高円寺にスチームパンク愛好者の聖地的店を発見「レヴェリー エンポリウム」

  • スチームパンクをテーマにしたプロショップ
  • 計測機やパイプ、雑貨が充実。
  • ドレスやパンツ、帽子、ゴーグル、アクセサリーなども1点ものばかり
  • 単なる海外からの持ち込みではなく、和柄や着物を取り込んだり和スチームパンクなどの個性的なアレンジ
  • 店長が自分でも制作しているので知識豊富。
  • 本格的な店なのに素人にも優しい接客。
  • 隣のカフェに珈琲やケーキを注文してこの濃厚空間で頂ける。
  • 英語対応可能。外国人を連れてきても良さそう。
  • 店長がイケメン。衣装がすごい。写真映えする。
  • ネット販売もしている。現物を見て、後でネット注文するのも可。http://reverieemp.base.shop
  • 作家さんにオーダーメイドも可能
  • 値段は良心的だと思う
  • #船長のお店

 

なんだか全身が正月休みの終わりを受け入れられないでいる最終日曜日。ギックリ腰とともにどこかに消えてしまった労働意欲を励起させるべく高円寺を徘徊パトロールした。

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高円寺駅に近い長仙寺も正月の装いで門松が飾られている。

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いつ観てもここの鬼瓦は迫力がある。左側は口を閉じていて左右の対で阿吽形となっているのだが、やはり阿形は夜に光る歯が怖い。ここ以外に般若の鬼瓦を知らない。

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チーズ喫茶「吾輩ハ山羊デアル」の看板山羊。ヤフーショッピングで8200円で同じものが売られている。こんな立派で大きいのに安いな。

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高円寺らしからぬ高貴な紋章を掲げた店があったり、

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シャッターが閉まっている間は関わってくるなと言わんばかりの緩いイラストが描かれただけの古着屋があったり。高円寺は地方出身の独身者が多いといわれており帰省している人が多いからか、年末年始は至って静かだ。

 

イラン人の親父が作る名物ラーメン屋「BiaBia」が年末に閉店していた。「Meat Market」という焼肉屋も閉店して「東京のへそ」という居酒屋になっていた。目を配ると店がひっそりと消え、新しい店ができている。南大通には「itoma morning&night」という地中海料理屋ができていた。8:00〜11:00, 18:00〜23:00という昼をやらない代わりに朝をやる変則営業時間。朝の競合は少ないし、だらだら11:00〜18:00まで開けるよりも効率は良いのかもしれない。

 

流れに流れて、ルック商店街の郵便局の近く、「マッチングモヲル」というカフェの向かいに知らない店があることを発見。

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この標識が目印。これがなければ知ることはなかったと思うし、これを見て路地に入ったアパートの3階まで足を運ぶ人がどれだけいるのだろうか。高円寺の真価は路地裏と二階にあるのだぞ、と声高に言いたい。

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てっきり前衛喫茶「マッチングモヲル」が変わったのかと思ったが、その向かいに新たに2019年4月にできた店だそうだ。鉄製の昭和な集合住宅にありがちな金属ドアを開けると濃厚な空間が広がる。

 

なんでも「Reverie Emporium(レヴェリー エンポリウム)」はスチームパンク専門店だそうだ。スチームパンクと聞けば大友克洋のアニメ映画「スチームボーイ」を思い出す。そしてなんといっても2020年の東京オリンピックを1982年時点で予言していた「AKIRA」を思い出す。また観たい。

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見よ、この世界観と作り込み。素晴らしいね。しかもマッチングモヲルにコーヒーやケーキを注文してこちらで頂くことも可能らしい。スチームパンク愛好者には夢のようなカフェ。

 

黒いシャカパンに黒ダウンジャケットのファッション性ゼロのおっさんの入店は場違いに思えたが、とてもフレンドリーなオーナー店長が気さくに迎え入れてくれた。嬉しい。

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パイプ、計測機の造形美。ファッションに興味はないけれども、雑貨やインテリアは好きだ。メカニカルパーツとか最高。

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オーナーが自ら組んだモノらしい。しかも、どれでも売物で買うならば外してくれるそうな。値段も数千円ととてもリーズナブル。

店内装飾は全てオーナーの手によるモノで、レザーや溶接した雑貨などの商品もオーナーの手によるモノらしい。

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新品の真鍮性のガスメーターも売られていた。そのうち、金属製のガス管でパイプシェルフを作りたいと思っている。そこにこの真鍮のメーターを付けられたらカッコいいに違いない。中のピンを抜いて、時計のユニットに入れ替えてスチームパンク風時計にする案なんかも提案してくれた。

 

バルコニーの多肉植物棚に改造した温度計と湿度計をパイプに連結して取り付けられたら実用的で最高だな。要検討。

 

600番のヤスリで表面を磨いた後に自動車の塗装用のプライマーを塗ると塗料のノリが良いだとか、実践的な助言を沢山くれる。オーナーがガチで物作りもされていることが伝わってくる。


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山羊の頭に乗せようと思って探していたLED裸電球が見つかった。同じモノはAmazonでも買えるが、ここに買いに来ることにしよう。近所の商店街で可能な限り買い物をしてお金を落とすようにしたい。そうすることが多様性と面白みのある店を残す1番の道だから。

 

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もちろん、パイプやメーターだけでなく服も沢山。コルセットやゴーグル、ガスマスク、仮面などスチームパンクコスプレ趣味のある人にはたまらない専門店なのだと思う。

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誰もがしっかりとした造りの一点ものに見える。

 

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単なる海外からの文化の持ち込みではなく、スリットの間に和柄が覗いたりと和風アレンジされたスチームパンク。しかもオーナーは英語対応も可能なようだ。どう認知されるかが勝負かね。

 

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上記三枚はネットショッブから拝借。

http://reverieemp.base.shop

 

しかもオーナーさんがえらく男前で、ジャニーズにいそうな顔立ち。それが綺麗で清潔なジャックスパロウみたいな豪華な格好をしている。一緒に記念撮影してほしいと言えば気軽に応じてくれそうな人だ。違う日にいけば違う格好をしているのかもしれない。

 

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映画の世界から出てきたよう。どれもこれもジョニーデップに似合いそうな勝手なイメージ。シザーハンズの。

 

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これぞ、高円寺という店だ。ノーモア・タピオカ店。こういう個性の光る店が増えてほしい。

「Reverie Emporium」

火曜定休日13:00〜21:00

金、土曜は13:00〜23:00

 

ちなみにここで珈琲やケーキを頂きたいならマッチングモヲルの営業時間は月火定休日の14:00〜22:00なので水〜日の14:00〜21:00がオススメということになる。

 

 

ムンバイでゾロアスター教徒料理専門店へ

インドにはパールシーという特殊階級の人達がいる。カーストなのか、部族なのか、民族なのか。

 

日本ではゾロアスター教徒拝火教徒として知られている。イランの第二位の聖火を引き継ぎイランがイスラム化した後はインドに移り、ムンバイやプネーを中心に寺院を建立し住んでいるらしい。

  • パールシーの語源はペルシア。
  • 世界最古の一神教
  • 父親がパールシーでなければならない。
  • 娘が異教徒と結婚すると棄教せねばならない。
  • インド人と混血していない純血アーリア人である。
  • 少数ながら相互扶助が強く非常に裕福で教養の高い人達が多い。
  • 鳥葬の習慣がある。
  • タタ財閥はパールシーである。
  • インディラガンディーの夫もパールシー。
  • 肉食である。

 

てなわけで、ムンバイの同僚が「ボス、あんたこういうの好きでしょう?辛いものが食べられないフランス人が来る前に食べに行きやせんか?」とインド門のある旧市街地のパールシー御用達のレストランへ連れて行ってくれた。

 

レストランの外壁にあるレリーフがもうアッシリアというかアケメネスというか、たまらん。

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パールシーは菜食主義ではなく、肉をよく食べる。今までのインド人同僚は皆、菜食主義者だったのでパールシーのレストランに連れてきてくれる人はいなかった。

 

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Pallonji'sパロンジというパールシーの飲食店以外ではなかなか見かけないというインド産コーラのようなもの。ジンジャーエールとコーラの中間のような味なのだが、強烈に甘い。

 

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バナナの皮に包んで焼いたハーブ魚蒸し。全く辛くない。臭みも無く美味しい。

 

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名前を一瞬で忘れた。スパイシーな卵焼き乗せ何か。これがまた食べたい。

 

 

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パールシー式ビリヤニ。鶏肉入りのインド炒飯。ベジタリアンビリヤニより美味しいのは肉と旨味とこのイランの木の実。

 

ちなみにビリヤニはインターネットで調べると世界三大炊き込みご飯なんだと出てくるけれども、では他の二つは何かというとパエリアと松茸ご飯だと。そんなわけあるか。中華料理が怒るだろう。biryani、paellaと検索してもそこにMatsutakeなんて出てこない。日本人が吹いてるだけだろう。

 

 

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脱線したがパールシー料理はとても美味しかった。同僚曰く、パールシーの連中は見た目ですぐわかるよね、と言われたが全く容姿の違いがわからない。

 

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貴重な経験ができた。多謝。

 

 

韓国人はウンチがお好き

かもしれない。そうに違いない。

 

韓国滞在中、唯一、受け付けなかったのがこちら。

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ウンチみたいな見た目だな、と思ったら本当にウンチを意図しているらしい。カップルセットで2000W割引の7000W、22%オフ。二人してキャッキャ言いながらウンチを頬張れば愛も深まるに違いない。そんなわけない。

 

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話題作り先行の店が一つあるわけではなく、何店舗も散在しているところを見ると、それなりに支持されて定着していることになる。和式便器型の皿にウンチ型のワッフル。洋式便器型の碗にあるまじき写実性を持ち込んだとぐろウンチ型の何か。洋式便器型の碗に注がれたカフェオレに至っては酷い下痢としか思えない。

 

「トンパン」と言い、少なくとも2014年6月には「匂いも食感も申し分ない逸品」として話題になっていることがRocket Newsで確認できる。つまり5年以上も人気を博していることになる。タピオカブームは5年以上も続くだろうか。換言するならばタピオカよりも長く愛されているのが韓国でのウンチ焼きだと言える。

 

息子たちにお土産で買っていったら絶対喜ぶと思う。鉄板。ウンチ、ウンチ、連呼して私と妻に何回も「やめなさい」と怒られることになると思う。だから買わない。

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そういえば弘大にアラレちゃんの壁画があってみんな、写真を撮っていた。この2019年の世に、若者が集まる街になぜワンピースでもナルトでもなく、ドラゴンボールですらなくアラレちゃんなのか。道ゆく若者は生まれてないだろうが。

 

合理的に思いつく理由。アラレちゃんといえば、棒の先に刺さったトグロをまいたウンチ。韓国人はとぐろを巻いたウンチが好きなのか。生まれてもない若者にもウンチの象徴漫画として次世代に引き継がれたわけか。

 

韓国人のチームメンバーに「韓国人はとぐろウンチが好きなのか、あなたも好きなのか」と聞いてみたかったが、いつも韓流アイドル並みに隙のないオシャレをしている彼女は下手したら口を聞いてくれなくなりそうなので聞けなかった。疑問は解消されずに終わった。

 

12回もウンチと書くことになるとは思わなかった。

カロスキルよりもインサドン。最新流行スポット仁寺洞アート雑貨散策

仁寺洞は再開発が進む最新流行スポットだそうだ。王宮、ギャラリー街、韓国村という古民家を改装したお洒落なカフェやレストランが密集した地区が相互に徒歩圏にあるので週末を潰すのに至極快適だった。

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サンジキルという雑貨店が入った商業施設が大抵のガイドブックには載っているここ数年の流行スポットらしい。ガイドブックの写真からは気づかなかったのだが、廊下が5階まで螺旋状になっており、しかも廊下に面した店舗は全て全面ガラスなので歩きながら興味のある店を見つけたら入ることができ、右往左往せずに全ての店を見られるのでとても便利な構造と言える。

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1階の片隅にあるアンティーク風なデザイン画を印刷したグッズを売る店へ入った。特に韓国らしさがあるわけではないのだけれども、昆虫、鹿、サボテン、犬を辞書の頁に重ねた印刷物が私の好みのど真中だったので買ってしまった。

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ネットの画像をコラージュしている安易なものではなく、わざわざ店主が被写体の写真を撮っているのだという。他に数人、デザイナーがいるとのこと。印刷も近く見ても粗がない品質。

 

最初は冷やかし客と思ったのか、店主は鈍い反応しかみせなかった。私が見本帳から、これとこれを見せてくれ、と頼むと少し売る気が出てきたようだ。

「3枚買ったら1枚サービスする」とディスカウントショップの情報のようなことを言い出した。

「虫が好きなんだよね」と店主が言う。私も好きだ、と返して陶器で虫の植木鉢を作っていると伝えスマホに保存している写真を見せた。

「おー 売ってるのか?」

「売ってない?売りなよ。売れるぞ」

「何、趣味の作品だし数が作れないって?そうか、しゃあないな」

「インスタ登録したらうちの最新の商品情報を見れるぞ」

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「ああ、写真も撮ってくれていいぞ」

「今度、カンナムに移転するんだ。3倍の広さになるんだ」

「俺もサボテンが好きでな。これを見てくれ」

 

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「2年でこんなに育ったんだ。すごいだろう。」

「ユーフォルビアは水が好きっぽくて水抜き穴がなくても問題ないな」

「ここにはそんなにないけど、サボテンをモチーフにしたやつも実はたくさんあるんだ」

 

話が止まらなくなった。このおっちゃんとかなり気が合いそうな気がする。最初の朴訥な印象は単なる客あしらいの無愛想に過ぎず、いざ私の興味関心に共通点があるとみるや饒舌になった。思った以上に英語が流暢だしユーフォルビアだとかエケベリアだとか多肉植物の種類もわかる。もっと仲良くなって日韓多肉植物陶器交流したい。

 

サボテンや多肉植物のサンプル写真を送れば、デザインに落としこんで背景を辞書風に加工して制作してくれるそうな。受注制作も多いとのこと。

 

おっちゃんと話したら、早く帰国して作陶したくなった。こういう、良い刺激を受けられる友人が高円寺に欲しい。

 

 

通仁カゲという5階までギャラリーの入っている建物があり、1階の陶器店が素晴らしかった。先端の作家ものの陶器が並ぶ。白磁青磁、枯れた風合い、歪みや割れの偶然を愛でるもの、やはり日本人の美意識との近さを感じる。写真を撮ることが憚られたがアンティークの皿の高台に薄く挽いた白磁を重ねた陶器が目を惹いた。 


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巨大な筆を含めありとあらゆる書道具が売られる専門店もあった。

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ムキムキ韓流イケメンが巨大な筆を肩に乗せてイキっている巨大広告なんかもあって、さすが韓国。韓流であれこれ解決するのだ、きっと。

 

周辺にはギャラリーや作家モノの作品を売る雑貨屋が多くて街歩きが楽しかった。

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木製の幾何学模様の部品がクルクルと回っているのだが、ぼうっと眺めていられる。

 

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徒歩数分の距離に益善洞と呼ばれる流行スポットがある。韓国村という古民家街で家屋を改修してお洒落なカフェ、レストラン、スイーツ屋、バーに転用している。

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こちらのカフェ「トゥルアン」はカフェソウルという斎藤工出演の日韓合作映画のロケ地になったそうで、日本人の観光客も多いのだそうだ。靴を脱いで寛ぐ小上がりもある。

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柿の葉茶に干柿の中にクルミを詰めたお菓子。 

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 なかなか素朴で美味しい。

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本当に街並みは洗練されたカフェやレストランだらけで感心した。もっと写真を撮っていたかと思ったが全然撮っていなかった。

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私は若い女子やカップルだらけのカフェで食べるよりも美味い韓国大衆料理が食べたい。益善洞を出た小さな食堂に入った。

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蛸のビビンバを頼んだ。

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混ぜて、混ぜて。辛くて美味しい。


芸能人が集まるというシンサ、カロスキルよりもインサドンの方が私の好みかもしれない。

仁寺洞

昌慶宮

昌徳宮

サムジキル デパート

通仁カゲ ギャラリー店 工芸

益善洞 トゥルアン 伝統家屋のオンドルカフェ


 

 

インスタ映えるソウル、弘大の「サボテンケーキ」

韓国で最もレベルの高い美術大学である弘益大学のある街、通称「弘大」(ホンデ)は若者が集まる街でアート雑貨の店も多いと聞いて行ってみた。

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とてつもない人、人、人。人の多さは渋谷と変わらない。


話題のアート雑貨店が入居するSang Sang Madongとやらに行ってみたけれども、せいぜいロフトやハンズぐらいの印象でイマイチだった。土曜日に開かれるという弘大公園の手作りアートマーケットも机大のスペースの店が20店舗もない閑散とした雰囲気で、何やら観光ガイドの煽りに肩透かしに遭った様子。

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時折、写真を撮りたくさせる壁アートがある。

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さすが韓国、自撮りしてもらう為の工夫が街のあちらこちらにある。おっさん一人で歩くのはしんどい街だ。

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歩き疲れてカフェに入った。これまたパステルピンク尽くしで引き返して出ようと思ったが、メニューだけでも見てみることにした。


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サボテンケーキか。多肉植物愛好家としては試してみたい。

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アメリカンコーヒーとサボテンケーキを頼んで1200円ぐらいだったか。

サボテンはプラスチックというか、蝋がかかったような緑色をしていて見た目は美味しそうではない。

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サボテンの上の帽子は砂糖菓子だった。

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中はアイスクリームのような硬いクリームのようなシロモノで少し甘すぎる。

土はチョコレート、土の中はラズベリームースのようなものが詰まっていた。

地上部分は完全に見た目ありきで美味しくないのだが、土中のムースは普通に美味しかった。

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容器は素焼きの駄温鉢で底には水抜き穴もそのままある。よく見るとMade In Germanyと書かれていた。


自分が作るならば、碧瑠璃鸞鳳玉にして、天辺にエディブルフラワーを置く方が作りやすいし、チャチさも無くなるのではないかと思う。

緑のよくわからんワックスのようなシロモノより、薄い飴細工で殻を作った方が良くないだろうか。


土がチョコレートなのも、土中をムースにするのも面白いアイディア。

他の類似店では、スプーンの代わりに小さなスコップを使って食べるらしい。


流石、視覚的楽しさを追求しているのが韓国だよな。

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誰か、店内がサボテンや多肉植物に溢れた多肉植物カフェを作ってくれないものか。



上海から地下鉄で行けるようになった水郷古鎮「朱家角」

朱家角まで地下鉄が延伸したという。2号線から虹橋火車駅で17号線に乗り継いで朱家角までたったの8元(120円)。前回はタクシーで200元かかったことを思うと驚嘆。
 
10:30陸家嘴駅から2号線に乗る
11:11虹橋火車駅で乗り換え
11:57朱家角駅着
駅から宿までは30分近く歩いた。
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朱家角に訪れたのは2年前だった。前回、泊まった宿「My Way Inn」にまた泊まろうかと思ったのだが、うまく検索できなかった。気になって記憶を辿って訪れてみると、宿はなくなり、雑貨店に変わってしまっていた。
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夜半に7弦の琴を弾いてくれた女主人はどこへ行ってしまったのか。尺八や笙も愛し、親日的な女主人だった。狭いながらも水路を眺めながら寛げるバルコニーがあり、涼しい風が抜ける中、窓辺で水路の魚達を眺めながら朝食をとれる憩いの宿だった。
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元の宿を知らなければ悪くもないと感じてしまうかもしれない。壁一面にCDだのDVD詰め込んでどうするんだよ。


 水路沿いの民宿の多くは単なるカフェになってしまったようだ。賃料も上がって占有面積を取る割に価格を上げづらい宿よりも単価を上げて客の回転もさせられる飲食店や雑貨店でないと経営はしんどくなってきているのか。地下鉄が延伸して客も泊まらずに帰るようになってしまったこともあるかもしれない。
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気を取り直して、長居できる水路沿いのカフェを探す。
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手始めにこちらのバルコニーのあるカフェへ。ありがたいことに水が臭くない。それなりの速さで流れている。しかし2年前は小魚の姿がたくさん見られ、少なくとも水面から水深15cmまでは見通せた。地下鉄が延伸し、開発が進み、水質は悪化しているのかもしれない。
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値段はけして安くはない。御飯に炒めた牛肉、ビールの小瓶で73元。1100円程。黒胡椒と唐辛子の辛さが美味い。水路の上まで長く伸ばした枝葉を眺めながら、本を読む。
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煙草を吸う客が来たので対岸の「916 Cafe」カフェへと移動し、ティラミスをつつき、アメリカーノを飲みながら2時間半。
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本を読んだり、窓から水路や船の往来を眺めたり。
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WiFiもあるし、他の客に急かされて追い出されるような気配もなく落ち着ける。それでいて内装も小洒落ていて好みのカフェが多い。
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ここ2週間のしこりのようなものが溶解していく気がする。中国で寛げる場所を知らないと書いたが訂正したい。朱家角の西湖街、城隍庙周辺の水路沿いに並ぶカフェは未だに私の知る憩いの場だ。
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居心地の良さそうなカフェが密集している。まだ次回訪問も楽しめそうだ。
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猫カフェもできていた。内装も綺麗で清潔そうだし、猫好きには良いかもしれない。
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虹橋空港から帰る場合は夕方の便にして、日帰りでも良いかもしれない。そうか、外国人すらそう思うから宿は潰れていくのか。
 
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元公邸料理人の極上オムレツ専門店「103街区」

よくぞ、東高円寺に開店してくれた。東高円寺駅前は高円寺駅前に比べて花月や松や、すきや、モスのようなチェーン店が多くてこれはと思う個性的で中毒性の高いレストランが少ない。ラーメンは「ビアビア」や「えんじ」、「ばりこて」、「山と樹」と美味しいラーメン屋が並ぶが、いつもラーメンというわけにはいかない。

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そんななかにできたオムライス専門店。しかもオムライス4種が全て1000円という潔いメニュー。高円寺にしては高すぎるんではないか。「高円寺価格」ではないよね、という声が聞こえてきそうだが、別に高円寺住人はいつも一回り安い食堂を求めているわけではない。美味しいものだって食べたいし、美味しければ1000円ぐらい喜んで出す。

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店内は四人がけテーブル席1つと五人がけのカウンター席。厨房のシェフと配膳給仕の二枚体制。店内にはクラシック音楽がマーシャルのスピーカーから流れる。

 

特性オムライスを頼んでみた。

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なんだかもう、琵琶湖に浮かぶ竹生島を想起させる。巨大な皿の上、湖のような過剰なまでのソースの中にオムライスが浮かぶ。

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食べてみると、子供が好きな甘ったるくて少しばかりパサつきがちなオムライスではなく、濃厚でコクがあってスパイシー、それでいて大量のソースと絡めながら食べるのでカレーライスのように腹に入ってしまう。カレーライスは飲み物だと言った人がいるが、このオムライスもその類。

 

こんな自分好みのオムライスは初めてかもしれない。これからは、ここのオムライスが自分の中で基準になってしまうだろうから、それはそれで不幸だ。

 

量がガテン系にも満足いくような量なので、少なめにもできるという。

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このプレートがどれだけ誉れ高いものなのか私にはわからない。元公邸料理人、元ホテルレストランのシェフが何故かその高い技量でもって東高円寺でオムライス専門店を開いてくれたわけか。謎だ。ありがたいけれども謎。

 

存在することで街の価値が上がる飲食店というのがあると思う。この店は、「あの駅の周りは美味しい店もいくつかあるからオススメだよ」と語られる際に構成する旨い店の1つだと思う。

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まだ、8月に開店したばかりだそうだ。夜にはお酒もおつまみもテーブルチャージ無しで供されるとのこと。おつまみもかなり期待できる。

 

金曜日に、家に着く前にもう一杯、と立ち寄れる店がもう一つ増えて嬉しい。

 

火〜木11:00~14:00 18:00~21:00 

金、土は18:00~24:00

月曜 定休日。