鹿頭骨鉢を素焼きへ

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白化粧土を塗れば白くなる。当たり前の話だ。蝉の脱皮鉢の素焼きが終わった。特に割れることもなく、安心した。下は柿渋釉、上はトルコ青結晶釉で無難にまとめるか。それとも上体は白マットを主体にしながらトルコ青結晶釉が厚く溜まって発色しそうなところにだけトルコ青結晶を加えるスタイルにしようか。

 

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柿渋釉にどぶ漬けする際の指跡に藁灰釉薬をかけてみた。藁灰釉薬の下には鬼板で篆書体の文字をいくつか書いてみた。綺麗に出るかは焼き上がりのお楽しみ。

 

 

さて、壁にかけられるようになった鹿の頭骨鉢。なんだかな。自分が想像していたようなクオリティにならず、少し興が削がれた。自分の造形力の無さが悪いだけなのだけれども、もう少し上手くできるかと自分に過信していた。目の形と角の穴の形が雑でイマイチ。

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少し虚ろで寂しげで、かつては命を宿していたと思わせるわずかに残る存在感。そんな頭骨から生命力溢れる植物が生えてほしいのに。

 

これを量産するのは自分にとって正解なのかわからなくなってきた。釉薬を掛けて焼成し、植物を植え込めばまた見え方は変わるだろうか。登り窯に放り込んで、灰釉が偶然に掛かるに任せて焼いたら化けるのかもしれない。どこか登り窯で焼かせてくれる場所はないものだろうか。

 

期待通りに行くことの方が稀なのが陶器。