紅葉盆栽鉢

黒い天目の浅鉢に紅葉の幼木を植えてみた。ケト土を盛り上げ、山で拾った苔を張ってなんとなく盆栽風。悪くない。 元気に立ち上がる朔が木立のようで童話の苔の天体のよう。そんな童話があるのかなど知らんけど。 てらっとした陶肌が主張しすぎるようで焼き…

実光院

勝林院の僧房のひとつで、宝泉院や三千院に比べると特徴に乏しいであるとか訪れる観光客は少ないなどと評されていることも多いが、非常に好印象の寺だった。 欄間には江戸時代中期の狩野派の画家の筆である三十六詩仙画が掛けられている。それにはさほど歓心…

宝泉院

三千院に次ぐ人気観光地、勝林寺僧房の宝泉院。絶えず観光客が押しかけており落ち着いた風情には欠けるが物珍しいものに溢れている。如何にも京都らしい借景庭園のひとつの類型が見られる。 鶴亀庭園の樹齢700年の五葉の松が見所のひとつ。門をくぐって左手…

天龍寺の苔

天龍寺の庭園は見事だ。少しでも草木に興味がある人にとっては、草木と立て札に書かれた和名を見比べて楽しむことができる。風変わりな和名も多く、なぜこんな名前がつけられたのか想像するだけでなんとなく面白く感じる。 「杉葉苔」、「大和鞭苔」、「枝艶…

苔寺 西芳寺

京都盆地を東から西へ。祇園から松尾大社まで四条通を延々と自転車で横断した。京都盆地を東西に往復してざっと30km。それもこれも念願の苔愛好者の聖地、苔寺の為。伏見稲荷と並んで、一押しの日本的な景観ではなかろうか。さらに、見て歩くだけの観光に飽…

苔 2日後

2日経った。前日かなりの大雨が降ったため、若干苔が流されてしまっている。 近づいて観察してみると、なんと膨大な団子蟲が蠢いている。憎たらしや。団子蟲は山林で枯れ葉を分解する。どうやら苔を食害している様子。 これは切り刻んだ苔の一部が枯死したか…

苔を生やす試み

庭一面の苔を夢見て、蒔き苔法で育ててみることにした。 ますは下準備として枯れ始めた庭の草花を除去する。リビングの窓を開けた前方、岩から岩の間が実験のスペース。実の生っている紫式部は残しておくこととする。 苔はそもそも土壌の栄養が必要なく、大…

兼六園

眺望は民家だらけ、幽玄もツアーの説明が聞こえる中では浸れない。今と昔では兼六園での感じられ方は大きく違うのだろうな。石灯籠や根上松も良いのだが、目を奪われたのは群生する苔。 ホソバオキナゴケ、シノブゴケ、スギゴケ、ゼニゴケ、確認できるだけで…

MIHO美術館

何か一貫性を持ったコレクションではないらしい。個人の収集した美術品の展示館。なんでもIWペンという、ルーブル美術館のガラスのピラミッドを設計したことでも有名な建築家が桃源郷をイメージして設計したらしい。桜並木を抜け、吊橋を渡り、見渡す限りの…

日本の寺社仏閣の庭でとりわけ美しいのは苔だろう。その碧さに癒される。苔に包まれると、静けさ、時の流れ、潤い、涼を感じられる。 好みの苔十選 細葉翁苔 銀苔 砂苔 忍苔 高野万年草 苔の素晴らしい景観十選 1.兼六園 変化に富んだ名庭園と一体化した群生…