東京ラーメンオブザイヤー総合2位 高円寺「JAC」

環七線沿い、JR中央線高円寺駅を少しばかり北に越えた場所に中華そばJAC」がある。「山と樹」に向かう途中に月曜日は定休日だと思い出して、途中のラーメン屋に入った。

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濃厚な味噌とんこつスープのラーメン屋でここも人気店らしい。3度目だろうか。

 

透明度ゼロ、視界ゼロの液体味噌のようなスープに直丸麺。やたら濃厚。徳島ラーメンというものらしい。

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さらに生卵が付いてきて、それを麺に絡めて食べるのだから超濃厚。

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店を出る際に気付いたのだが、ここも通称TRY、東京ラーメンオブザイヤーの新人賞総合2位の受賞店だそうだ。

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ちなみにTRYは新規店の評価で既存のラーメン店全てを評価しているわけではない。

 

東京では毎年何軒ほどラーメン屋は新規開店しているのか。2017年の東京のラーメン店舗数は3297店だそうだ。とはいえ、麻婆豆腐なんかも出す中華料理店などもあるし、そのうちラーメンが主力の評判の店もあるので正確な数字にさほど意味はない。

 

年間あたりの新規出店数に関して明瞭な統計データは見つからなかったが全店舗数の10%前後という情報は見つかった。ざっくり3300店の10%である330店舗がTRYの評価対象母数と捉えて差し支えないのだろうか。

 

年毎にTRYの部門や賞は微妙に変化している。昔は新人賞意外にも個性派部門だとかそんな分類もあり、今は味噌部門、豚骨部門、醤油部門、つけ麺部門など細分化もされているようだ。とはいえ新人賞でさえ40店舗ほど受賞しており、新規出店数が330店舗とするならば10軒に1軒以上の割合で受賞していることになる。

 

2013-2014年の受賞店を眺めると、東高円寺駅前のBia Biaも名を連ねている。なんだ、TRY受賞店ばかりではないのか?

 

全ラーメン店舗数の10%前後が新規店に置き換わると仮定し、TRY非受賞店が優先的に閉店していくと考える。さらに「飲食店.COM」によれば1年以内に4割近くのラーメン店が閉店するという。

 

300店舗程度の新規出店のうち毎年1割(30店舗)の新規ラーメン店がTRY新人賞を受賞し、こういった店はさほどの事情がない限り存続していく可能性が高いと仮定する。毎年4割(120店舗)の新規ラーメン店が開店1年以内に閉店する。2年目で生存率が急激に上がるわけでもなかろうよ。そうなると、駅近賃貸物件の3〜5年程度のラーメン専門店なんてかなりの割合で過去のTRY受賞店になってくるのだろうかね。

 

ちなみに、東高円寺駅前のTRY非受賞店の「えん寺」の辛いベジポタつけ麺がとても好きだったりする。まあ、TRYにはまだ業界最高権威と声高に叫ぶほどの実態はなさそうな印象。それだけ日本人のラーメンの嗜好性は多様で浮気性ということなのかも。

 

高円寺駅前に2016年12月にできた「ワッフルプラスデコ」も2018年1月で閉店とのこと。厳しいねえ。。。