水槽の通称「ブクブク」、エアフィルターカバーの城の本焼き。
横に置かれた穴が無数に空いた板はこれまた水槽の上に載せる多肉植物水耕栽培用の什器。
さあ、無事に焼けてくれるか。21度で本焼成開始。1230℃酸化焼成。並行して四連吊り鉢の素焼きも行う。これには底面に鉄絵を施して還元焼成をしたい。図案も考えなければ。
で、窯出し。
上腕骨肉鉢。赤土と白土、赤肉と白骨。白エケベリアと赤クラッスラ。
一見すると分解することなく上手く焼けている。よく見ると手根骨の関節の強度が弱く、手首が反ってしまった。その結果、中指骨が土台に癒着してしまった。
恐る恐る、素焼きの土台を外してみた。
奇跡。図らずもアートな代物を作ってしまった。なんと腕全体が浮いて見える。
素晴らしい。土台から剥がすことを諦め、土台も作品の一部と捉えることにした。土を入れ、多肉植物を植え込んでも浮いた状態を維持できるだろうか。真っ赤に紅葉した火祭を植え込みたいのだよな。
土台が白く、腕の下部、骨の白さが引き立たない。できれば黒や鉄っぽい色にしたい。土台に黒い釉薬を掛け、1200℃と釉薬は溶けるが流れない温度に焼けば良いのではないかと先生から助言を頂いたが、支えをつけずに焼くと腕は垂れ下がってしまうだろうし、支えをつけると支えの部分に釉薬を掛けられない。
悩んだ末に、土台にガンメタルのような黒い塗料で塗装することにした。
瓦礫鉢も焼けた。今回は白。
さらには蟲のオブジェも製作できた。
前回、作ったのが蝉の幼虫。
今回、追加で作ったのは雀蜂。毒針を目一杯出して死んでいる。
筒の中から穴が腹部を通じて外へと繋がっている。上手く焼けてくれたら錦晃星を差し込みたい。
さらに花潜(ハナムグリ)。片方の翅が開き、腹部を穴が貫通している。中の腹の段々もきちんと作ったが、釉薬を掛けるとディテールは失われてしまうかもしれない。
蝉の幼虫、雀蜂、花潜。そして象虫も作ったのだが写真を撮り忘れてしまった。土台にマグネシヤ、虫には金ラスターでコントラストをつけるのがやはり良いだろうか。
木立性のエケベリアを植え込んで窓辺に並べたら楽しそうな気がする。とても繊細な作りなので素焼きを無事潜り抜けられるかどうか。