山科疎水の桜

平凡な光景だけれども、幾年か先に京都の地を去って一番懐かしく思うのはここかもしれない。幾度となく犬を連れて往来した道。

将軍塚

山頂は桜の海のようだった。 車でしか行けない為、さほど観光客は訪れない将軍塚。リードを放しさえしなければ犬も連れ込んで自由に散策して良いので散歩するのに気持ちが良い。春京都の犬散歩の穴場に認定。 和気清麻呂が桓武天皇をこの山頂に連れて来て、…

平安神宮紅枝垂桜

表層雪崩のように紅枝垂が屋根の上に溢れていた。 洛中で最も見事な紅枝垂れなのではないか。人でごった返すことを承知しても見に行きたい桜のひとつ。

毘沙門堂 般若桜

晴れていたら。。。毘沙門堂の般若桜が見事だっただけに惜しい。

桜花の構造

梅は柄が短い為、枝に着くように咲く。桜は柄が長い為、枝から垂れるように咲く。だから桜を楽しむ際には見上げる。 そんな程度の理解しかなかった。 こうして向き合うと今更ながらの発見がある。桜は枝が蛇行するようにうねうねと伸びた先に半球状に花をつ…

桜見物 進捗

楽しませてくれた桜達 京都御所の糸枝垂桜の樹下で花見宴会 仁和寺裏山の八十八箇所巡り。犬をお供に連れて。 岡崎疎水と蹴上インクラインの桜 山科疎水、本國寺の八重桜 佐野藤右衛門邸桜畑。桜守が集めた桜品種がかがり火に照らされる。 毘沙門堂の般若桜…

本圀寺の桜

薄い花弁の重なる八重桜。 滅多に観光客の訪れない山科疎水沿いの寺の境内に溢れる桜。京都の桜の有名な寺など行かずとも、こんな寺が全国にはあちらこちらにあるのだろう。 マンゴーは桜に全く興味を示さないがそれも仕方なし。桜の散る頃に、冬毛をばっさ…

桜狂い 本居宣長 岡崎疎水

小林秀雄による本居宜長を読み始めたのだが、学が足らなさすぎて理解できなかった。 本居本人の著書から原文のまま多く引用してくれる。しかし江戸時代の学者の記述を解説することなく読者が理解した前提で話を進めるので穴だらけの理解となってしまう。致命…

桜風物詩

面白い。皆が揃いも揃って桜の写真をFacebookやなんかにアップロードしている。どこそこの桜です、ここは七分咲きです、などと載せる写真はどれも代わり映えがしない。自分を含め。去年の桜なのかどこの桜なのかすらわかりもしない写真が溢れかえる。 そして…

桜餅

末富で和菓子修行された友人が桜餅を作ってくれたのだが流石。葵餅という菓子屋の桜餅と食べ比べることができたのだが、甘さは十分にも関わらず味がすっきりとして上品。作り置きした不特定多数に売る商品と、誰にいつ食べてもらう為か明確な目的をもって作…

京都御所近衛邸跡糸枝垂桜花見宴会

久々にいかにもな花見宴会をした。友人の女性二人が朝早くから場所取りをしてくれたお陰で、昨日の時点で宴会できる洛中では最も桜が見事であろう場所で花見を楽しめた。 御所の糸桜は満開で、風が吹けばはなびらが舞うこの上ない花見日和となった。近衛邸跡…

夜桜

夜、洛中のとある場所へ彷徨いこんで、月明かりで朧に浮かび上がる滝桜を拝んできた。誰もいない桜の前に座り、ひとりポケットに忍ばせていたチョコオールドファッションドーナツを齧った。 疲れて何かから逃げたい日には暗い所が良い。

京都桜宴会場探し

8日に花見の予定を立ててしまったのだけれども困った。ようやく二条城の標本木が咲いて開花宣言がされたばかりで、満開はおよそ開花日から7日から10日後だという。ならば満開は4月11日から14日の間ということになる。たった10日ほどしかない桜の旬は週末にし…

桜よ虎よ

岩絵具を使っていれば、写実画だろうが抽象画だろうが日本画ということになるそうだ。逆に古典的な琳派の題材と画風であってもアクリル絵具で描かれていたら日本画ではないのだそうだ。いやいや、日本画という分類分けなどそもそも存在しないという話もある…

今年の桜三昧計画

草木が陽気に反応し始め、こちらも心が浮かれてくる。今年はどこの桜を観に行こうか。 銀月アパートメント。家賃3万円のレトロな寮を彩る桜樹。 京都府庁旧本館。窓から見る枠の中の桜が美しい。 真如堂。三重塔と桜のコントラスト。 千本釈迦堂。穴場の枝垂…

金鐘に桜

晩桜に金鐘というのもなかなかの風情。ギラギラとした脂っこさが中和されるようで。 狛犬に擬態する飼犬。 他の犬と遊ぶよりもお姉さんに可愛がって貰うほうが好きなようで。飼い主が取られて嫉妬しとるがな。ちやほやされるのが好きで、かつその可愛さが自…

疎水の夜桜

ライトアップされないままの夜桜というのも幽玄で良い。天智天皇陵を背後に霊的なゾクリとする肌寒さを感じる。一人で観に行くのはお勧めできない。

賀茂川と植物園と

桜の一角

会社の帰り道の疎水沿いに、桜の樹下に菜の花が茂る一角を見つけた。掻き分けて入る菜の花の小径と見上げる桜樹。 舞台装置のような清水寺や醍醐寺のような大掛かりの桜林も素晴らしいけれども、ささやかな道端の桜の一景にも別の味わいがある。 黒猫と茶猫…

平安神宮 紅しだれ

平安神宮の紅しだれコンサートに足を運んだが、溜息をつくような景色だった。見事な桜、幽玄な回遊式庭園、連日の響き渡るヴァイオリンやピアノの旋律。時代祭などのそこらの祭よりも心に響く催事としてはこちらをお勧めしたい。 桜瀧。竹の格子から溢れ落ち…

桜を撮りたい

一面を埋め尽くす桜も壮観だけれども、惚れ惚れとする美しさは花びら一枚一枚の輪郭が認識できるような近さで眺める時だと思う。とりわけ朝や夕方の斜めから射す光線を透かした桜。若葉や苔の新緑に影が落ちる中、白く浮き立つ桜。 肉眼と自分の撮った写真に…

桜と移ろい

日本に住む者にとって毎年咲く桜は当たり前かもしれないが、それでも毎年感動する。桜は綺麗かもしれないけれども、あの花見の狂乱ぶりは過剰だよなあなどと冷めた目で見ていたくせに、いざ桜を再び目の前にすると、ああ、こんなにも綺麗なものだったのかと…

醍醐寺-春

紅葉の秋に訪れ、今度は桜の咲く春に訪れたが、醍醐寺はなかなか満遍なく充実した観光地だと改めて思う。 建築好きには堪らない世界遺産にして京都で最古の建造物となる豪壮な五重塔を備え、 歴史好きには興味深い太閤の花見を初めとする無数のエピソードが…

花見の気分など薄れた頃になっても山の陰には八重桜が満開に咲き誇っていた。人間の花見への狂騒など無縁かのように。夕暮れに仰ぎ観るそれは妖艶。 山桜には何か重量感というか貫禄のようなものを感じる。 染井吉野はクローン故の脆さなのか、実は寿命は平…