「22cafe」にて「花と角」 青蟲を迎える。

高円寺で蟲の標本販売をされていたinsectportのSNS投稿からこれまたご近所の永福町のカフェで別の方の展示販売があるというので自転車を走らせる。 17時から夕御飯の支度をするとして16時までに買物に行くならば14:00〜15:00の間に足を運べそうだと瞬時に計…

信州の森と陶蟲夏草鉢と

自作の陶蟲夏草一輪挿しを持ち込んで信州の緑の中に置いて撮影してみた。こんなキノコを胴の横に生やしても良いかもしれない。 植生の中に佇む白い自然造形物。キノコや粘菌の菌糸体をこってりと艶のある飴釉にしても面白いかもしれない。 何の木の葉だろう…

陶蟲夏草鉢「ノコギリクワガタ」

大顎や粘菌の菌糸体が折れるのは時間の問題だろう。鉢を持つ際にも持ちどころに気を使う。 ようは誰かにお譲りすべきでないような耐久性の低さ。それでいて植木鉢という実用雑器を目的として作っている矛盾。 手元に置いて、植物を植え込んで育てようかと思…

陶蟲夏草鉢「ヘラクレスオオカブト」 X シルバーブルニア

ついに作ってしまった。人気の昆虫カブトムシの中の人気品種ヘラクレス。ありふれた蟲や地味な蟲の美に焦点を当てたい私としては気恥ずかしい。 雑な柄杓掛けした白釉薬が民藝の雑器らしさになって良かった。 開口部も大きいので少し幹の太いサボテンやユー…

陶蟲夏草鉢「ツノゼミ」 X 柘榴花

みんな大好き、ツノゼミ。(私の歪んで狭い蟲好きな人対象調べ) 難点はその奇怪珍妙な角が陶器で作るには相性が悪い。先の球が焼成時に垂れ下がってしまうので柄部分を細く長くできない。正面から見ると珍妙なコック帽のようになってしまった。 それにして…

陶蟲夏草鉢「タランチュラ」 X クラスペディアグラボーサ

焼き上がりを初めて見た時、「よしっ」と心の中で叫んだ。「タランチュラ」こと和名「大土蜘蛛」の陶蟲夏草鉢。 黄色のクラスペディアグラボーサのドライフラワーと合わせると春めいた明るい雰囲気になった。 まあ、一般ウケしないだろうがこんなものをテー…

彼岸花と揚羽蝶、陶蟲夏草一輪挿し

全草が有毒だと言われる彼岸花。食べるともう「彼岸=あの世」に行くだけだとも言われる。 リコリンという有毒物質は花の蜜には含まれないのだろうか。あるいは揚羽蝶には耐性があるのか、敢えて毒を取り込んでいるのだろうか。 これが薄暗い森の中ならば死花…

もしもを形にした陶蟲夏草鉢

お題を頂いた。「もしも」といった想像上の設定で博物的なモノを造ってくださいとのこと。 そこで作ってみたのがカンブリア期の古代生物「アノマロカリス」を苗床にして育つキノコを模した鉢。造形作業2時間。 アノマロカリスは海の中の生き物だし、カンブリ…

陶蟲夏草鉢「象蟲」

宝石象虫の陶蟲夏草一輪挿し。 右前脚が欠損しているのだが、単に造形ミスのように見えてしまう。 中、後肢なども欠損させて風化した亡骸なのだともっと主張させるべきだった。 脚を欠損させるならばもっとわかりやすくしないとダメだ。 白い釉薬に翡翠色を…

陶蟲夏草一輪挿し「アトラスオオカブト 蛹」

オレンジでもイエローでも黄花秋桜(キバナコスモス)なのは色に対しての感受性に乏しすぎやしないか。 花弁の透過性は素晴らしい。見下ろすよりも見上げるべき花だ。 一輪挿しの良いところは冬虫夏草のコンセプトから遠ざかろうとも庭に咲く草花を摘んで家…

陶蟲夏草鉢 団子蟲群生

ヒスイホコリと名付けた粘菌子実体を加飾した一輪挿しや植木鉢の作品群。 こんなに作ってどうするのか。売るのだ。売る前提だからこそこれだけの数を作った。 売ることは生産量を上げることに繋がり、制作技術の向上にもつながるようだ。 しかし庭の一角に一…

陶蟲夏草鉢「トノサマバッタ」

腹部の段々がうまく表現できたように思う。グロテスクと写実とデフォルメのはざま。 草食の昆虫にもかかわらず致死的な被害をもたらす凶蟲でもある。 生息地に食料がなくなると翅が伸び大群となって長距離飛翔して新天地の穀物を食い尽くす災い。そんな蟲に…

陶蟲夏草鉢「団子蟲」

団子蟲の陶蟲夏草一輪挿し。粘菌子実体に緑青色が綺麗に発色してくれた。 表面を発泡させたテクスチャーで有機性を表現するのではなく、釉薬の複雑で深い色合いで有機性を表現する試み。 ドライプランツを合わせるとヒョロヒョロと伸びて炸裂間近の胞子嚢の…

ミヤマクワガタと戯れる

2年かけて産卵させ幼虫から育てあげたミヤマクワガタ。手の上に乗せて動き回らせるのが少し痛くくすぐったく、可愛い。 クワガタの最大の可愛いポイントは触覚だとようやくわかった。立派な大顎がクワガタの見どころなのは間違いないが、可愛いと思うのはフ…

陶蟲夏草鉢「鋸鍬形」「鋸鍬形 頭部」

昼顔が朝陽を透過して見せた奇跡的に美しい一枚。逆光はドラマチックにしてくれる。 たぶん、今のところ一番売れやすい人気の陶蟲夏草の型がクワガタの成虫の陶蟲夏草鉢。見た目のわかりやすさがある。 こちらは粘菌子実体を発泡させ、粘菌のアメーバらしさ…

陶蟲夏草鉢「大土蜘蛛」「蠅取蜘蛛」

大土蜘蛛はタランチュラの和名だそうだ。大土蜘蛛と呼ぶと毒蜘蛛の印象が薄れる不思議。 胴や脚に粘菌の子実体を生やし、発泡させてより有機的に表現してみた。 なかなか満足のいく出来。 蜘蛛の兄弟鉢。 蠅取蜘蛛が威嚇の姿勢で朽ちている。 花を合わせると…

陶蟲夏草一輪挿し「団子蟲」

今回の釉薬を発泡させて粘菌が浸潤した様を表現する試みが最も成功したのがこの作品かもしれない。強度は損なわれるが細い軸の粘菌の子実体を蟲の横に添えた。ジクホコリだ。鉢の外周から飛び出さない範囲に作る分には問題なさそうだ。 ガラス瓶にもピッタリ…

陶蟲夏草鉢「団子蟲」x クスサン繭

拾ったクスサンの繭を少し綺麗にして持ち帰った。それを合わせてみたら劇的。 アミダケのような雰囲気が加わった。自然の造形美の前には私の造形力なんぞ無力だと思い知らされる。 クスサンの繭をもっと収集して、陶器でジクホコリの軸だけ作って組み合わせ…

陶蟲夏草「蝉 成虫」

命の尽きる最期の数週間を羽ばたかせた翅。その立派な翅を目立たせたかったが悪くない出来。 粘菌の子実体をイメージさせるドライプランツもサイズ感や形状が実に合うように思う。 そして空を引っ掻くように動く脚。 結実した7つの珠は蝉の魂か。儚さのよう…

セスジスズメ祭り

博物宝庫「ウサギノネドコ 京都店」

東京の谷中にある博物標本など自然造形を売る雑貨屋は実は本店が京都にある。京都本店にはヤドもカフェもある。 二条よりもさらに西に10分ほど歩いたところにある。どこかの寄り道ついでに立ち寄る立地ではない。乱暴に言えば辺鄙な場所にある。3年間京都に…

30鉢以上の釉掛け完了

大窯で素焼きさせていただいた。なんだか勿体無いが助かった。子供の夏休みの自由工作を8月中に完成させるためには釉掛けを済ませておきたいところだった。 マグネシヤマット釉を上から流し掛けていく。 今回の挑戦はこの右の蝉成虫。細い粘土紐で作ることで…

初めての植木鉢コンペ参加、審査員賞受賞

三重県四日市に2023年1月にできた植木鉢と塊根植物やサボテン、多肉植物のお店「HACHI-8」。1階には電動轆轤を備えたアトリエ、2階にはソファなどがあるゆったりとした鉢の販売コーナー、3階には撮影ブースや鉢の植え替えブースなどもある植木鉢と珍奇植物の…

インセクトバー

仕事帰りに久しぶりに四谷三丁目のインセクトバーに立ち寄った。 やはりガラスドームに標本を格納して全方位的に鑑賞できるようにしたい。 マンティスというカクテルを頂く。カタゾウムシの美麗な宝石コレクションを眺めながら頂く。 細長いシリンダー瓶に直…

屋外の街路樹を背景に陶蟲夏草鉢「蝉 羽化」

暑い。朝から32℃。 窓辺を整理して蝉羽化を模した陶蟲夏草鉢を飾ったら少しばかり涼しげになった。 緑を借景にすると陶蟲夏草鉢はより映えるように思う。理想的には苔で覆われたテラリウムの撮影ブースを作りたい。 湿度を感じられるような腐食と分解と次の…

美麗すぎる異国の昆虫標本

インセクトポート東京という蟲の生体と標本の展示販売会が高円寺で催されていたので息子と行ってみた。その戦利品。 一夜明けて直射日光の下で観察してその鮮やかさに改めて驚いた。 ランキフェールオオニジダイコクコガネ Megaphanaeus lancifer 写真の彩度…

大窯操作備忘録

息子の作品と共に陶蟲夏草鉢を18ほど入れ、大窯を使わせてもらって素焼きすることに。小窯だと大窯一段分も入らないのにこの容量の大きさよ。 釉掛けしたら次は大窯で一度に3段構成で本焼きできてしまいそうだ。 磁器用の大窯は1号。陶器用の大窯は2号。しっ…

蝉の造形

至る所で蝉時雨。命を燃やすかのように狂ったように鳴いている。道路で車に踏まれた蝉は生きてた頃から水分などなかったかのように乾燥している。空っぽの鳴動する殻。 そんな蝉を思い浮かべながら一体を造形してみる。胴体を胸の下で輪切りにして鉢に載せて…

「博物ふぇすてぃばる」は地獄楽

東京は九段下にある科学技術館で「博物ふぇすてぃばる」なる自然造形系の展示販売会があると聞いて行ってみた。 ・昔は子供達の自由研究のネタになるような素材やキットが売られていたらしい。 ・今はX万円はざらなハンドクラフトマーケットと化している。1…

梱包出荷作業が苦手

一番のお気に入りの一つなのだが委託販売に出してしまった。しかし名残惜しくて売れずに戻ってくる可能性のある値付けにした。 その値段を出して買いたい人がいるならば譲っても良い、そういう作り手目線の勝手な値付けだ。 何せ数ヶ月かけて焼き上がり、さ…