DIY素人でも多肉植物のアイアン風の棚が制作できてしまう

DIY素人だが多肉植物のアイアン風の棚をバルコニーに設えてみた。

 

テーマは無骨なインダストリアルデザイン。地震なども考えるとあまり何段にも増やしたくはないが、もう少し陽の当たる区画に多肉植物鉢を置ける容量を増やしたかった。
 
ホームセンターに行き、塩ビパイプを買う。通常の灰色のものと、Hiナントカと書かれた若干高い黒のものがあるのだが、塗り漏れがあっても目立たなそうな黒の塩ビパイプを購入した。中野にある島忠にはフリンジという壁や床と接続する為のパーツや、45度エルボー、4口チーズなどは売っていなかった。
 
  • 塩ビパイプ 1m 10本
  • エルボー 6個
  • チーズ 14個
  • 給水栓 チーズ1個
  • 給水栓 エルボー 2個
  • バルブソケット 5個
  • 給水栓ソケット 2個
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塩ビパイプは鋸でも容易に切れるそうだが、パイプカッターを購入した。これがあると、回すようにあてるだけでパイプの切断が速く容易にできるし、鋸のように切りカスが出ないのも楽だ。室内で作業ができてしまう。
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パイプを継手に差し込むノリシロは1.5cmほどを想定しておくとちょうど良いようだ。黒の塩ビパイプで作ると無塗装でもそれなりに見える。
 
折角、DIYするからには市販品には無い自由な設計にしたい。
  • 幅165cmのバルコニー腰壁に合わせて幅150cmとする。
  • バルコニーの袖壁の上に半分が乗っかるような脚の長さが前後で異なる棚。
  • 植木鉢の転落防止の柵付き。
  • 手前側に一部張り出した展示台。
  • 脚の長さを微調整して水平を確保できるようにする。
  • 鉢底から流れる水捌けを良くする。

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塩ビパイプには荒目240の紙やすりで表面に無数の傷を作り、ミッチャクロンを吹き掛けて下地を作った。これにより、塗料のノリが良くなるらしい。
 
さらにアイアンスチール塗料「ブラックスケールメタリック」を購入し、スポンジで塗った。刷毛目が付いていると如何にもペンキっぽくなるのに対し、スポンジで塗ると鉄の鋳型作りのザラザラのようにも見えてくれる。

 

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もっと細部に拘るならばエルボーもカットしたほうが良い。鉄製のエルボーは強度が高いので裾も短い。裾が長いのは、ある意味、塩ビパイプ感が出てしまっていることになる。

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用途上の必要性が無くとも、給水栓エルボーを使うとゴツくなってアイアン風の趣きが出る。

 

棚板が最も高くついた。スプルースが最も安いのだが、直射日光や雨に晒されるだけに耐久性が足らない。そんな中、見つけた「サーモウッド」というものが茶褐色で好みで、さらに耐久年数が8年程度と長いのも後押しとなって買ってしまった。なんでも、薬剤を使うことなく特殊な高熱乾燥方法により木材内部の糖質を変化安定させ、ヤニ成分を無くし、乾燥により水分が吸い込まれる穴が閉じている為に風雨にも強いとのこと。この板にさらに水性ウレタンを塗って皮膜を作ってやったので耐久性はさらに高まったと思う。
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手前の突き出した台の上に、手入れをしたい鉢を仮置きして作業しても良いし、バルコニーで寛ぐ際に鑑賞したい多肉植物をセンターステージのように置いても良い。
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このバルコニー以外には使えない棚だが、それだけカスタマイズのし甲斐のある適合した仕様にできたということでもある。
 
作り終えた感想は、「素人でも簡単にできる」というもの。もう少し複雑な構造のものでも、塩ビパイプカッターで切るのが簡単なので作れそうに感じた。アイアン塗料はこれ単一だと黒マットでしかない。茶色の塗料などでサビ加工したらもっとアンティーク感、インダストリアル感が出せるのかもしれない。
 
総制作費1万5千円ほど。耐久性の高いサーモウッドを使ったり、さらに耐久性を高める為に水性ウレタンを塗ったりと屋外仕様にする為にさらに高くついたように思う。しかし、既製品の棚でもこれだけの大きさだとそれなりに高いし、何よりも脚の高さの異なる棚などそうそう無いので、自作した満足度は高い。