陶芸窯出し。豆鹿頭骨鉢、犬鉢、蝉の脱け殻鉢、団子虫鉢

一ヶ月ほど顔を出さないうちに窯出しが終わっていた。

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左から飴釉、チタンマット釉、金ラスター釉を掛けて焼いた豆鹿頭骨鉢。

飴釉は完全なる失敗。薄くかかりすぎていて透明になっていないし、そもそもムラがありすぎる。金ラスターでも塗って再生を試みるしかない。陶器をレンジで温めゼラチンをお湯で溶いたものを塗布してから釉薬を重ね掛けする。下地が飴釉なので鉄系釉薬が良いかと思われる。


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チタンマット釉は鬼板の縁取がもっと滲んで欲しかったが、まあ及第点。次回は白マット、あるいは白化粧だけでカサカサと乾いた感じに仕上げてみたい。鬼板で縁取りをすること自体は悪くない。もっと厚く塗って鉄を出せたら良いのだが、それには還元焼成すべきだろうか。

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金ラスターが予想していた以上に良い出来栄え。結晶を析出させるために厚掛けしていることもあり、細かい凹凸や割目のディテールが失われてしまうが、このメタリックな色合いは満足。

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直射日光に当てるとこのようにブロンズ色に見える。しかもテカテカの安っぽい金属メッキではなくムラが重厚に見えてくれている。工房の作陶展に出す際には土が入っていると重くて厄介なので、乾燥された植物や枝を差して壁から吊るそうかと思う。


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犬様。敢えて顔を醜く牙を剥き出した表情で作ってみたもの。よって温厚なマンゴー殿ではない。

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目と牙にだけ釉薬を掛けている。白化粧を塗った尻尾は刷毛目にして毛並みを表現すればよかった。次回への改善点。

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さて、何を尻尾の中に植え込もうか。


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赤べこ風な干支の猪も焼き上がった。糸で首を吊ったのだが、あまり首が揺れない。残念。顔や鼻先が重すぎた。テカリが強いと、安っぽくなる。まあ、これは子供達に壊されても良いと思って作ったモノなので構わないけれども。


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そして重量級の作品。これだけで1kg近くの重さがある。焼成費が痛い。

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目の周りに上手くトルコ青結晶が析出してくれた。無機的な釉薬ながらも有機的な表現ができたと思う。

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焼き上がりもヒビも見つからず、まず、成功と言って良いかもしれない。

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ここにマミラリア をわんさかと植え込みたい。

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横から。黒く重量感のある幼虫の土台と脱皮途中の成虫を白で対比させてみた。黒い油蝉も脱皮の瞬間は純白にエメラルド色の翅脈をしているので色彩的には現物を尊重していることになる。


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そして団子虫がもう一つ加わった。

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こいつには青鎖竜やその類がやはり合うのだろうか。


今年は豆鹿頭骨鉢の石膏型作りに時間を取られたので焼き上がった作品数が少ない。上面が瓦礫状の円盤鉢、瓦礫鉢、息子の処女作である手捻り鉢、他に何があったっけ。