初めて支付宝(ジーフーバオ)を中国で使ってみた。アリペイというやつだ。
以前は中国で銀行口座を開かないとAlipayを利用することができず、かつ銀行口座を開くには諸所の書類を揃えて平日に申請にいかなければならないので現実的には難しかった。2019年になって漸く、Tour Passという外国人向けのサービスがリリースされた。
- VISAやMasterなどのクレジットカードから入金可能。中国銀行口座不要。
- 上限2000元まで入金可能。
- 中国人同様にQRコードで支払いが可能。
- 中国人に混ざって割り勘機能なども使用可能。
- 中国滞在中もワンクリックで上限2000元まで追加入金可能。
- 入金レートは上海銀行レート
- 2019年度中は手数料無料
- 有効期限は90日
- 期限切れ残金は上海銀行レートでクレジットカードに返金
- 地下鉄や屋台でも5元、10元など少額の支払いに非常に便利。
- タクシーでの支払いに現金を必要としなくなったのは大きい。
- アリペイと伝えて通じないこともある。ジーフーバオと言えば確実。
- 現地でのローミング、Wifiなどの通信手段確保とスマホの充電が切れたら決済手段を失うのでバックアップバッテリーや現金の代替手段は必要。
- 中国到着直後、空港からのタクシーを捕まえる際には現金の心配をしなくて済むので圧倒的に便利。
支払い方法には2通りがある。
- 自分のQRコードを提示して相手にスキャンしてもらう場合は、引き落とされた通知が来る。金額を水増しされた場合は外国人向けTourPassでも拒否できるのだろうか。
- もう一つ、相手QRコードを自分の端末で読み取る場合は金額を入力して支払いボタンを押さないと支払われない。QRコードを読みとった後に暗号番号を打ち込み支払い完了まで相手は確認してこないことも多く、払い損ねたり、支払わずに踏み倒せてしまいそうになる。厄介は避けたいので念のため支払い完了画面を店員に見せるようにしていた。
金額を入力し間違えて支払うと途中修正はめんどくさそうだ。追加で差額を支払えば良いのか。
はたして自分が主導権を握って入力手間を惜しまず支払うのが良いのか、それとも相手に読み取らせる方が良いのか。
自分のQRコードを店員に提示中に赤の他人に背後から読み取られる犯罪が増えていると聞く。30mの距離でも最近の高性能カメラでは難なく読み取れてしまうらしい。相手QRコードを読みとって支払う方が安心か。
結局のところ、スターバックスなどの大手で信用できるところでは自分のQRを読みとって引き落としてもらい、屋台などのレジの無い店での売買ではこちらからスキャンして金額を入力する使い分けに落ち着いた。
TourPassは外国人向けで詳細の精確なところはよくわからないままでアプリとアリペイを信用して使うことになる。入金上限2000元というのは適切な基準に思える。
ついつい気軽にあれこれ買えることに嬉しくなって買い過ぎてしまった。屋台の焼甘栗が50gで18元。味付けしてないのに焼いただけでなんでこんなに美味しいのか。
AlipayのTourPassがあれば、かの噂のT-mallの11月11日の巨大商戦に参加することができる。会社に配送してもらう必要があるし、プリセールの説明は全て中国語で英語非対応なのは大変ではあるが。
百花繚乱の日本のQRペイメント。生き残るのはPayPay、D払い、楽天Pay、メルペイ、オリガミなどの中のどれか。私のような人間にはもしAlipayが各国間で相互利用が可能になるならばAlipay一択で構わない気もする。