蟲作り 団子蟲、塵蟲、鍬形蟲、兜蟲、蚕蛾

仕事が一定以上忙しくなるとそれに呼応して作陶に没頭する不思議。結果疲労困憊する。蟲をさらに追加で5匹作り、削り作業済みの鉢にセットした。

 

5.団子蟲 半開

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少しボロボロと朽ちた感じにしてみる。
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開口部は大きくとって少し太めのサボテンを植えられるようにする。

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小さめの鉢にセットした。粘菌の子実体を加飾するか悩んだがやめた。細長い形状の美空鉾のようなもの、あるいは緑蛇を植えて浮き立たせたい。
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鉢が歪んでいるな。修正しようかとも思ったがそのままにすることにした。
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6.架空の甲蟲

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玉蟲のようなフォルムで作り始めたが手なりで作っていたら知らない蟲になった。
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玉蟲に近づけるならば細い脚をつけるべき。しかし線の細い玉蟲ではなくがっしりとした脚にしたくなった。

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黄金虫のような太くしっかりとした脚をつけてみた。ここまで来ると想像上の架空の甲蟲だが広い世の中だ。似た蟲はアマゾンあたりにいるかもしれない。
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前から見ると手をついているかのような姿勢。触覚が無事に焼き上がってくれるか不安が残る。
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開口部は前翅の片方を上げた隙間に開けた。腹部の段々が甲蟲らしさ。
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アエオニウムのような多肉植物を植えてみたい。

 

7.鍬形蟲

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鉢に対してかなり大ぶりな鍬形。原寸よりも大きい。クワガタ、カブトムシは多少ディフォルメしても個性的な形状をしているので釉薬でディテールが失われても特徴を損なわないことがわかってきた。
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そこに粘菌の子実体を加飾した。今回、初めて触覚をきちんと作ってみた。
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少し開口部が狭いかもしれない。しかしこれも無事に焼きあがればなかなかの存在感の鉢になるのではないか。

 

8. 兜蟲

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身内贔屓かもしれないが海外の兜蟲よりも頭部の角が大きくY字に発達したヤマトカブトムシがやはりカッコいい。
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頭部だけでなく胸部、腹部も備えた陶蟲夏草鉢にした。まずまずの顔の造形。

わかりにくいが上面にはシッピキの跡を残してある。これが年輪のようにも見えるので活かしてみたい。よって蟲だけ施釉して強度を上げ、鉢本体は焼き締めにしてみようかと思う。
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これも紫太陽を植え込みたい一鉢。

 

9. 蚕蛾
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お白様。もう少し頭が小さい方が良かったかもしれない。作り直すか逡巡している。いまだに櫛のような触覚が無事に焼き上がったことがないので再度の挑戦。
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焼いてみよう。

 

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もう一心不乱に作っている。早朝から5時間ぶっ通しで作り、作陶で指先に集中し続けた後にはからっぽにリフレッシュされた頭で午後は仕事に5時間ほど勤しむ。それなりに濃厚な1日になるが足らないのは運動。
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せめて15個は作ったら小窯で素焼きに移りたい。目標は3月中の素焼き完了。

 

 

 

蟲作り 団子蟲、蝉幼虫、兜蟲、蠅取蜘蛛

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さあ、11個の筒鉢の天と底に穴を開けた。いよいよ蟲を作って載せていく。蟲の大きさや形は様々なので鉢も同じ大きさにせず、穴の位置や大きさが違う鉢の中から合う組み合わせを模索しながら作っていく。
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1.団子蟲の子実体仕立て 3hr

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身体を折り曲げたダンゴムシばかり作っていたので真っ直ぐなやつを作ってみた。
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真ん中に穴を開けつつも脚をつけた。
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このまま、真上を向いていたらつまらない。斜めにして、子実体で囲んでみようか。

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計6つの子実体を加えた。まずまずか。有機体がぶわっと筒の上部から溢れ出るイメージ。
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もう少し傾けても良かったかもしれない。どんな多肉植物、サボテンが合うだろうか。

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2.蝉の幼虫 3hr
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蝉の幼虫の菌糸に食われた版。
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背中から生えてくる仕様。
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頭だけで鉢がないとなんとも貧弱というか頼りなげな形。

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ひしゃげた鉢を用いてみた。案外、面白いかもしれない。水平方向にぶつかった際に鋏がぶつからないようになる。土から飛び出たかのように見せるために土片を胴回りにばら撒いても良いかもしれない。
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鉢の上部に粘菌の子実体が伸びているようにしてみた。
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下手したら失敗作となっていた鉢がむしろ個性的に蘇ったように思う。焼き上がりが楽しみになった。

 

3.兜蟲 2hr
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初の試みはヤマトカブトムシの胸と頭部だけの鉢。顔は愛嬌よく作れたように思う。
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秋や冬に腹部と胸部がバラバラになった死骸を見かける。それを再現してみた。
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顔つきは悪くない。この立派な角を曲がらずに釉薬をかけて本焼きできるかが悩ましい。支えが欲しいが癒着は避けられない。どうしたものか。

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鉢にセットする。植える多肉植物を吟味しないと冬虫夏草感は出ない恐れもある。根曲りのサボテンが合いそう。
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胸部の後方下から、鉢のフチ近くから斜め横に植物が伸びる仕様。
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4.蠅取蜘蛛

写実によりすぎないように、頭の中のイメージでデフォルメして作るようにしていたが、やはり現物をしっかり見ることは大事なことだ。

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毛で覆われたふわふわの蜘蛛を表現できない。ツルツルだが仕方なし。
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脚は広げず折りたたんで身に寄せると蠅取蜘蛛らしくなる。眼は6つ。眼だけトルコ青にしてみようか。

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上部が窄まった鉢に乗せた。適度に脚が体躯より下に伸び、それっぽく見える。
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蠅取蜘蛛を苗床にする冬虫夏草類などいるのだろうか。
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蠅取蜘蛛らしい脚を上に挙げた姿勢。こんな姿勢で絶命することは現実的にはあり得ない。
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平日も作陶したいほどの勢い。

造形2hr、鉢の轆轤水挽き0.5hr、組立や加飾0.5hr、素焼き釉掛け0.5hr、本焼き研磨0.5hrの合計4hrが余裕を持った標準所要時間といったところか。作業前後の掃除なども加味している。うまく連続して作業した場合には鉢あたり3hrといったところか。

 

 

春の多肉サボテン植え替え大作業

春分の日に植物の世話に明け暮れたその備忘録。

 

温室ビニール撤去

団子蟲株元鉢に老楽植え込み

団子蟲鉢にレッドベリー植え込み

大鍬形鉢に銀手毬植え込み

中鍬形鉢に紫太陽植え込み

小鍬形鉢にゴーラム植え込み

象蟲鉢に紫太陽植え込み

象蟲小鉢に銘月植え込み

陣笠蟲に夕映え植え込み

大黒黄金にデレンオリバー植え込み

源五郎の多肉をカット

幼虫の多肉をカット

遺跡吊り鉢に常磐忍植え込み

山羊吊り鉢に常磐忍植え込み

モヒカン鉢に玉扇植え替え

黒プラ鉢に玉扇植え替え

縄文土器鉢にセローム植え替え

アートストーン鉢にクッカバラ植え替え

プラ鉢にポトスライム植え替え

白陶器鉢に雷神植え替え

紫太陽植え替え

 

まだ陽光の強すぎない春の太陽から慣れさせていくにはほんの少し寒い時期から日向に出していくほうが良い気がする。時折訪れる寒い日に取り込むようにはしないといけない。

 

途中で島忠に土を買いに行ったりと丸一日仕事だった。12年育てていたパキポディウムデンシフローラムが寒さのためか死んでしまった。12年無事に越冬できていたので理由がわからない。断水して室内に取り込んでいた。やはり寒さだろうか。

しかし植物のために暖房するのは厳しいし、耐寒性の低い観葉植物を常温で育てる上での避けられないリスクだろうか。

 

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棚の一段が陶蟲夏草鉢だらけで埋まった。好。
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中国チキン「J.CHICKEN」

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高円寺駅ガード下のKFCが閉店して久しい。ガード下の改修工事に伴い1年以上KFCが無かったその空隙を突くように開店したフライドチキンバーガー屋。
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客はおらず。バイトと思しき若い女性が応対してくれた。
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丸ごと1羽を揚げたチキンがウリらしいが1人で食べるには量が多いし、家族で食べるようなテーブル席はない。持ち帰って家族で食べるには切り分けも面倒。
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1人向けのフライドチキンバーガーのランチセットを注文した。少し待って出てきた。揚げたての熱さではなく、かといってすぐに出てくるわけでもなく。
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美味しくないとは言わないけれども、小さなバーガーに量が多めなポテト、そして氷の多いドリンク。これで900円以上するのだからなかなか強気だ。ここまで再訪したい要素が全く見つからないチェーン店も少し珍しく思えた。全世界7000店舗と書いてあるので中国大陸では人気のチェーンなのかもしれないが典型的な外資が甘くみて進出したようなパターンに思えた。

 

4月には真新しくなった高円寺駅ガード下にKFCが復活開店するらしい。そうなるとますます生き残りは厳しいと思われる。

高円寺桜名所「廃墟桜」

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高円寺で1番の桜の大樹と思っていた廃墟の前の桜の古木。それが今年に入って枝を徹底的に切られてしまった。株元から伐採しなかったのは所有者が伐採を指示したのではなく、枝が歩道の上に落ちないように行政が執行したということか。
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桜が咲くのを待ってくれても良かったのに。痛々しい露出した切り口に暗い気持ちになっていた。毎年確実に目に見える変化で崩れていく廃屋と見た目には変化を感じづらい桜の古木の対比が秀逸な桜の名所だった。その桜が無惨な姿になった。

 

そういえば京都円山公園の桜も私が住んでいた頃に枝が落とされて随分と不恰好な姿になってしまっていたが10年以上経ってどう変わっただろうか。平安神宮の屋根の上にかかる紅枝垂れは、東寺の不二桜は、疏水の桜は、毘沙門堂の門正面の桜は、千本釈迦堂のおかめ桜は、仁和寺の御室桜はどうだろうか。今でも「あの桜」の姿たちが目に浮かぶ。高円寺の廃墟桜はそんな株個体として覚えている桜の一つだ。


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株元の近くにほんの数輪ほど花が咲いていた。水滴に濡れ、瑞々しく美しかった。大きな質量を持った骸のようになってしまった古木だがしっかりと生命力を内在している。若木だろうと古木だろうと、咲かせる花はいつだって可憐で若々しい。

 

豆乳おでん「ぱるぷん亭」

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「何が起きるかわからない」というドラクエの呪文から店名をとった中野のチーズリゾットの美味しい居酒屋パルプンテの姉妹店として今年1月に開店した豆乳おでん居酒屋「ぱるぷん亭」。
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新座の古建具屋からわざわざ取り寄せたというレトロな建具など内装が好み。
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豆乳おでんは腹に優しい印象。じんわりと温まる旨さ。ぶらりと1人で来やすい雰囲気なのも良い。1人でも女店長が適当に相手をしてくれるし、席が埋まっていたら気軽に隣の客と話せる雰囲気もある。店長は他の飲食店に長いこと勤めながらパルプンテのお客さんとして通っており、縁あって姉妹店の店長として任されたらしい。

 

古建具を使った内装といい店内に流れる90sの音楽といい、30代と思しき店長の世代ではなさそうだがファンタジーとして、新鮮な懐古趣味として興味のある世界観ということか。

 

駅から少し離れていることもあり、よその街から来た人は少なく地元の人が家の近くまで歩いてきて帰宅の前に寄るような店。

月曜日定休 16:00〜22:00

穴蔵的時間潰しカフェ「ドッグベリー」

 

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久しぶりに来た高円寺のカフェ「ドッグベリー」。定休日無しの11:30〜3:00という高円寺らしい深夜まで営業している時間潰し処。
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階段を上がった2階左手にある店は薄暗くて穴蔵のような安心感がある。庚申通り商店街を初めて歩く観光客はカフェの存在に気づかずに通り過ぎてしまうだろう。
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ボードゲームがあったり、漫画があったり。なんだか京都で沢山あった学生が溜まり場にする「さらさ」グループのカフェの雰囲気。しかし私の知る混沌とした雰囲気のカフェは15年経ちほとんど無くなり広々としてモノの少ないカフェに置き換わっていってしまったようだ。
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お酒も豊富。
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大勢が手にしたであろうボロボロになった漫画「マスターキートン」を読みながらグリーンカレーとビールのランチセットを頂く。17:00までランチメニューという時間の緩やかさ。
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こういうカフェが長くある街であって欲しい。