ユーフォルビア「九頭龍」鉢制作備忘録

ユーフォルビア「九頭龍」陶器鉢制作備忘録

 

仕様

  • タコモノと呼ばれる触手形状を引き立てる
  • 緑の肌が引き立つコントラストのある釉
  • 根が伸びる適度な深さ
  • 轆轤で挽くだけの幾何的形ではなく有機的な手作りの形状にする

 

よく見てイメージを膨らませる。

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5月13日の姿。ささやかな黄色い花がポツポツと咲いている。外縁に長い触手、内側にこれから育っていく触手が上に向けた掌の指のように伸びていく。
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この触手の間に陶の触手が外と内の二重に入り込むようにしたい。外側は滑らかなままに残し、触手の内側だけ溶岩釉薬を掛けて凸凹にしたい。
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悩ましいのは陶器の色をどうするか。

黒にすると暗い場所でも植物の緑が映える。明るい場所では鉢の輪郭が目立ってしまうかもしれない。

白にすると背景壁が白い場所が多いので適度に溶け込んで植物の緑が映える。土が貫入に染み込んで経年変化がわかりやすいのも良い。

 

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取り敢えずこんな感じで古信楽土で作ってみた。非対称にならないように崩してみる。イソギンチャクを作ったつもりはないけれどもそう言われそう。
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上から見た図。陶と植物の緑が入り混じって欲しい。
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陶器作品は新しく作ったinstagramアカウントにまとめることにしました。

https://www.instagram.com/tochukasou/

 

流泉紅葉玉仕立て

何年か前のこと、大宮盆栽村で優雅な枝垂れ紅葉の大きな苔玉を見かけた。数万円となかなか手の届かない値段だったが記憶に強く残っていた。

オザキフラワーパークで枝垂れ性の流泉紅葉が1株2000円ほどで売られているのを見つけてこれは自作するしかないと思い立った。


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苔が無いし買うと高い。こまめに水やりして湿度を高める手間など忘れて枯らす気がする。そこで苔の代わりに森村万年草を使うことにした。理想的には直射日光を浴びせて育てる多肉植物なのだが、午前中の半日だけ直射日光が射す内庭の軒下でなんとか生育できそうな気がする。
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根鉢を崩さないようにケト土、腐葉土赤玉土を混ぜた混合土でさらに覆う。それを水苔で覆い、金網を巻きつけた。そこからさらに水苔を薄く敷いて森村万年草を貼り付け、黒木綿糸でぐるぐる巻きに固定している。森村万年草が活着すれば木綿糸が腐って切れても形は崩れないだろう。

 

風呂に入りながら窓を開けると、ちょうど目の前に浮かんでいる感じ。昼からの風呂読書がさらに気持ち良くなってくれそうだ。

水遣りも浴室のシャワーを使えば楽だ。我ながら良い手抜きアイデア

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綺麗な球形にするとつまらないので歪みはそのままに整えていない。全面を緑で覆うことも考えたが、敢えて下半分は剥き出しにしてみた。

 

材料

流泉紅葉 2000円

水苔 350円

ケト土 250円

木綿糸 100円

金網 金魚鉢の覆いに使った端材

 

3000円弱で作れたのはなかなか安上がりに済んだ。実生で育てている無数の伊呂波紅葉を株分けして使えばさらに費用は抑えられたが、ここは枝垂れ性で懸崖仕立てのように下へ下へ伸びていって欲しいのでどうしても流泉紅葉が必要だった。

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うむ。悪くない。あとはこれが倍ぐらいの枝の長さに伸びてくれれば言うことなし。秋が楽しみだ。
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たまにハイポネクスなどの液肥を与えた方が良いのだろうか。

日本一の称号を送りたい京都の秘密基地植物園カフェ

 

多肉植物、サボテン、ドライフラワーの宝庫

草食獣の標本に溢れている

店内装飾と商品を兼ねた構成

絵画やイラストなども好み

食事の味も盛り付けも皿も素晴らしい

芸術的でフォトジェニックな豪華スイーツ

珈琲まで美味しい

夜はバー営業も

ひとことで言うと私の好きな要素ばかりで構成された理想的な店だ。高円寺にあれば入り浸ってしまうし自分がカフェをやるならばこんな店にしたいという理想に近い。いっそ書斎をこういう風にしたいと以前から思っていた。

 

京都への歪んだ愛着などではなく、流石だな、と思うものは京都に住んでいた時の方が多かった。なぜ遥かに人口の多い東京でこういう店が生まれないのだろう。

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「ヴンダーカンマー」、博物蒐集陳列趣味が結晶化されたベストショット。天井からはドライプランツ、左のガラスケースには鉱物、右のガラスケースには水耕栽培、中央には牡鹿の標本。森羅万象を体現しているかのよう。
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適度な暗さも寛げる。
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4人掛けテーブル席は座面に高さもあり、活発に話をしたい友人同士で来た時に好都合。
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この紫色は植物の生育照明の色。巨大なビカクシダが適度に視界を遮る。
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4人掛けのラウンジ席。ここに3、4人で談義しに来たい。
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1人掛けの没頭席。目の前にはガラス窓と棚に浮かぶ水耕栽培の数々。逆光に植物が美しい。

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日が当たると苔が発生しやすく見苦しくなりやすい。葉が大きい植物よりも植物に対して水の量の大きなガラス鉢にいかに綺麗な根を見せるかを検討したい。
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天井から吊るすドライプランツも束が大きいので密集させなくとも遠くから見ると密集して見える。
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多肉植物コーナーもある。
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樹齢数十年級の塊根植物やユーフォルビアなどの玉多肉がゴロゴロと並ぶ。殆どが売物だ。
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在庫と称してこういうのをたくさん仕入れる店をやりたい。

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豆は是非欲しいアイテム。
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大きな葉のクワズイモ科はやはり魅力的だ。クッカバラセロームモンステラを暖房を使わずとももっと上手に育てられるようになりたい。
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このレイヨウの頭骨標本も素晴らしいけれども、その周囲にドライフラワーを繋げて長く垂らしている飾り方は真似したい。
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アホロートルの絵、草食獣のペン画、昆虫標本など好きなものばかり。
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前から
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斜めから
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横から。こんなに三角形な形なのか。こうして見ると耳の大きなこと。。私が作っている形と違うな。
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赤ワイン豚角煮定食。盛り付け方が花のよう。
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そして3品盛りのレアチーズのパフェ。これで1400円は納得感がある。
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レアチーズ、ゼリー、バニラやチョコのアイス、苺、杏、林檎、バナナ、パイナップル、、、控えめな甘さで食が進む。レアチーズ好きとしては満足な果物との競演。
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食用菊やミントがアクセントに苦味を与えてくれる。
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珈琲も抜かりなく美味しいのだよな。このカップアンドソーサーも世界観に合っている。

 

秘密基地植物園

営業時間:12:00~20:00(コロナの影響で時間短縮)

定休日:不定

陶製水耕栽培水槽蓋遺跡 制作備忘録

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こんな感じのものを新しく買った水槽の内寸法に収まるように作ろうと思う。

 

仕様 

  • 19cm x 20cm、19cm x 23cmの2ピース
  • フックで水槽の淵に引っ掛けられるように
  • 上段と下段の立体感を出し、上段は水面上、下段は水面下になるように水位調節する
  • 穴を6つほど開けてハオルチアを水耕栽培できるようにする。根はメダカの産卵床になるかもしれない。
  • 幾つか小さな穴を開けて水中に水草玉を吊るせるようにする
  • 白基調。マグネシヤマットを厚く筆塗りする。

 

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水耕栽培用の穴を4つ。ひとつだけ土を入れて栽培できる箇所を設けた。穴にはハオルチアオブツーサや十二の巻を家屋の横に立つ大木のように水耕栽培したい。徒長上等。土を入れられる箇所にはガステリア属の何かを植えたい。
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ささやかに川と橋を作ってみた。ほんのり運河っぽく。f:id:mangokyoto:20220503081230j:image

こちらには下段中央に鳥居を設けてみた。なんとも歪びつだけど良しとする。勝間和代氏が「適当で良い」ではなく「適当が良い」と言ってたからこの適当な揺らぎだらけのままで作り進める。
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3つの穴を開けて、合計7株の水耕栽培と1株の土栽培が可能な蓋になった。

 

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中央の吊り下段に見晴台に模した餌場を作ってみた。この上に沈降性の餌を置いてメダカやヤマトヌマエビに群がってもらおうという魂胆。
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こちらは水中に吊り下げるアクセサリー。水草を固定できるようにしようかと思う。透明なテグス1本でバランスを上手く取れるかが懸念。

 

ハンドクラフトは歪みがあったほうが愛着が湧くのだ。

 

手仕事の跡、

温かみ、

同じものが2つとない、

 

これら定番の修飾詞は垂直線や弧に精度が無い作りの誤魔化しなのか、手仕事の良さであり価値なのか。私は両方だと思っている。さらに倍の時間をかけて全ての直線であるべきところを直線にすることもできるのだろうが、その倍の時間をかけるならば別の作品を作りたい。

 

エケベリア各種 X パキポディウム鉢の開花

たまには多肉植物の記録を残そう。

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水少なめに管理したパキポディウム型鉢に植わっているエケベリア各種が彩豊かになっている。
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2株が開花。
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夏になると似たような緑色になってしまうのだが冬から春にかけては紅葉してそれぞれの異なる個性で色が増す。
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また似たような植木鉢を作ろうか。

この鉢は植木鉢に植え込んで塊根植物風に見せて完成形なのだ。いろいろ、半端にとっ散らかっている。

かいぼりで清水を取り戻した井の頭公園

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無職になると公園に引き寄せられる頻度が上がる。天気が良いとその気持ちよさを味わえそうな所はどこかと考えてどの公園に今日は行こうかと楽しく迷う。
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井の頭公園の初夏は気持ちが良い。
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かいぼりを定期的に行い、泥を浚い、底を天日に干し、外来生物を駆除してきたお陰で水は澄み、クロダハゼやモツゴなどの魚やイノカシラフラスコモなどの水草が復活した。
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透明度が高くて池底の水藻が良く見える。調和が取れて豊かな環境は美しいものだ。
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カイツブリも泳ぐ。
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井の頭弁財天
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橋の上にサツキが数輪。
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よく手入れされた鮮やかな御堂。
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いやはやこの造形。特に後脚のまだ制作途中のようなシンプルさ。
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ここで銭コを洗うそうな。
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こぶしの木だそうだ。枝が水平方向に大きく伸びるのだがその枝の胴にびっしりと枝葉が生えているのが面白い。
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パパカフェへ。
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井の頭池に向かって開けたテラス席からは緑が視界一杯に眺められる。
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パッタイ定食に昼からハイネケン。無職には贅沢な食事。

 

平日昼からの公園って贅沢。

起床してまどろみながら眺められる水槽作り

朝、頭が回るまでぼうっと眺める癒しの水槽作り

- 寸法をしっかりと計測し、12%の伸縮率を見込んで陶製遺跡水槽蓋を作る。

- モスクに加えて橋、神社の鳥居、見晴台などを作る

- 角に設置する取水口カバーも陶遺跡で作る

- 少しお高くても綺麗なメダカを導入する。幹之か。交配させることを考えると一種類に統一すべきか。

- 緋泥鰌が売られている店が少ない。価格も高い。オザキフラワーパークで小さな稚魚が1480円。安く緋泥鰌を買える場所を開拓したい。

 

新たに水槽を買ってしまった。60cm幅ながらも高さ28cm、奥行き21cmとコンパクトなもの。

 

これをバルコニーの横、ベッドサイドから眺められる場所に設置した。都合の良い水槽台が見つからないので作ることにした。ホームセンター島忠で38mm厚のSPF材を600、450、350、350mmに1820mmの長材から円盤でカットしてもらった。これを青色水性塗料で塗って化粧した後に、シンプルな構造に組み合わせて鉄金具を使って釘留め接合。製作費は3000円弱で済んだ。

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飲物を置いて、窓を開けて新鮮な空気を取り入れて、水槽を眺められるようになった。

 

泥鰌ヤマトヌマエビ、メダカ限定水槽にしようかと思う。なぜかヒーターを入れたく無い。日本の春夏秋冬の移ろいの中で一緒に暮らせる魚に限定したいと思っている。少しばかり欲を出して高級メダカを飼ってみようか。しかし繁殖させるならば直射日光にあたる環境にするべきだそうなので苔が生えそうで困る。悩ましい。

 

上部には蝦の飛び出し防止も兼ねたハオルチアを水耕栽培できる蓋を陶器で作り、水上遺跡のようにしたい。

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サイズが合わないがありものの蓋を載せてみた。また寸法を合わせて作り直さないといけない。縁に引っかかるようにして水面に浸るような蓋にしたい。

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モスクの横に立つオブトゥーサの巨木のようになった。日陰で水耕栽培すると徒長気味になるのは仕方がないが2年間ほど維持してこの程度なので悪くない。これをプロトタイプとしてもっと精度を上げたやつを作ろう。

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丁度ベッドに寝転がると下から見上げるような角度になるので水面が鏡のように反射して見える。この水鏡が私は好きで、これが朝目覚めるとベッド脇の窓の外に常に眺められるようにしたかった。

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実利的な点として飼育数が少なくても反射によって多く飼っているかのような錯視も得られる。飼育数が少なければ水質悪化も低減される。

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室内にはどうしても水槽から臭いが出るので置きたくない。

 

朝起きたらベッドの上にいるまま窓を開けてぼんやり水槽の中の緋泥鰌やメダカを眺めて微睡む理想の環境作りができたと思う。

 

取り敢えず狙い通り。あとは気長に作り込んでいこう。

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相変わらず、緋泥鰌は愛嬌がある。増やしたいのだが売っている店は案外少なく、オザキフラワーパークではこの1/3ぐらいの個体が1480円もした。私がこの緋泥鰌を購入した際に780円でも高いと思ったのだが。

モーターも静かで睡眠の妨げにならないのも気に入った。