだ。治安のほどはわからないので1人でスラムに行くのは避け、慎重に過ごそうと思う。
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ホテルからオフィスの道中も砂埃まみれの商店街に山羊がいたり、ロバがいたり。後で同僚に聞いたところではロバは荷物を運ぶ為、山羊は食用だろうとのこと。放飼いでも交通ルールを弁えて生活に溶け込んでいるのだから大したものだ。草も生えず、埃っぽい街角で何を食べて生きているのだろう、自分の運命も知らず。
 
川はゴミだらけで汚い。街の汚れを受け入れ下流に流す存在。いつか都市計画が整備されて清浄さを取り戻す日は来るだろうか。
 
単なる好奇心でいろいろ写真を撮りたいのだが、現地の人にとってけして綺麗で誇れるものではないものにカメラを向けるのも立場上、運転手さんの気分を害してしまいそうで気兼ねしてしまう。
 
日本にいながら数字を見ているだけではこのインドの空気、現実はわからない。この街に住んでいると、遠国のお偉いさんが押し付ける事業計画に机を拳で叩いて怒鳴ってしまいそうになる。現地に来て現場を見てみろ、と。

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ムンバイというデリーに並ぶインドの巨大都市でこんなにもスラム街が点在しているのは予想外だった。インドは発展していないのか。しかし継続的に名目GDPは5〜7%で成長しているし国全体としては世界7位に位置し、6位のフランスより1割ほど低いだけだ。中国はいつの間に日本を追い抜いたと思いきや日本の倍以上に肥大している。中国は日本の倍強の11兆米ドル、日本は4.9兆米ドル、インドは日本の半分弱の2.2兆米ドル。
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一人当たり名目GDPは日本が39KUSDに対して、中国は日本の1/4の8KUSDで世界74位、インドは1.7KUSDで世界144位。中国とインドの人口が共に13億人台であることを考えるとこの街並みのスラムっぷりはまあ、インドが中国よりも4倍所得が低いことを考えるとわからんでもない。

 

 

 

上海のさらなる発展ほどにムンバイは変わっていないように思える。少しばかり切ない。がんばれムンバイ。