うんざりするタピオカ屋乱立の中で目を惹く花カフェ「gmgm」

f:id:mangokyoto:20190620202515j:plain

中華料理屋「成都」の軒先に台湾タピオカ専門店「五十嵐」が出来ていた。その10m先には「麗茶亭」。

 

f:id:mangokyoto:20190620202552j:plain

うんざりだ。20年ほど前に台湾で初めて飲んだ時に、友人とおっかなびっくり飲んだ。まあ、飲めなくはないが甘すぎるし敢えて好んで飲むものでもないと思って以来、自分で買ったことはない。

タピオカの実態はキャッサバ団子で原価がとても安く、とても儲かるとのことで昨年からブームになっているらしい。

f:id:mangokyoto:20190621195745j:plain

「ジャンボ総本舗」という粉物屋も台湾黒糖タピオカ専門店に変わっていた。

反社の資金源になっているなんて話まで聞こえてくる。うんざりだ。1年後には淘汰されているだろう。

f:id:mangokyoto:20190620202609j:plain

まださらにできるのか。これから開店するという時流の読めてなさ、徒歩20mの範囲に既に2店舗あるなかでさらに出店するという商圏分析のできてなさに暗い気持ちになる。

タピオカミルクティーが好きで専門店を開くのが夢だったという誰かが開いた店は殆どないだろう。儲かっているらしいから投資してみたという店ばかり。閉店しても全く惜しまないし、そこらの飲み屋で「昔、タピオカ専門店を出したんですけどすぐにブームも去って借金が残ってしまって」なんて困っている人と会ったとしても微塵も同情しないだろうな。

f:id:mangokyoto:20190621131811j:plain

大手チェーンのプロントまで参入。専門店の値段より安く飲めますよ、というタピオカ専門店の客の削り取り作戦。ブームが去ったらメニューから消せば良いだけだから彼らは痛くもなんともない。

 

高円寺駅周辺だけで6店舗ものタピオカ専門店が見つかった。高円寺の客は流行りものに飛びつくだろうと小馬鹿にされているような不快さを感じる。言い過ぎか。ここまでくると白痴化。安易な模倣ビジネスの蔓延に日本経済は大丈夫だろうかと心配になってしまう。タピオカブームは飽和して下り坂に入った様子。どうやら私はタピオカミルクティーが嫌いらしい。

 

 

高円寺駅南西の焼鳥屋街を過ぎたあたりに新しいカフェ「gmgm」ができていた。グムグムと読むのだそうだ。6月7日に開店したばかり。

f:id:mangokyoto:20190621124003j:plain

f:id:mangokyoto:20190621113722j:plain

店内の壁は全面的にピンクで天井から沢山のドライフラワーが吊るされている。販売もしているとのこと。

 

ドライフラワーアーティストの奥さんと、料理とお酒を作れる旦那さんが融合させてみてはどうかと思いついて生み出したそうな。

 

f:id:mangokyoto:20190621113254j:plain

クリムトの絵が飾られていたり、猫脚の椅子があったりと19世紀らしさも漂う。店内は10席ほどとこじんまりとしているが、世界観に満たされている。

 

若い女性がひたすら店内や食べ物の写真を撮っている。雰囲気に合わせた写真を撮るために、レースを多用した懐古趣味的な服でお洒落してくる女性もいる。そりゃ、気分が盛り上がるだろうな。

 

f:id:mangokyoto:20190621114324j:plain

植物に溢れているのは好みだ。難点はピンクの内装に花だらけとなると、若い女性が大勢押しかけ、おっさんは空間の異物になってしまう。店の片隅の席に目立たないように座ったつもりだが、こちらにカメラを向けていると、おっさんが写ってしまい申し訳無く思う。

 

f:id:mangokyoto:20190621114341j:plain

f:id:mangokyoto:20190621115754j:plain

 

絨毯も可愛らしい。

 

f:id:mangokyoto:20190621121100j:plain

ホームページから拝借した写真はピンク色で食用花が豊富に入ったインパクトのあるカレー。ピンクはビーツによるものらしい。実際に頼んでみると肉眼だと茶色いレッドカレーに見える。暖色の強い照明のせいなのか、普段出しているカレーはそんなにピンクではないのか。自然光の入る窓側の席で食べた方が良いのかもしれない。

f:id:mangokyoto:20190621114445j:plain

カフェでカレーを主力にしていると、作り置きできるし、原価率も低いし商売を優先にした安易なメニューに見えてしまう。本当に店のコンセプトに合った拘りの品なのかと疑問に思う場合が多いし、わざわざ外食してまで食べたい味ではないことも多い。

その点、この店のカレーは安易さに流されたカレーではなく、このカレーを食べてみたさに店に来るような工夫がされている。味もタイカレーベースで辛く、ココナッツミルクの味もして美味しかった。花弁は特に味があるわけではないが、苦味もクセもなくサラダのように食べられる。

f:id:mangokyoto:20190622071719j:plain

(ホームページから拝借)

そのほかにも食用花が散りばめられたクレープやチキンサンドなど見た目に美しい料理がたくさん。iPhoneで店内を撮るとピンクが霞んでしまう。暖色の照明だと華やかな花々の色が綺麗に見えない。照明を白色に明るくしてしまっても良いのではないか。

 

カフェラテは陶器のカップにラテアートで飾られて出てくるかと思ったが、持ち帰り用の紙コップだった。これは少し残念。花模様のラテアートが見たかったな。

 

店長夫婦の拘りと世界観が盛り込まれたこんな店は是非、もっと増えて欲しいし頑張ってほしい。

 

ノーモア、タピオカ。

ノーモア、整体院。

ノーモア、美容室。

ノーモア、フランチャイズ

 

で、だ。高円寺に多肉植物・サボテンカフェが出来ても良くないか。何故ないのだろうか。

 

蛇足。

群馬県高崎市の「介護付き高齢者スナック Go To Heaven」なんて75歳以上の男性に生き甲斐を提供して賑わっているらしい。安定して常連が通ってくれるのだろうな。パクるにしろ、タピオカ以外にもっとあるでしょうよ。