受け止めてあげる

約束もしていなかったのに、西陣の近くまで来ていたというだけで、友人宅に突然に寄せさせてもらった。しかもお茶を頂いた挙句、帰り際に新栗の栗蒸羊羹と秘密の焼き菓子の「耳」まで頂戴してしまった。


マンゴーを娘さんに遊んでもらっている間に、そこの家の柴犬を広い寺の境内を散歩させるのに同行させてもらった。歩いていて、マンゴー同様にあの独特の姿勢をとったら間髪入れずに袋を持った手を差し出してナイスキャッチ。そうか。何も地面に落とすのを待ってから拾う必要は無いのだな。感心した。マンゴーはあの体勢で円状に動き回るし、体高が低いので相当俊敏正確に手を差し出さねばならんけど。



「ヒーヒーフー  ヒーヒーフー  もう少し。。。」
「とうもろこしが混じってるって?そんな馬鹿な」



「ちょっとあんた!そこはあたいのお気に入りの昼寝場だよ」


狭い額、たわしのような密度の濃い毛、黒目がちな瞳、ぴんと立った耳、きりりと巻き上がった尻尾。日本犬も洋犬にはない魅力に溢れている。